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==形状==
[[ファイル:Naca-4415-airfoil.jpg|サムネイル|301x301ピクセル|上面が負圧になり 下面が正圧になる形]]
一般によく挙げられる翼の断面形状は、前縁が丸く後縁が尖った形状をしている。これは「効率よく揚力を発生させるため」である。単純な板状でも揚力を発生させられるが、抗力が非常に大きくなるため航空機などの実用には耐えない。抗力をあまり大きくせずに揚力を高める、つまり[[揚抗比]]を高めるために最適な翼型を設計する必要がある。翼型は航空機の飛行速度・大きさ・使用方法などの違いにより、それぞれに最適な形状があり、ミリ単位(あるいは0.1ミリ単位)で非常に厳密に翼型を再現しなければきちんとした性能の翼にならないほど繊細なものである。またその表面の滑らかさも大変重要で、低い翼型再現度では簡単に[[境界層#%E5%A2%83%E7%95%8C%E5%B1%A4%E5%89%A5%E9%9B%A2|境界層剥離]]が起こり、効力および失速性能が著しく低下する可能性がある。操縦性や安定性にも大きな影響を与えるため、翼型の選定と再現度は航空機の安全性においても大変重要な項目である。
 
また、[[レイノルズ数]]や[[マッハ数]]によって理想的な翼型は異なる。前述の「一般的な翼型」は、一般的な[[航空機]]において最もよく使われる速度領域、つまり亜音速領域(マッハ数 M < 0.8 程度)においてのレイノルズ数(Re > 10<sup>6</sup>程度)の範囲に適した翼型と言える。