「60 誤判対策室」の版間の差分

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‎「発行日」欄に発売日が書かれていたのを、単行本奥付の初版発行日に修正
‎あらすじ、登場人物がテレビドラマの内容だったのを原作の内容に修正
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『'''60 誤判対策室'''』(ロクジュウ<ref group="注">タイトルの「60」はカタカナのルビ。</ref> ごはんたいさくしつ)は、[[石川智健]]の[[小説]]である。[[講談社]]の『[[小説現代]]』[[2015年]]6月号から8月号まで「ロクジュウ」のタイトルで掲載され<ref name="kodansha_t&f">{{Cite web|url=http://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000189513|title=『60 tとfの境界線』(石川智健)|publisher=[[講談社]]|accessdate=2018-11-14}}</ref>、2015年10月29日に『60 tとfの境界線』(ロクジュウ トゥルーとフォルスのきょうかいせん)に改題して[[単行本]]が発売された<ref name="kodansha_t&f" />。さらに文庫化にあたり、加筆・修正の上『60 誤判対策室』に改題し、[[2018年]]3月15日に[[講談社文庫]]が発売された<ref name="kodansha_gotai">{{Cite web|url=http://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000212846|title=『60 誤判対策室』(石川智健)|publisher=講談社|accessdate=2018-11-14}}</ref>。
 
[[2018年]][[5月6日]]から[[6月3日]]まで、[[WOWOW]]で[[テレビドラマ]]化され放送された<ref name="real20180301">{{Cite news|url=https://realsound.jp/movie/2018/03/post-164708.html|title=舘ひろし主演『連続ドラマW 60 誤判対策室』、村上淳、酒井若菜、竹原ピストルら追加キャスト発表|newspaper=[[リアルサウンド (ニュースサイト)|Real Sound]]|date=2018-03-01|accessdate=2018-11-14}}</ref>。
 
== 概要 ==
国策により設立された「誤判対策室」に配属されたベテラン刑事、若手弁護士、そして女性検事の3名察官が、母親と子供2名3人を殺害した容疑で逮捕され、裁判員裁判で死刑が確定した男性が行ったとされる殺人事件を冤罪が疑われるとして再調査を行い、死刑が執行される直前まで死刑囚の無実を粘り強く証明する闘いを描いた[[司法]][[ミステリー]]である<ref name="ishikawa">{{Cite interview|subject=[[石川智健]]|interviewer=講談社BOOK倶楽部|url=http://news.kodansha.co.jp/20151210_b01|title=「リアル冤罪を書くために、傍聴席へ」注目作家・石川智健インタビュー|2015-12-10|program=今日のおすすめ|accessdate=2018-11-14}}</ref>。
 
石川智健はインタビューで、「勤務する会社の法務部にいる親しい弁護士から話を聞き、さらに裁判や死刑制度を調べていくうちに衝撃を受けて、"冤罪"をテーマにした法廷ものを書こうと思った」と執筆理由を語っている<ref name="ishikawa" />。
 
== あらすじ ==
ベテラン刑事の'''有馬英治'''、若手弁護士の'''世良章一'''、そして女性検察官の'''春名美鈴'''の3名は、国策で設置された「誤判対策室」に配属された。誤判対策室の任務は、[[裁判員制度|裁判員裁判]]において[[死刑]]が確定した人物の無実の訴えを受けて再調査し、[[冤罪]]の可能性を探る調査を行うことである。有馬には嘗て担当していた殺人事件で、無実の人間を冤罪に陥れたという苦い経験がある。
 
誤判対策室に配属されてから半年が経ったある日、有馬は行きつけの飲み小料理屋の女将である'''中倉綾子'''から不穏な話を聞く。最近、店を訪れた2名酔った二人組の男性客の一方、3事件もの人間したことを仄めかしていたというである。冤罪事件に関与しているで無実の人間が逮捕され死刑囚となったので自分捕まらないいう疑いを抱語っていたというのである。有馬は該当する殺人事件を洗い出し、2011年に起きた母子殺人事件に行き着く。逮捕された被告人である'''古内博文'''という男性、空き巣に入った家で女性とその子ども2人を殺害し家に火をつけたとして、既に裁判員裁判において死刑が確定していた。冤罪の線が濃くなったと判断した誤判対策室は早速調査を開始、綾子の店を訪れて殺人を仄めかした人物の1人が、判子の詐欺容疑で逮捕された大窪であることを突き止める。有馬と世良がその線を調べていくうちに、古内の娘である琴乃という女性が、大窪が犯した詐欺に関わった疑いが出てきただけでなく、琴乃の夫である'''矢野高虎'''という男が大窪と共に殺人を仄めかしたもう1人の男である可能性まで出てきたのだ
 
誤判対策室は早速調査を開始。小料理屋を訪れていた連れの男が、判子の押し売り詐欺を働くも未だ逮捕されていない'''大窪日出喜'''ではないかということを突き止める。調べていくうちに、死刑囚・古内の娘である'''矢野琴乃'''が大窪の詐欺に加担し、しかも琴乃の夫である'''矢野高虎'''が小料理屋で殺人を仄めかした男である可能性まで出てくる。
有馬は当時殺人事件を捜査していた警察の取調べ記録を、世良は遺体の解剖を担当した解剖医の鑑定書を、春名は検察の証拠品リストを洗い直すことになった。しかし、時間は待ってはくれない。否が応にも、無罪を訴える古内の死刑執行の日が近づいていたからだ。古内への死刑執行を阻止して冤罪である事実を証明し、真犯人を確定させるべく、誤判対策室は懸命の調査を続ける。
 
有馬たちは当時殺人事件を捜査していた警察の実況見分調べ記録を世良は遺体の司法解剖を担当した解剖鑑定医の鑑定書春名は検察が裁判所に提出した証拠品リスト資料を洗い直すことになった。しかし、時間は待ってはれない。否が応にも、無罪を訴える古内の死刑執行の日が近づされるとていたからだう情報を入手する。古内への死刑執行を阻止して冤罪である事実を証明し、真犯人を確定させるべく、誤判対策室は懸命の調査を続ける。
 
== 登場人物 ==
; 有馬英治(ありま えいじ)
: 60歳。警視庁の命令で、警視庁捜査一課から誤判対策室に出向した刑事。来年の3月で定年を迎える。誤判対策室ではやる気なく仕事をしていたが、綾子からの相談をきっかけに職務に励むようになる。
: 国策によって設置された「誤判対策室」に所属する元[[刑事部#警視庁刑事部|警視庁刑事部捜査一課]]の刑事。以前担当していた殺人事件で、無罪の人間を冤罪に陥れた苦い過去を持つ。
; 世良章一(せら しょういち)
: 30歳。誤判対策室に所属する若手BF総合法律事務所の弁護士。有馬の言動に疑刑事とう職業に憧れを抱きつつもいており、有馬の熱意押されながら再調査に協力しても好意的に接する。絵がうま
; 春名美鈴(はるな みすず)
: 32歳。検察庁の命令で、誤判対策室にするされた東京地検の女性検察官少しでも早気が強[[検察庁]]に戻るために上司である検事の指示で行動まっるが、次第にぐな性格。有馬と世良は意見が衝突するこ共に冤罪事件に向き合ってが多
; 古内博文(ふるうち ひろふみ)
: 56歳。死刑囚。2011年に起きた母子殺人事件において死刑が確定したが、無ている。罪を主張し続け全面的に認めている。
; 西島慎太郎(にしじま しんたろう)
: 検察官。春名の東京地検の上司に当たる。2011年に古内の事件を起訴し、死刑判決を勝ち取る。
; 矢野高虎(やの たかとら)
: [[判子]]詐欺事件の首謀者夫婦でリサイクルショップを運営している。有馬行きつけの飲み小料理の女将に、殺人を仄めかす発言をした男に似ている。
; 矢野琴乃(やの ことの)
: 詐欺事件の首謀者である矢野高虎の妻であり、死刑囚・古内の娘。夫が犯した詐欺事件に加担右眼を失明た疑いが持たれている。
; 中倉綾子(なかくら あやこ)
; マミ(まみ)
: 有馬がよく行く小料理屋『夕月』の女将。店に来た男が殺人を仄めかしていたことを有馬に相談する。
: 有馬行きつけの風俗店に勤める風俗嬢。
; 中倉徹山岡周二やまおくら とおるしゅうじ
: 東名新聞社の記者。有馬とは長年の付き合いがある。
: 冤罪被害者。
; 税所昭(さいしょ あきら)
; 世良光蔵(せら こうぞう)
: 千葉中央大学医学部の教授。千葉県警の管轄の解剖医。
: 世良章一の父。
; 梶永(かじなが)
: 妙善養心寺の住職。死刑囚古内[[教誨]]する
; 古内博文(ふるうち ひろふみ)
: 死刑囚。2011年に起きた母子殺人事件において死刑が確定したが、無罪を主張し続けている。
 
== テレビドラマ ==
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| 特記事項 = 初回はノンスクランブル放送。
}}
『'''60 誤判対策室'''』のタイトルで、[[WOWOW]]「[[ドラマW|連続ドラマ 日曜オリジナルドラマ]]」枠において、[[2018年]][[5月6日]]から[[6月3日]]まで全5話が放送された(初回はノンスクランブル放送)<ref name="real20180129">{{Cite news|url=https://realsound.jp/movie/2018/01/post-152681.html|title=熊切和嘉、WOWOWドラマ初監督! 舘ひろし、古川雄輝、星野真里出演『60 誤判対策室』5月放送|newspaper=Real Sound|date=2018-01-29|accessdate=2018-11-14}}</ref>。主演は[[舘ひろし]]<ref name="real20180129" />。
 
=== キャスト ===
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* 音楽 - [[渡邊琢磨]]
* 製作 - [[WOWOW]]、オフィス・シロウズ
 
=== 放送日程 ===
{| class="wikitable" style="text-align:center"
!各話!!放送日
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|第一話||5月{{0}}6日
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|第二話||5月13日
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|第三話||5月20日
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|第四話||5月27日
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|最終話||6月{{0}}3日
|}
 
{{前後番組