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'''エンハンサー'''(enhancer)とは、[[真核生物]][[DNA]]上の[[塩基配列]]領域を区分する名称で、[[遺伝子]]調節[[蛋白質]]([[転写因子]])と結合することで[[遺伝子]]の発現を調節している。
 
'''エンハンサー'''は、遺伝子活性化因子と結合することで遺伝子の[[転写]]速度が量を大幅に増大(enhance)させることから、エンハンサーと命名された。[[原核生物]]にも存在する遺伝子活性化基本的転写因子(RNAポリメレース等)と結合する領域である[[プロモーター]]と協同して作用を発現するが、プロモーターは発現する、通常遺伝子の上流ないしは下流に隣接して存在しているのに対して、エンハンサーは、遺伝子の上流、下流あるいは遺伝子内に存在し、数千塩基ときには数万塩基以上も離れた領域場所に存在し、遺伝子発現を制御する。
 
これはエンハンサー・調節蛋白質複合体がプロモーター・RNAポリメラーゼ複合体に作用しているのだが、一般に二つの蛋白質がDNAに結合している際に相互作用を起こす確率は近傍よりも、500塩基対以上はなれていたほうが高くなることが実験的にも知られている。これは一本鎖DNAの立体構造の特性が関与していると考えられている。DNAは約10塩基対で一回転する螺旋構造をとる為、結合蛋白質が隣の山に位置しても約10塩基離れることを意味する。さらに螺旋構造が折れ曲がりループを形成するにはさらに遠隔に存在する必要がある為と考えられている。
 
== 関連項目 ==