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数学における '''{{en|well-defined}}'''
== 定義 ==
ある定義が well-defined であるのは次の二命題が示されたときである{{sfn|雪江|2010|p=10}}。
; 実際に成立する
: (定義で)示された表式が成立しない場合{{efn|例えば[[極限値]]を用いた定義で,そもそも極限が存在しない場合など{{sfn|雪江|2010|p=10}}。}},well-definedであるとは言えない。
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: 往々にして,(数学上の)定義はいくつもの表式を経由する{{efn|例えば交わる二直線の狭角に関する定義で,その交点に(便宜的な理由から)新しい名前を付けるなど{{sfn|数セミ|1999|p=53}}。}}。このとき,最終的な結論が中途の表式に依存している場合{{efn|前注釈の例を引き継いで述べると,用意した交点の位置(や名前)が変わると最終的な(定義の)結論が変わってしまう場合。}},well-definedであるとは言えない。
写像と定義域上の同値関係に対して
: {{math|{{mvar|x}} ≡ {{mvar|x}}{{sup|′}}}} ならば {{math|''f''(''x'') {{=}} ''f''(''x''{{sup|′}})}}
が任意の {{math|{{mvar|x}}, {{mvar|x}}{{sup|′}} ∈ ''X''}} に対して成立するとき,写像 {{mvar|f}} は関係 {{math|≡}} に関して well-defined であると言う{{sfn|横田|1976|p=60}}(cf. {{仮リンク|同値関係のもとでのwell-defined性|en|Equivalence_relation#Well-definedness_under_an_equivalence_relation}}、{{仮リンク|準同型定理|fr|Théorème de factorisation|preserve=1}})。
== 例 ==
実数 {{math|''a'' > 0}} の [[冪関数|{{mvar|x}} 乗]]の定義を、{{mvar|x}} が有理数から実数に拡張したいとする。このとき {{mvar|x}} に収束する有理数列 {{math|{''x<sub>n</sub>''}{{subsup||''n'' {{=}} 1|∞}}}} を用いて
:<math>a^x:=\lim_{n\to\infty}a^{x_n}</math>
と定義する場合、well-defined 性が問題になる{{sfn|雪江|2010|p=10}}。すなわち、右辺の極限について、きちんと収束することと、それが {{math|{{mset|''x<sub>n</sub>''}}}} の取り方によらずに一意的に定まることを確かめなくてはならないが、これら2つは実際に成り立つので、この定義は well-defined である。
== 脚注 ==
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=== 出典 ===
{{reflist|
== 参考文献 ==
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