「はてしない物語」の版間の差分

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== エピソード ==
父親が著名な画家だったエンデは自身も絵を描いており、本の装丁にもこだわりを持っていた。17年にわたりエンデの編集者を務めたローマン・ホッケは「エンデは、この本を『魔法の本』と言っていました。だから装丁も、中に独立した世界があるような、特別なものでなければならない、と」と語っており、出版された本はその言葉通り表紙に二匹の蛇が描かれた布張りの本として装丁され、物語に入り込む入り口としての装置となった。読者は自身が手にした本が、作中でバスチアンが読んでいるものと同じものであると悟り、主人公と一体化していくのである<ref name=biblio1>[https://www.asahi.com/articles/DA3S11784563.html (今こそミヒャエル・エンデ)あかがね色の本、物語にも登場] - [[朝日新聞]] [[2015年]]6月1日。</ref>。
 
岩波書店発行の日本語版ハードカバーでも、本の中に登場する『はてしない物語』と同じく、ハードケースを外した中の書籍本体の装丁はあかがね色の布張りとなっており、二匹の蛇が互いの尾を咬んで楕円になった「アウリン」の文様があしらわれている。さらに、文字も現実世界の部分はあかがね色、「ファンタージエン」の部分は緑色と刷り分けられている。岩波書店は出版・装丁にあたり布を特注、そのため価格は税込みで3千円を超える<ref name=biblio1/>。岩波少年文庫として文庫化された際には、上下巻の2分冊となり、文字色は黒色の1色刷りで、「ファンタージエン」の部分は本文の上部に装飾を施す形で表現されている。