「全球降水観測計画」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
GMIの記述を追加(英語版から翻訳)
英語版から情報追加(刈り幅など)。
62行目:
2014年2月28日に[[H-IIAロケット]]23号機で打上げられたコア衛星(主衛星)は、アメリカが開発した衛星本体にGPM マイクロ波放射計(GMI)、および日本が開発した二周波降水レーダ(DPR: Dual-frequency Precipitation Radar)を搭載する。太陽非同期軌道を周回し、軌道傾斜角は約65度、高度は約407キロメートルである。GPM 計画におけるコア衛星の役割は、DPR および GMI による同時観測により、全観測データの校正器(キャリブレータ)として機能することにあり、コンステレーション衛星を含めたマイクロ波放射計の降水観測精度を向上させる。
 
DPRは、Ku帯(13.6GHz)降水レーダ(KuPR)と、Ka帯(35.5GHz)降水レーダ(KaPR)の2台のレーダで構成されている。高感度化を目的としたKaPRでは、KuPRでは測れない弱い雨や雪の検出に有効であり、強い雨の検出が可能なKuPRと同時に観測することによって、熱帯の強い雨から高緯度の弱い降雪までの降水量を高精度で観測することができるようになる。KuPRはTRMM衛星のPRとよく似ており, 245 kmの刈り幅(swath)をもつ。その内側に, KaPRが120 kmの刈り幅を持つ。TRMM降雨レーダのような一周波のレーダでは得られない情報まで観測できるようになるため、降水量の推定精度を大幅に向上することができるようになる予定。
 
GMIは受動センサーであり, 地球表面やと大気から放射されたマイクロ波を13の異なる周波数/偏光チャンネルで観測する。これらのデータから、幅885 kmの定量的な降水量分布図が得られる。GMIはTRMMマイクロ波放射 (TMI) の遺産を引き継いでおり, それに4つの新しいチャンネルと, より良い解像度と, より高精度の校正を加えたものである。GMIのデータは, TDRSS中継衛星との多元接続リンクを介して, 地上に継続的に送信される。