「国道156号」の版間の差分

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== 概要 ==
岐阜県岐阜市の茜部本郷交差点を起点にして富山県高岡市四屋交差点([[国道8号]]交点)を終点とする[[東海地方]]から[[北陸地方]]まで南北につなぐ延長約215キロメートル (km) の一般国道の路線で、主な通過地は、岐阜県[[関市]]、[[美濃市]]、[[郡上市]]、[[高山市]]、[[大野郡]][[白川村]]、富山県[[南砺市]]、[[砺波市]]である。起点・岐阜市から羽島郡岐南町までの2.8 km区間は、[[国道21号]][[岐大バイパス]]との[[重用区間]]である。
岐阜県・富山県に跨る山間部は、庄川の谷の斜面を削って道を付けた区間で、かつては道幅が狭く大変危険だったため、路線番号にかけて「(谷に落ちたら)'''イチコロ線'''」と揶揄された。
 
岐阜県・富山県に跨る山間部は、庄川の谷の斜面を削って道を付けた区間で、かつては道幅が狭く大変危険ないわゆる「[[酷道]]」だったため、路線番号にかけて「イチコロ」と揶揄された{{sfn|中村淳一編|2018|pp=84–85}}。現在は、トンネルや橋梁などによってパイパス整備が進み、清流やダム湖を望む快適路となっている{{sfn|中村淳一編|2018|pp=84–85}}。一般的に、岐阜県の[[御母衣湖]]から富山県砺波市までの区間を指して、別名「飛越峡合掌ライン」ともよばれている{{sfn|中村淳一編|2018|pp=84–85}}。
[[高山市]]荘川町岩瀬から大野郡[[白川村]]牧の[[御母衣ダム|御母衣湖]]にかけてはトンネルの幅が狭く、大型車同士のすれ違いが困難となっている。ローカルルールとしてトンネル内での対面を避けるため、入口手前でクラクションを鳴らしながら通行するトラックが多い。ほぼ全線にかけて[[東海北陸自動車道]]が並走しているが、荘川から白川郷の30&nbsp;km区間は[[中部縦貫自動車道|中部縦貫道]]・[[松本市|松本]]方面との接続を考慮し東側の飛騨清見へと迂回している<ref name="岐阜新聞20071103">{{Cite news|author=|authorlink=|url=|title= 濃飛貫く東海北陸道全通へ 第2部「軌跡」 -幻の御母衣ルート 中部縦貫道絡み変更-|newspaper = 岐阜新聞 |publisher = 岐阜新聞社|date = 2007-11-03|accessdate = }}</ref>。現在、当国道の御母衣湖周辺区間において数本のトンネル建設を含めた福島バイパスの計画があり、2010年に福島第3トンネルが供用された。ただし県の財政が厳しいことから、同バイパスの他の区間については、建設期間が長期に及ぶ可能性が高い。白川村岩瀬付近で庄川を挟んだ対岸に目を向けると綺麗に積み上げられた山が見えるが、これは東海北陸自動車道の[[飛騨トンネル]]掘削時に排出された残土である。
 
ほぼ全線にかけて[[東海北陸自動車道]]が並走しているが、荘川から白川郷の30&nbsp;km区間は[[中部縦貫自動車道|中部縦貫道]]・[[松本市|松本]]方面との接続を考慮し東側の飛騨清見へと迂回している<ref name="岐阜新聞20071103">{{Cite news|author=|authorlink=|url=|title= 濃飛貫く東海北陸道全通へ 第2部「軌跡」 -幻の御母衣ルート 中部縦貫道絡み変更-|newspaper = 岐阜新聞 |publisher = 岐阜新聞社|date = 2007-11-03|accessdate = }}</ref>。
 
=== 路線データ ===
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== 路線状況 ==
かつては、岐阜・富山間の山岳部の庄川沿いに続く道路が狭隘な山道であったことから「イチコロ」と揶揄されていた<!--{{Sfn|小川、栗栖、田宮|2016|p=78}}{{Sfn|中村純一 編|2017|p=78}}-->。そのような狭い道路はバイパスを含めた道路改良によって整備され、清流を望む快走路となっている{{Sfn|小川、栗栖、田宮|2016|p=78}}{{Sfn|中村純一 編|2017|p=78}}。[[高山市]]荘川町岩瀬から大野郡[[白川村]]牧の[[御母衣ダム|御母衣湖]]にかけてはトンネルの幅が狭く、大型車同士のすれ違いが困難となっている。ローカルルールとしてトンネル内での対面を避けるため、入口手前でクラクションを鳴らしながら通行するトラックが多い{{要出典|date=2019年7月}}。
 
現在、当国道の御母衣湖周辺区間において数本のトンネル建設を含めた福島バイパスの計画があり、2010年に福島第3トンネルが供用された。ただし県の財政が厳しいことから、同バイパスの他の区間については、建設期間が長期に及ぶ可能性が高い{{要出典|date=2019年7月}}。白川村岩瀬付近で庄川を挟んだ対岸に目を向けると綺麗に積み上げられた山が見えるが、これは東海北陸自動車道の[[飛騨トンネル]]掘削時に排出された残土である。
かつては、岐阜・富山間の山岳部の庄川沿いに続く道路が狭隘な山道であったことから「イチコロ」と揶揄されていた<!--{{Sfn|小川、栗栖、田宮|2016|p=78}}{{Sfn|中村純一 編|2017|p=78}}-->。そのような狭い道路はバイパスを含めた道路改良によって整備され、清流を望む快走路となっている{{Sfn|小川、栗栖、田宮|2016|p=78}}{{Sfn|中村純一 編|2017|p=78}}。
 
=== バイパス・道路改良事業など ===
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== 地理 ==
[[郡上市]]高鷲町[[ひるがの高原]]付近で[[分水界|中央分水嶺]]を横切る。本路線が通過する岐阜県と富山県の県境は蛇行している[[庄川]]に設定されており、[[トンネル]]と[[橋]]で直線状に貫いているため、県境を7回連続で跨いでおり、一種の名所となっている{{sfn|佐藤健太郎|2014|p=153}}。庄川に沿うルートは、カーブ区間が多いが、四季折々に山峡の美しい自然を見ることができる{{Sfn|小川、栗栖、田宮|2016|p=78}}{{Sfn|中村純一 編|2017|p=78}}。またこの区間にある合掌橋や飛越橋などの7箇所の橋は総称して[[飛越七橋]]と呼称され{{Sfn|小川、栗栖、田宮|2016|p=78}}{{Sfn|中村純一 編|2017|p=78}}、橋ごとに欄干が7色に塗り分けられている{{sfn|佐藤健太郎|2014|p=153}}。
 
岐阜県白川村の白川郷から富山県南砺市の五箇山にかけて、世界遺産に登録された「白川郷・五箇山の合掌造り集落」の昔ながらの合掌造り集落がみられる{{sfn|中村淳一編|2018|pp=84&ndash;85}}。またこの区間にある合掌橋や飛越橋、楮橋などの7箇所の橋は総称して[[飛越七橋]]と呼称され{{Sfn|小川、栗栖、田宮|2016|p=78}}{{Sfn|中村純一編|2018|pp=84&ndash;85}}、橋ごとに欄干が7色に塗り分けられている{{sfn|佐藤健太郎|2014|p=153}}。五箇山の北側では、山峡の豊かな自然と庄川およびダム湖が織りなす絶景のワインディングロードとしても知られている{{sfn|中村淳一編|2018|pp=84&ndash;85}}。
 
=== 通過する自治体 ===
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* {{Cite book |和書 |author1=佐々木節|author2=石野哲也|author3=伊藤もずく|editor=松井謙介編|date=2015-09-30 |title=絶景ドライブ100選[新装版] |publisher=[[学研パブリッシング]] |series=GAKKEN MOOK|isbn=978-4-05-610907-8 |ref={{SfnRef|佐々木・石野・伊藤|2015}} }}
* {{Cite book |和書 |author1=小川秀夫|author2=栗栖国安|author3=田宮徹|editor=中村純一 編|date=2016-04-10 |title=ニッポン絶景ロード100 |publisher=[[枻出版社]] |series=エイムック|pages=78-79|chapter=飛越峡合掌ライン|isbn=978-4-7779-3980-0 |ref={{SfnRef|小川、栗栖、田宮|2016}} }}
* {{Cite book |和書 |author=|editor=中村純一 編|date=2017-04-10 |title=日本の絶景道100選 |publisher=[[枻出版社]] |series=エイムック|pages=78-79|chapter=飛越峡合掌ライン|isbn=978-4-7779-4572-6 |ref={{SfnRef|中村純一 編|2017}} }}
* {{Cite book|和書|author=佐藤健太郎|authorlink=佐藤健太郎 (フリーライター)|date=2014-10-20|title=ふしぎな国道|publisher=[[講談社]]|series=講談社現代新書|isbn=978-4-06-288282-8|ref=harv}}
* {{Cite book |和書 |author=|editor=中村純一 編|date=2017-04-10 |title=日本の絶景道100選 |publisher=[[枻出版社]] |series=エイムック|pages=78-79|chapter=飛越峡合掌ライン|isbn=978-4-7779-4572-6 |ref={{SfnRef|中村純一 編|2017}} }}
* {{Cite book |和書 |editor=中村淳一編 |date=2018-04-20 |title=日本の絶景ロード100 |publisher=[[枻出版社]] |isbn=978-4-7779-5088-1 |ref={{SfnRef|中村淳一編|2018}} }}
 
== 関連項目 ==