「株式会社大山田出版仮編集部員山下たろーくん」の版間の差分

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: 『株式会社大山田出版仮編集部員山下たろーくん』、『山下たろーくん -うみとそらの物語-』はかつて[[週刊少年ジャンプ]]で連載されていた『[[県立海空高校野球部員山下たろーくん]]』の続編で、主人公である'''山下たろー'''のその後の姿を描いている。
 
: 『株式会社大山田出版仮編集部員山下たろーくん』は連載時に主人公の境遇の変化に伴いタイトルが変更されており、第1~3話までは『'''現在大無職再就職活動中山下たろーくん'''』、第106話~最終回は『'''発展途上編集部員山下たろー'''』となるが、コミックスのタイトルは『株式会社大山田出版仮編集部員山下たろーくん』で統一されている。本項では当作を「仮編集部員編」(「うみとそらの物語」では「前作」)と表記する。
<!-- 「発展途上編集部員 山下たろー」には「くん」は付きません。 -->
 
: 『うみとそらの物語』は仮編集部員編の後半の話中で使われた漫画作品のタイトルが流用されている。連載時は途中でのタイトル変更はなく、青年誌連載作品としては珍しくセリフに[[ルビ]](振り仮名)が振られている<ref>コミックバンチ誌連載作品で同様にルビが振られた作品は[[次原隆二]]の『少年リーダム~友情・努力・勝利の詩 』などがある。</ref>。
 
== 作品解説 ==
 
==== 村立海空小学校 ====
山の上にある木造の小学校。かつては違う名前の小学校だったが現在は廃校に近く、取り壊しを防ぐため東村が一人で暮らしていた。当初の生徒は全員3年生の5人だが、後にとめや才蔵も加わり7人となる。旧校名は明らかになってないため<ref>旧校名の表札の上に「海空」の文字が貼り付けられてあった</ref>、本項では旧校時代も「海空小学校」で統一する。
; フータロー
: クラスのリーダー的存在で学級委員を務める少年。野球の試合では9番で一塁手を守る。面倒見がよく仲間から信頼を得ていた。如月小を追われたたろーに「もっといろんなこと、この瞬間楽しいことが無尽蔵にあること、海と空がたくさんあることをもっと教えてほしい」と叫んで呼び止めたのも彼である。その後、本土からやってきた母親に東京へ連れて帰ると言われるが、たろー達の必死の説得で島に残ることとなった。龍之介にはたろーから「この瞬間の大切さをこの瞬間にも教えてもらっている」<ref>ただしたろー自身はそのことに理解できないでいた。</ref>と教えている。
: 前作にも登場した須永を彷彿とさせるクールな少年。如月小に通っていた時にいつも一人でいるところをフータローが声をかけ仲間にした。帽子を被っていて脱いだ姿は描かれていなく、家族構成も不明。何かあることに一句を詠んでいて、野球の試合では2番で二塁手を守る。将来の夢を持たず運命に逆らわず流れのままに生きることを信条とし、現実よりも文章の中で自由に会話ができていた。須永の書いた小説<ref>出版社はかつてたろーが務めていた大山田出版</ref>を愛読書にしている。
: 如月小学校時代では小説を書いており、最初に読ませてもらったフータローは続きを楽しみにしていたが、その小説を当時の担任が心無い酷評をした上に没収されたことが深い心の傷となってしまったため小説を書くことをやめていた。その後海空小学校を訪れた須永がその小説を読み<ref>詠み人は担任に没収された小説を取りには行かず、フータローから話を聞いたたろーが取りに行ってその小説を読み感涙にむせび泣くも、「終わったこと」と言って破り捨てたため、たろーとフータローがセロテープで修繕した。</ref>、「たろーの魂の反応を信じること」「続きを待ちわびる人がいる限り完成させるべき」とアドバイスを送られ、再び小説を書くことを始めた。なお、このエピソードは書籍版単行本では収録されていない。
: 5時間目で頭の上に芽が追加され、ドデスカはどう育つのかを楽しみにしていることを語っている<ref>ただしまだ小説を書いていた如月小時代の回想でも芽が出ている描写がある。</ref>。後半から終盤にかけては名前の表記が片仮名の「ヨミビト」にわる。
 
; 白倉 とめ(しらくら -)
: 海空小学校の6人目の生徒でクラス唯一の女の子。ツインテールの髪型でワンピースのやフリルの入った服を着ることが多く、ドデスカの次に背が高い。野球の試合では1番で遊撃手を守る。
: 島の7割の土地を所有する資産家の娘で、東京から帰ってきて如月小学校に転校する予定だったが、東京にいた時に極度の人間不信に陥り、「学校はただ傷つきに行く場所」<ref>東京では誰もがとめのことを心から付き合おうとせず、「白倉」と言う名前だけでしか付きあっていないことを感じ取っていた。そのためほとんど通学していなかった。</ref>と転校することを拒否していた。しかしたろー達の暖かい心に触れ<ref>辰己がとめを迎い入れるために最高級の待遇でもてなすものの、とめは「自分を利用しようと考えているだけで誰も歓迎していない」と見透かしていた。しかしたろーらが校舎裏に作ったとめの誕生日を祝う雪像(誕生日はびちびちの勘違いによるもので、実際のとめの誕生日は半袖の季節だった)を見て次第にたろーやクラスの仲間に心を開くようになっていった。</ref>、自分の心の中にあった深い闇から救い出してくれたこと、それと過去に自分の誕生日を祝い「アリス」と名付けてくれた少女(おねえさん)との約束<ref>4歳の頃、親のいない誕生日に嫌気が差し家を抜け出して途方に暮れていたところ、たまたま訪れた海空小学校で生徒であるおねえさんに声をかけられ誕生日を祝ってもらう。その時に持ってたうさぎのぬいぐるみを見て「不思議な世界から来た女の子」の意味で「アリス」と名付けてもらい、それがきっかけで自分のことを「有栖」と名乗るようになった。おねえさんから「もう少し大きくなったらこの小学校に入って一緒に勉強しよう」と約束していた。そのため、東京から戻ってきたときも家を抜け出して海空小に足を運んでいた。</ref>のために海空小学校に転校する。
: 自分のことを「とめ」と呼ばれることを頑なに拒絶し<ref>「とめ」と呼ばれると非常に不機嫌になり、実際に呼んだ太郎一に対しては「二度と教師として働けないようにする」と脅しをかけるほどだった。</ref>、皆には「有栖」と呼ぶように言い聞かせている。一方、たろーやクラスの仲間が「とめの有栖」と呼んでいることについては拒絶する反応は見せていない。おねえさんから誕生日プレゼントとして貰ったクマのぬいぐるみ(いがぐりまろんぶらうん)<ref>とめの手のひらより少し大きく、胸元のハートのアップリケに「ぼく3さい」と書かれている。</ref> を「親友」としていつも肌身離さず持っている<ref>とめの着るユニフォームにはこのぬいぐるみが入るポケットが設けられている。</ref>。このぬいぐるみを使った腹話術で自分の気持ちを語ることもある。たろーのことは「ぽち」<ref>とめが昔飼っていたとされる犬の名前、ただし実際に飼ってたかどうかは不明。</ref>と呼ぶが、表には出さないものの信頼を寄せている<ref>龍之介が足の怪我をしたときにたろーが庇っていた時は「忠犬ぽち」とたろーの無実を信じていたり、最終話でたろーが海空小を辞めるかもしれないという話になった時に、それ自体がデマだったことで「甲斐性なし」と言いながらも真っ先に飛びついてきたり等。</ref>。絵が上手で、図工の授業で描いた絵はクラスの仲間を描いた優しい雰囲気の絵を皆に見せた。ただし、東京にいた時に絵画教室で描いてた絵は暗くて闇の深い物ばかりで母親と思われる人物も頭を悩ませていた。たろーらと出会った当初こそはひねていた部分もあったが<ref>この時はフータローらを「わたしの僕(しもべ)にしてあげる」と言っていたが、とめ自身は心の中ではSOSを発していた。</ref>、海空小学校に転校してからは皆と仲良く接している。ただし目的のため(神社の霊の正体(=由紀恵)を探るときやわび助の恋の行方の観察等)なら手段を選ばない黒い部分もあり、クラスの仲間を仕切ることもある。
: 35時間目の途中から目のタッチが変更された。
 
嶋之島に出来た私立小学校。寮を備え最高級の設備を備えている。
; 三島 龍之介(みしま りゅうのすけ)
: 私立如月小学校に通う生徒。前作の早乙女龍之介を彷彿させる姿で、常に何かしらの本を読んでいる。成績優秀で将来有望な生徒だが、海空小学校が出来てからは時々学校を抜け出して陰でたろーの授業を覗いている。当初はたろーを疎ましく思い、たろーの授業を「未来の役にも立たない」と言っていたが、ある一件<ref>たろーの授業内容が気になって、学校の規則を破って夜の海に足を運んだ際に滑り落ちて怪我をしたところを夜回りをしていたたろーに助けられるが、その一件をたろーが頑なに口を閉ざして庇ったことによってたろーが教師を辞めされられる危機に陥る。反対に真実を打ち明けると今度は自分が学校を辞めざるを得なくなり、親の期待を背負って入学したこともあり葛藤していたが、辰己のアドバイスを聞いた龍之介はたろーの進退を決める場で自分が勝手に怪我をしてたろーに助けてもらったことを打ち明け、自分が学校を辞めると言い出した。学校としては龍之介に辞められると大きな痛手になるため、結果的には二人とも辞めずに済む。みにお、怪我をした龍之介が島に戻ってきたときに迎えに来たのは如月小のクラスメイトではなく海空小の面々だった。</ref>でたろーに助けてもらったことをきっかけにして「この瞬間の大切さ」のためにたろーの授業も必要としていることを伝えた。野球の試合では海空小学校のチームの一員として8番左翼手として参戦している。
; 山下 太郎一(やました たろういち)
: ハーバード大学卒業の如月小学校の本来の新任教師で、村の助役である大倉が見つけて招いた。授業内容は家庭教師並みに激しいが、細かいところまでは教えていない<ref>作家の代表作の名前を憶えてもその本まで読む必要はないと教えたり、龍之介がたろーの授業で気になってた海藻海草の違いを「未来には関係ないし役に立たない」と言ったこと等。</ref>。
: 運動会ではダメな人間を作り出す温床と言いながら、心躍る懐かしい響きと本音を漏らしている。過去の苦い記憶<ref>小学生時代、足の遅い同級生から速く走る方法を教えてくれるよう頼まれるが相手にしなかった。その結果太郎一は1位、その子は最下位となり、悔しさで涙を浮かべる姿がずっと記憶に残っていた。</ref>から「イダテンマン」となり、一番足の遅いびちびちに早く走るためのコツを伝授した。
; 校長
; 小近衛 十四郎(ここのえ じゅうしろう)
: 如月小学校の教師。幼き頃の若山さんを知っていて執念に近い好意を寄せていた。若山さんのことを「若山佳代子」と旧姓のフルネームで呼び、若山さんのために強くなったと思い込んでいた。若山さんを賭けたたろーとの剣道の決闘で終始たろーを圧倒するものの、自分が原因で木菜子が海に落ちた時は助けに飛び込んだたろーと違い何もできず自分の弱さに気づく。たろーに負けて以降も若山さんに未練を持っている模様で、若山さんの名前を出しただけでパニック状態になる。
: 才蔵が教科書を無断で借りたことに絡んでたろーにあらぬ疑いをかけられて駐在に捕まったときは、とめの手を握りながら「薔薇も色あせるような手で泥棒ができるわけがない」と言い、たろーは(盗みを)やってないと主張するフータローらの言い分を信じようと太郎一に話してたろーを開放している。
; 木菜子(きなこ)
: 十四郎を心酔する少女。たろーと十四郎の決闘の際に過剰に攻撃をする十四郎を止めようとした龍之介を突き飛ばした時に巻き込まれて海に落ちる。
 
; 須永(すなが)
: たろーと辰己の高校時代のチームメイトで、賭博師や漫画原作者の顔を持ち、詠み人が大事にしている小説の作者。たろーのいる島を流浪してた時に辰己からたろーがいることを聞き海空小学校に訪れた。たろーから読むよう頼まれた詠み人の小説を読み、読んでる姿を見た詠み人に「たろーの魂を信じることだ」とアドバイスを送っている。そして詠み人が大事にしていた自身の小説に「山下たろーの"たまじい"に偽りなし<ref>「たまじい」の「ま」にも濁音がつく。</ref>」というメッセージを自身のサインと共に書き記している。単行本(書籍版)には登場していない。
 
; 大沢 然二(おおさわ ねんじ)
=== 山下たろーくん-うみとそらの物語- ===
: 書籍版の6巻は53~77話の24話<ref>水無月小編のあと~須永登場回までの野球回ではない話。</ref>が未収録のダイジェスト版となっていることを目次に記されている。
: 本来の78話が53話に置き換えられ、全61話
# 1巻(ISBN 978-4-10-771202-8)発売:2005年3月9日
# 2巻(ISBN 978-4-10-771212-7)発売:2005年5月9日
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