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舞台は、Part1『[[ファントムブラッド]]』から約50年後の[[1938年]]。
 
Part1の主人公'''[[ジョナサン・ジョースター]]'''の戦友だった'''[[ロバート・E・O・スピードワゴン]]'''は、[[メキシコ]]で大量の[[ファントムブラッド#ishikamen|石仮面]]とともに二千年もの時を眠り続ける「'''柱の男'''」を発見し、消息を絶つ。ジョナサンの孫・'''[[ジョセフ・ジョースター]]'''(通称「ジョジョ」)はスピードワゴンを追ってメキシコに向かうが、そこで「柱の男」の現代での目覚めによる人類への脅威軍事利用防ごうとする目論む'''[[ナチス・ドイツ]]'''と、覚醒した「柱の男」'''サンタナ'''と遭遇する。「柱の男」は吸血鬼をも凌駕する力と知性を持った地上最強の生物であり、ジョセフはジョナサンから受け継いだ「波紋」を駆使して辛くもサンタナを倒し、活動を停止させる。
 
[[ローマ]]にも3体の「柱の男」がいることを知ったジョセフは、かつてのジョナサンの師ウィル・A・ツェペリの孫'''シーザー・A・ツェペリ'''と合流し、復活した3体の「柱の男」'''ワムウ'''、'''エシディシ'''、'''カーズ'''と戦うが、サンタナを大きく上回る実力を持つ彼らに惨敗を喫する。「柱の男」たちは地上を支配するために「'''エイジャの赤石'''」と呼ばれる宝石を探しており、ジョセフたちは「柱の男」たちの野望を阻止するべく、シーザーの師である'''リサリサ'''の下で波紋の修行を積み心身ともに鍛え上げられる。また、エイジャの赤石も彼女が所有していることを知り、ジョセフは修行の最終日に現れたエシディシを成長した波紋で撃破するが、エシディシはリサリサの[[家庭内労働者|使用人]]・'''スージーQ'''を操って赤石を自身らのアジトがある[[スイス]]の[[サンモリッツ]]へ郵送していた。ナチス・ドイツも交えたカーズとの争奪戦を経てジョセフたちは赤石を取り戻すが、単身「柱の男」の隠れ家へ乗り込んだシーザーはワムウとの戦いで死亡してしまう。
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: 声 - [[佐藤拓也 (声優)|佐藤拓也]]<ref name=jump51/>
: ジョセフの戦友で波紋使い。Part1に登場したウィル・アントニオ・ツェペリの孫で、父は[[イタリア人]]のマリオ・ツェペリ。[[1918年]][[5月13日]]生まれ。20歳。身長186cm 体重90kg。[[ABO式血液型|血液型]]A型。両の頬に[[痣|アザ]]がある。ガールフレンドを大勢持つナンパ男だが、波紋の師であるリサリサのことは母のように慕っている。ジョセフに対しては無責任な性格と、祖父はジョナサンのせいで死んだという考えから、当初は打ち解けなかった(登場初期には、ジョセフを「イナカ者」と見下すシーンも多い)が、ワムウとの初戦でジョセフが自身を囮にスピードワゴンと自分を助けようとしたことを機に彼を見直すようになり、リサリサの下での修行を通して無二の親友となった。初登場の時点で波紋法を習得しており、[[シャボン玉]]を媒介とした波紋の攻撃を得意とする。いつでもシャボン玉を出せるよう、衣服には石鹸水を仕込んでいる。
: 母親を早くに亡くしてはいたものの、かつては家族と共に幸せに暮らしていたが、シーザーが最も尊敬していた父が理由も告げずに突如失踪した(家族のための生活費は残していたが、悪い親戚に騙し取られた)ことから父を憎み、性格が荒れて放浪するようになる。[[孤児院]]に収容されるも脱走し、ローマの貧民街で犯罪に明け暮れる荒んだ青春を送る。このときに行った幾度もの喧嘩における素拳での一撃を恐れられており、すでに波紋の才能の片鱗を見せている。16歳の時に[[ローマ]]でマリオを発見するが、彼はシーザーが不用意に石化していたカーズに近づいたところを身を呈して庇い、シーザーの目の前で捕食されてしまう。シーザーはマリオが自分や家族を捨てたのではなく、「柱の男」や吸血鬼との戦いに巻き込まないためにあえて無言で去ったことを知り、祖父と父の遺志を継ぐことを決意する。赤の他人さえ命をかけて助けようとしたマリオの気高い精神は<ref>あまりにもとっさのことで、マリオはシーザーを息子と気づかずかばい死んだ。</ref>、シーザーへ受け継がれた。それまでは父への恨みから「[[姓]]なんて無え」と言うほどであったが、以後は父およびその血統を強く誇りとするようになり、侮辱する者には容赦しないようになった。
: 罠を承知でカーズたちの隠れ家に単身乗り込み、ワムウを追いつめるも後一歩で敗れる。瀕死の重傷を負いながらも自らの父と祖父が自己を犠牲にして他人を救ったことを思い返し、死力を振り絞ってワムウから解毒薬入りの[[ピアス]]を奪い取る。[[バンダナ]]に引っかけたピアスを自身の血で作ったシャボン玉に入れて飛ばし、ジョセフに託すと微笑を浮かべたまま絶命する。遺体は絶命直後に落ちてきた十字架状の瓦礫の下敷きとなったが、その戦いぶりと最期はワムウからも認められ、彼に「永遠に記憶の片隅に留めておく」とまで言わしめた。
: ジョセフがピアスと共に受け取ったバンダナは形見の品として彼が所持し、最終決戦ではそのバンダナをジョセフが身に着けて戦った。ワムウに追い詰められた際、そのバンダナを利用することでジョセフはワムウを倒し、シーザーの仇を討っている。
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: 声 - [[井上和彦 (声優)|井上和彦]]<ref name=natalie/>
: 「柱の男」のリーダー格。柱の男たちの中では最も知能が高く、「究極生命体(アルティメット・シイング)」となることを望み、「石仮面」を作り出した天才(究極生命体となった時点では[[知能指数|IQ]]400)。身体から生やす刃を煌めせる光の流法「輝彩滑刀(きさいかっとう)」を武器として用いる。刃が光るからくりは、刃の表面を[[チェーンソー]]のように走る無数の[[牙|キバ]]状の突起が不規則に起こす乱反射によるもので、金属も容易に切断する切れ味を持つ。刃は腕以外にも足などからも生やせる。
: 弱点なき究極の生命体の追求を信念としている。およそ12,000年前、同族の面々から思想を危険視され、彼らを返り討ちにして滅ぼした。そして、自分の思想に共感したエシディシと、当時は生まれたばかりで事情を知らないワムウとサンタナを引き連れ、旅に出た。究極生命体になるための研究の過程で「エイジャの赤石」の力を発見し、石仮面の完成に必要な「スーパーエイジャ」の所在を突き止めるが、その後は休眠期に入ったために柱の中で眠りについていた。自らの目的を果たすことは絶対のもので手段は選ばず、ワムウに倣うと見せかけた欺瞞的な戦法や両親をも含む殺戮にも罪悪感はほとんど持たない。一方、戦士としてのワムウの姿を讃えて尊重し、その純粋さに心を傷めたり、エシディシに対しての強い仲間意識を覗かせるなど、彼らへの心情は一貫して手厚い。子犬を轢きそうな[[自動車]]の[[ステアリング・ホイール|ハンドル]]と運転者の腕を斬る、谷の底に咲く花の上に落ちることを避ける、女の戦は好まないと告げるなどの反面、「究極生物」となった直後には自らの能力で生み出した[[リス]]に近寄ってきた別のリスを喰い殺させたり、そのリスにさらにシュトロハイム隊を襲撃させたりするといった行動性の不致を面も見せる。
: スイスでの決闘でリサリサを騙し討ちすることで、ついに赤石を手に入れる。その後はジョセフの策に嵌るが、直後に自らに止めを刺そうとしたシュトロハイム隊の攻撃を利用し、赤石と石仮面の力で究極生物になる。
: この他、回想シーンで柱の男と同じ闇の生物の一族が数人登場しているが、カーズの粛清を決定する会議を開いている姿や、彼に殺害された姿が描かれるのみである。しかし、テレビアニメ版では生前の姿や人数が増やされ、明確に女性とわかる者も数人登場している。
: ノベライズ作品『[[JORGE JOESTAR]]』にも登場する。不死ゆえに宇宙の終焉をも生き延び、37回目の宇宙で火星にいた。名探偵ジョージ・ジョースターに同行して2012年の杜王町に帰還したり、1920年のジョセフ0歳に出会ったり、スタンドを学習したり、究極生命体になったディオと戦ったりする。
:; 究極生命体カーズ
:: エイジャの赤石と石仮面のパワーで進化したカーズ。太陽光や波紋を克服した。さらに体細胞を変形させて、あらゆる生物の能力を体現できるまでになっている。完全生物ゆえに、SEXによる繁殖で種や仲間を残すことを不要とし、自らが思うがままの世界を創造していくことを目的とする。変形能力によって、空中から飛び道具で攻撃することができるようになった。たとえ[[溶岩]]に落ちても即死せず、燃え尽きるよりも早く適応して克服する。さらに波紋をも体得し、くらった人体を蒸発させるほどの、ジョセフの数百倍という比較にすらならないほどの高出力で練るまでに至る。
:: エシディシとワムウの仇討、および自分のけじめのためにジョセフを自分の手で殺そうと追跡してくる。一度はジョセフとシュトロハイムの捨て身の奇策にはまり、溶岩に落とされるも、脱出してジョセフの左腕を切断し、彼とシュトロハイムを死の絶望に追いやる。新たに得た「波紋」でジョセフに止めを刺そうとしたことが仇となり、ジョセフが無意識に掲げた赤石によってさらに増幅させられた波紋エネルギーが火山のさらなる噴火を誘い、噴出された[[火山岩]]に押し上げられて[[宇宙空間]]へ放逐される。体内の圧縮空気の噴出による反動で地球への帰還を試みるが、体内外の温度差によって噴出空気が固体に凍結してしまい失敗。不老不死ゆえに死ぬこともできず、最終的に生物と鉱物の中間の物体となって思考を停止し、永遠に宇宙空間を漂うことになる。
 
=== 吸血鬼 ===
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: 1950年、自身も数奇で悲しい運命に何度も見舞われたが、最後は孫とその家族、友人たちに見守られながら81年の生涯を静かに閉じた。
: Part2では普段から[[サングラス]]を付けており、一度も取っていない。1コマだけ、サングラスと顔の間から素顔が見えるシーンがある。
: テレビアニメ版では普通の丸[[眼鏡]]となっており、素顔も見えている。また上述の最期のシーンにはベッドの上でジョセフやジョセフの長女で曾孫であるホリィ、その他大勢に見守られていた。
: 原作でのPart3以降は特に名が挙がるシーンは無かったが、テレビアニメ版でのPart3ではジョセフとDIOの直接対峙する場面において名が挙げられており、DIOからの台詞は「田舎娘」と言われている。
; ルドル・フォン・シュトロハイム
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: なお、名前はPart2では単に「ジョージ・ジョースター」と語られているのみで、Part3以降の家系図において「ジョージII世」とされている(ジョージI世は祖父であるPart1のジョースター卿)。
: テレビアニメ版では出番が増やされ、花束を手にエリザベスの元を訪れるシーン、空軍パイロットとして活躍するシーン、生まれたばかりのジョセフを夫婦で見守る笑顔のシーンが描かれた。
: ノベライズ作品『[[JORGE JOESTAR]]』では主人公であり、名前は「'''J'''orge」となっている。
; ブルート
: ジョセフに挑みかかってきた大男。伴っていた女性からは「ブルりん」と呼ばれる。ジョセフがストレイツォを爆破して逃走したところその騒ぎを聞きつけ、新聞に載ってヒーローになろうと目論み彼を捕まえるが、ジョセフに鼻を集中的に踵で蹴られて取り逃がしてしまい、逆に醜態を晒すことになった。
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: ナチスの軍人で、シーザーの親友。シーザーいわく「仕事に一生懸命な人の良い青年」。シーザーに手伝ってもらいナンパした女性と婚約中であり、近い将来に結婚する予定だった。ナチスが監視しているローマの地下遺跡へジョセフやシーザーを案内するが、眠りから目ざめたワムウに右半身を食われて致命傷を負う。最期はシーザーに波紋で心臓を止められ、[[安楽死]]させられた。
; 郵便局員
: エシディシがエイジャの赤石を郵送した[[郵便局]]に勤める老職員。ジョセフやシーザーが赤石を取り戻そうと、この局員と押し問答となるが、その度「[[令状]]が無いと」、「これは法律だ」と拒絶し、挙句の果てには警察を呼ぶと息巻いた(ただし、彼からすれば至極当然の対応である)
; マリオ・ツェペリ
: 声 - [[山野井仁]]
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== 関連用語 ==
; 柱の男(はしらのおとこ)
: 2000年周期で眠りにつく謎の生物「闇の一族」のこと。作中ではその生き残りである、石柱の中で眠っていたカーズ、エシディシ、ワムウ、サンタナがこう呼ばれる。人間が歴史を持つ遥か前に進化の過程の中で地球に出現し、かつて[[神]]や[[悪魔]]などと[[先史時代|原始]]の人間たちに認識されていた存在。女性もいたようだが、その生物の頂点に立つ力故に[[食物連鎖]]の定義に漏れず繁殖率が極めて低く、地球の[[生態系]]にも考慮して他の生物には必要(必要最低限の食料)以上には干渉せずそれまでひっそりと生きていた。しかし一族は、より多くの生物のエネルギーを必要とする「石仮面」を作り出したカーズを恐れ抹殺しようとし、逆に返り討ちに遭って滅ぼされたため、作中の時点で生存するのはカーズら4人のみ。頭にはそれぞれ固有の角(ワムウの発言)、あるいは触角(カーズの発言)がある。人間とは比較にならぬほどの寿命・知能・身体能力を誇るが、[[紫外線]]に弱く、太陽光を受けると、吸血鬼のように灰化まではしないものの、硬直して石となる。ただしエシディシによると皮膚の内部や(負傷などでむき出しになった)内臓に紫外線や波紋の攻撃を受ければ消滅もする。普通に口から物を摂取することもある(カーズが[[酒]]を飲んでいるなど)が、全身の細胞から消化液を出して「食事」を行うため、波紋使い以外の人間や吸血鬼、および他の動物が柱の男の肉体に接触すると、削り取られるようにして食われてしまう。「石仮面」は彼らに不死身の力と太陽光に対するある程度の抵抗力(石化)をもたらしたものの、究極生物となるには骨針の「押し」が弱かったらしく、「石仮面」に「エイジャの赤石」の力を取り込み、弱点の太陽光を克服、究極生物へ進化することを目論んでいた。Part1から登場する石仮面は、カーズが研究の過程で作った試作品である。その試作品の「石仮面」を使い、「柱の男」たちは、高効率のエネルギー源としてあらゆる生物を吸血鬼に変貌させ、捕食していた。「波紋使い」の一族は、この柱の男たちからエイジャの赤石を守るため、また柱の男たちを殲滅するために存在することも明らかになる。
; エイジャの赤石(エイジャのせきせき)
: カーズたちが捜し求めていた、[[ルビー]]のように赤い石。地球上で極めて稀にしか存在しない「エイジャ」という希少鉱物で、[[結晶]]内で光を何億回も反射を繰り返し増幅した後、[[ルビーレーザー]]のように一点に照射する力を持っており、不純物の多い粗悪な石でさえ、[[ランプ (照明器具)|ランプ]]の炎の光だけでエシディシの掌を貫通する威力を発揮した。石仮面の骨針の力が自分たちの脳を完全に押すには不足していることに悩んでいたカーズは、赤石の力で骨針を強化しようと考え、[[ローマ皇帝]]が持つといわれた一点の曇りも無い「スーパーエイジャ」を入手すべく、ワムウとエシディシを連れて2,000年前の[[ヨーロッパ]]に現れた。「スーパーエイジャ」が無ければカーズの野望は実現しないのだが(実際にジョセフも赤石の破壊を提案していた)、これが無ければ「柱の男」を倒せないという言い伝えが残されていたため、代々の波紋戦士によって引き継がれ、作中の時代では宝石に偽装されて[[ペンダント]]に組み込まれた状態でリサリサが所持していた。最終的にはジョセフの生きるという執念が成せた偶然により赤石は「波紋増幅器」ということが判明し、そのエネルギーは火山噴火を発生させた。