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海外では、配偶者が事情を承知のうえであれば、重婚([[一夫多妻制]])を法的に認めている国もある。[[イスラーム]]教圏の一部[[国家]]では、[[イスラーム法]]に基づき、1人の夫が最大4人の妻を持つことができる<ref>ただし、「妻子を養う収入がなければ認めない」「妻は対等に扱わなければならない」などの条件が課される。</ref>。
 
そうした例の一つとして、中東[[シリア]]が挙げられる。[[シリア騒乱|シリア内戦]]により、多くの成人男性が従軍中または死亡や国外脱出したため、結婚・生活難から逃れるため一夫多妻を受け入れる女性が増えた。内戦前の2010年に5%だった一夫多妻の夫婦の比率は、2015年に30%へ増えた<ref>「シリア 増える重婚/減る独身男性■生活苦でやむなく」『[[読売新聞]]』朝刊2018年3月5日(国際面)。</ref>。
 
このほかイスラーム教の[[シーア派]]など一部には、男女の合意により期間限定で夫婦となる一時婚(ムトア婚)という慣習がある。“妻”へ金銭が支払われることもある。かつて[[スンナ派]]に迫害されたシーア派が、移住先で異教徒と結婚することを想定して始まったという説がある。シーア派が過半数を占める[[イラク]]では、禁止していた[[サッダーム・フセイン]]政権の崩壊後に再び表立って行われるようになり、月3000組程度あると推測されている。スンナ派はこれを[[売春]]と見なしているため、宗派対立の一因となっている<ref>イラク「一時婚」で宗派対立/シーア派慣習、スンニ派が批判『読売新聞』朝刊2018年5月29日(国際面)。</ref>。