「詩的で宗教的な調べ」の版間の差分

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#'''孤独の中の神の祝福''' ''Bénédiction de Dieu dans la solitude''
#:曲集の中で次の第4曲と共に約15分を要する曲であり、リストの宗教的・内省的な側面を象徴する傑作と評される<ref name="福田" />。ラマルティーヌの同名の詩「おお、神よ、私を包み込むこの平安はどこから来るのか。私の心に満ちあふれる信仰はどこから来るのか……」が掲げられている<ref name="Ledin" />。曲は美しく瞑想的な[[嬰ヘ長調]]の主題をしばらく変容させ、軽やかな[[ニ長調]]、穏やかな[[変ロ長調]]の部分を経て、やがて回帰した最初の主題が情熱的に高揚して終わる<ref>小石忠男 『[[クラウディオ・アラウ]]:[[ピアノソナタ (リスト)|ピアノソナタ ロ短調]]』CD解説、[[フィリップス・レコード|フィリップス]]、1978年。</ref>。終結部では回想の中にモティーフの反行型を挟み、静かに消え入る。
#'''死者の追憶''' ''Pensée des morts''  [[ファイル:Franz_Liszt,_Harmonies_poétiques_et_religieuses_S.173_No.4.jpg|サムネイル|賛歌 第129番「深き淵」の歌詞が付与された部分の楽譜]]
#:1834年の単独作品「詩的で宗教的な調べ」が原曲。後半より、賛歌 第129番「深き淵」を用いた展開が現れ、この賛歌は、彼の未完曲であるピアノと管弦楽のための詩篇「深き淵」でも扱われた素材であった<ref name="Howard" />。ベートーヴェンの例があるように、この曲において、ピアノ独奏曲の楽譜であるのにかかわらず、賛歌が現れる冒頭には賛歌のラテン語歌詞が書き添えられている(下記が書き込まれている歌詞の部分)。
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#: fiant aures tuae intendentes                 
#: in vocem deprecationis meae.
#: 深い淵の底から、主よ、あなたを(次のように)呼び求めます;  主よ、この声を 聞き取ってください。  嘆き 祈るわたしの声に  耳を 傾けてください。 [[ファイル:Franz_Liszt,_Harmonies_poétiques_et_religieuses_S.173_No.4.jpg|サムネイル|賛歌 第129番「深き淵」の歌詞が付与された部分の楽譜]]
#'''主の祈り''' ''Pater Noster''
#:彼自身による同名の合唱曲より編曲<ref name="Howard" />。