「国鉄205系電車」の版間の差分

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== 概要 ==
=== 導入の経緯 ===
[[1981年]](昭和56年)より、[[国鉄103系電車|103系]]に代わる[[省エネルギー]]通勤形電車として量産が開始された[[国鉄201系電車|201系]]は、量産中にも様々なコストダウンを図りながらも1,000両を超える増備を行ってきた<ref name="Fan1985-4-1">交友社「鉄道ファン」1985年4月号新車ガイド「205系デビュー」59-60頁記事。</ref>。しかし、核となる[[電機子チョッパ制御]]の製造コストが非常に高価で、当時[[財政]]的に厳しい状況に置かれていた国鉄にとっては、より大幅なコストダウンの図れる車両が必要な状況にあった<ref {{refnest|group="注">|実際、国鉄では[[回生ブレーキ]]の効果により、積算電力計からも経済的には201系への投資は十分に回収できていることが確認されている。(<ref(鉄道ファン1985年4月号より)</ref>。}}。この時期には[[国鉄113系電車#111系|111系]]・[[国鉄115系電車|115系]]などの老朽化置き換えを目的とした次期近郊形車両([[国鉄211系電車|211系]])用として開発していた「[[界磁添加励磁制御]]」方式を実用化に向けて試験を行っていた<ref name="Fan1985-4-1"/>。また、同車には新開発の[[鉄道車両の台車史#ボルスタレス台車|軽量ボルスタレス台車]]や軽量ステンレス構造、[[電気指令式ブレーキ]]の採用計画などを進めていた<ref name="Fan1985-4-1"/>。
 
[[1984年]]度に[[1985年]]([[昭和]]60年)3月のダイヤ改正において[[横浜線]]・[[武蔵野線]]の輸送力増強を行うこととなり、[[山手線]]からこれらの路線へ103系を捻出するための通勤形車両が必要となった<ref name="Fan1985-4-1"/>。この時点で既存の201系を山手線用に増備するのか、新形式車両を投入するかが迫られた。そして最終的には、1984年(昭和59年)6月末に次期近郊形車両用のシステムを使用した通勤形車両として本系列の製造が決定された。[[習熟運転|乗務員訓練]]時期を含めたダイヤ改正の前に落成する必要性から、翌1985年1月末に第1編成の落成が決定され、デビューまでわずか7か月という非常に短期間で設計・製造が進められた。
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同線では全線で通年半自動ドア扱いを実施するため、各ドアにはその旨が記述されたステッカーが貼り付けされている。R1編成は2004年、R2 - R13編成は2009年にドアスイッチが更新されて[[ドアチャイム]]を設置した<ref group="注">音色は先頭車化改造車とは異なり、[[都営地下鉄]]などと同様のものである。</ref>ほか、車内から降りる時にドアを開ける旨を音声で告知するようになった。なお、2004年のR1編成ドアチャイム本採用前には、当該編成の茅ケ崎方2両のみドアスイッチを交換、「試験中」と書かれた白いシールを貼付した上でテストを実施した。
 
乗務員室内は初めてカラーリングが見直され、従来の室内をライトグリーン、計器台をダークグリーンとしたものから室内をアイボリー色、計器台をダークグレーに変更した。運転台計器盤右端には簡易モニタ装置に代わり、乗務員支援機能を有する「MON5形モニタ装置」が搭載された<ref name="RJ2004-9">『鉄道ジャーナル 2004年9月号』鉄道ジャーナル社 「JR東日本における車両情報システム」</ref>。導入当初のMON5形は本体が[[PC-9800シリーズ#FC-9800/FC-H98/FC-9821シリーズ|FC-9801]]<ref group="注">[[日本電気|NEC]]で製造されていた[[PC-9800シリーズ]]の[[組み込みシステム]]向け仕様</ref>で、14インチ[[ブラウン管|CRT]]ディスプレイを使用していた<ref name="Fan1991-3"/>。なお、この装置は後年に[[JR東日本651系電車|651系]]や[[JR東日本215系電車|215系]]などで使用されている「MON3形モニタ装置」を改造したシステムに更新されている<ref name="RJ2004-9"/>。
 
大半は東急車輛製造製であるが、R12編成の中間車とR13編成はJR東日本の[[東日本旅客鉄道大船工場|大船工場]]で製造された。
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2002年に中央・総武緩行線用(4両)と2003年に山手線用(2両)のモハユニットに先頭車化改造を施工させ、[[南武線|南武支線]]に投入した。2M0Tの2両編成で、[[ワンマン運転]]に対応し、以前使用していた[[国鉄101系電車|101系]]とは異なる車外[[スピーカー]]による発車ベル・チャイムや自動放送を搭載する{{Audio|Nambu branch Line 205.ogg|発車ベル・ドアチャイム}}。
 
また、長時間停車の際の車内保温のため、客用扉を1か所のみ開く「3/4閉スイッチ」を装備する。主電動機や空気圧縮機などの走行装置関係は種車をそのまま流用しているが、クモハ204形の補助電源装置はMG(電動発電機)非搭載車<ref group="注">クモハ204-1003のみモハ204-23でMG撤去車</ref>からの改造のため、160 kVA 出力のSIV(静止形インバータ)を搭載している。[[2009年]]3月には全編成とも[[集電装置|パンタグラフ]]がシングルアーム式のPS33E形に交換された。番台区分上は1000番台となるが、前述のJR西日本所属車とは無関係であり、JR東日本にはクモハの2形式しか存在していないため、車両番号の重複はない。
 
2016年3月26日に[[小田栄駅]]が開業したことを機に、一部の帯が五線譜に貼り替えられ、座席も音符入のものに張り替えられた。