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→‎和名の使われ方: もう一つ。おそらく現在進行中の藻類学会の取り組みについて。
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== 和名の使われ方 ==
種の学名と一対一となるように調整した和名を、'''標準和名'''と呼ぶ。標準和名は日本国内の範囲では、学名に準じて扱われている。ただし、標準和名については、命名規約等どころか定義さえなく、それぞれの分野で図鑑や学術雑誌などにおいて研究者達の間で慣習的に使用されてきたのが実情である<ref name="瀬能2007">{{cite journal|和書|date=2007-06-15|author=瀬能宏|title=標準和名とは? 差別的語を含む魚類の標準和名の改名をめぐって |journal=自然科学のとびら|volume=13|issue=2|pages=10-11|publisher=神奈川県立生命の星・地球博物館|url=http://nh.kanagawa-museum.jp/files/data/pdf/tobira/13-2/seno.pdf|format=PDF|accessdate=2019-06-12|ref="瀬能2007"}}</ref>。2000年に日本魚類学会は、学会レベルでは初めて標準和名を「名称の安定と普及を確保するためのものであり、目、科、属、種、亜種、といった分類学的単位に与えられる固有かつ学術的な名称」と定義した<ref name="瀬能2007"/>。また、日本藻類学会でも、ワーキンググループにより、和名の提唱と使用に関するガイドラインが提案されている。このガイドラインでは、和名の命名方法等について何らかの強制や制限を与えたり、あるいは和名の標準化を進めることなどは目標とせず、和名の野放図な命名や使用により発生する混乱を防ぐために注意すべき点を示すことを目指した<ref name="藻類学会20180710">{{cite journal|和書|date=2018-07-10|author=日本藻類学会 藻類和名ワーキンググループ|title=藻類における和名の提唱と使用に関するガイドライン案について|journal=藻類 |volume=66|issue=2|pages=130-133|publisher=日本藻類学会|url=http://sourui.org/info/files/Sourui-66-02-130.pdf|format=PDF|accessdate=2019-06-12|doi=|ref="藻類学会20180710"}}</ref>。
 
[[鳥類]]や[[哺乳類]]のように、全世界の種に標準和名が設定されている分野もある。しかし、多くの生物の分類群では日本にいない種の和名は存在しない。また、日本に分布していても専門家以外に注目されることのまれな分類群では、和名を与えられていない種がむしろ普通である。