「ヤマハ」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
6340go (会話 | 投稿記録)
m より明確な表現にすべく改訂
153行目:
[[ファイル:DisklavierView2.jpg|thumb|300px|ヤマハ グランドピアノ <!-- DC6 Mark IV Pro -->]]
*[[ピアノ]] - [[グランドピアノ]]、[[アップライトピアノ]]、エレクトリックピアノ(電気ピアノ)、サイレントピアノ(電子ピアノ)
*:ヤマハの[[ピアノ]]は、1960年代以前から国内で高い認知度と市場占有率であったが、海外では認知されていなかった。ヤマハは[[第二次世界大戦]]前に[[ベヒシュタイン]]から技術導入したピアノ製造方法を踏襲し、海外で主流となった[[スタインウェイ]]と音質や音量が異なっていたことによる。
 
*:1960年代中期より、グランドピアノの研究対象を[[ベヒシュタイン]]から[[スタインウェイ・アンド・サンズ]]に変更し、大ホールでの使用に適する豊かな音量と煌びやかな高音を持つことを目的としたフルコンサートピアノFCシリーズを開発したが、十分な評価が得られなかった。
ヤマハの[[ピアノ]]は、1960年代以前から国内で高い認知度と市場占有率であったが、海外では認知されていなかった。ヤマハは[[第二次世界大戦]]前に[[ベヒシュタイン]]から技術導入したピアノ製造方法を踏襲し、海外で主流となった[[スタインウェイ]]と音質や音量が異なっていたことによる。
*:このため、スタインウェイピアノをさらに徹底的に研究すると共に、イタリアより技術者タローネを招聘し、材質・加工製造方法・精度・強度・剛性等を改良し、フルコンサートピアノCFシリーズを開発した。普及型グランドピアノも、放射状支柱、およびコレクターを後框および金属フレームに結合させ、[[アリコート張弦#歴史|アリコート]]を取り入れ、アクションをエルツ式としたCシリーズを投入した。
 
*:さらに、ピアノの調律・整調・整音技術の研修のために[[村上輝久]]、松山乾次らを[[アルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリ]]や[[スヴャトスラフ・リヒテル]]の[[ピアノ調律師]]として派遣し、コンサート前調律のノウハウや演奏家の要求を学び、コンサートチューナーとして信頼を得ると共に、その技術を国内にもフィードバックした。
1960年代中期より、グランドピアノの研究対象を[[ベヒシュタイン]]から[[スタインウェイ・アンド・サンズ]]に変更し、大ホールでの使用に適する豊かな音量と煌びやかな高音を持つことを目的としたフルコンサートピアノFCシリーズを開発したが、十分な評価が得られなかった。
*:数年後に多くの一流のピアニストにCFシリーズを紹介する機会が訪れ、欧米でもCFシリーズが次第に使われた。晩年の[[グレン・グールド]]がCFシリーズを愛用するなど優秀性が認知され、現在は国際的なピアノコンクールでスタインウェイに次いで多く使用されるピアノとなっている。[[2010年]]に新型フルコンサートピアノCFXを使用した[[ユリアンナ・アヴデーエワ]]が第16回[[ショパン国際コンクール]]で優勝した。
 
*:アップライトピアノについても、1970年代から研究対象をベヒシュタインからスタインウェイ、およびスタインウェイと同じ起源をもつドイツの[[グロトリアン]]とし、UXシリーズなどの高品質なピアノを生産した。
このため、スタインウェイピアノをさらに徹底的に研究すると共に、イタリアより技術者タローネを招聘し、材質・加工製造方法・精度・強度・剛性等を改良し、フルコンサートピアノCFシリーズを開発した。普及型グランドピアノも、放射状支柱、およびコレクターを後框および金属フレームに結合させ、[[アリコート張弦#歴史|アリコート]]を取り入れ、アクションをエルツ式としたCシリーズを投入した。
*:しかし、国内のピアノ需要は少子化、生活スタイルの変化、住宅問題や騒音問題などにより[[1980年代]]初頭の年産20万台をピークに減少を続け、現在は輸出が有力となっている。海外で精度や耐久性が優れたヤマハピアノの評価は高く、国内よりも高価格で流通し、国内で1970年代から1980年代に生産された多くの中古ヤマハピアノが輸出されている。
 
*:アコースティックに電子技術を結合して高度な自動演奏や通信を持つディスクラビアシリーズやDGPシリーズを出荷している。消音可能なサイレント仕様を多くのモデルに用意している。電子ピアノの分野でも、アコースティックピアノのアクションを電子ピアノに搭載した[[アバングランド]]シリーズやDGPシリーズを出荷している。そのデザイン力も高く評価されており、P-140シリーズは[[2005年]]の[[グッドデザイン賞]]を受賞している。
さらに、ピアノの調律・整調・整音技術の研修のために[[村上輝久]]、松山乾次らを[[アルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリ]]や[[スヴャトスラフ・リヒテル]]の[[ピアノ調律師]]として派遣し、コンサート前調律のノウハウや演奏家の要求を学び、コンサートチューナーとして信頼を得ると共に、その技術を国内にもフィードバックした。
 
数年後に多くの一流のピアニストにCFシリーズを紹介する機会が訪れ、欧米でもCFシリーズが次第に使われた。晩年の[[グレン・グールド]]がCFシリーズを愛用するなど優秀性が認知され、現在は国際的なピアノコンクールでスタインウェイに次いで多く使用されるピアノとなっている。[[2010年]]に新型フルコンサートピアノCFXを使用した[[ユリアンナ・アヴデーエワ]]が第16回[[ショパン国際コンクール]]で優勝した。
 
アップライトピアノについても、1970年代から研究対象をベヒシュタインからスタインウェイ、およびスタインウェイと同じ起源をもつドイツの[[グロトリアン]]とし、UXシリーズなどの高品質なピアノを生産した。
 
しかし、国内のピアノ需要は少子化、生活スタイルの変化、住宅問題や騒音問題などにより[[1980年代]]初頭の年産20万台をピークに減少を続け、現在は輸出が有力となっている。海外で精度や耐久性が優れたヤマハピアノの評価は高く、国内よりも高価格で流通し、国内で1970年代から1980年代に生産された多くの中古ヤマハピアノが輸出されている。
 
アコースティックに電子技術を結合して高度な自動演奏や通信を持つディスクラビアシリーズやDGPシリーズを出荷している。消音可能なサイレント仕様を多くのモデルに用意している。電子ピアノの分野でも、アコースティックピアノのアクションを電子ピアノに搭載した[[アバングランド]]シリーズやDGPシリーズを出荷している。そのデザイン力も高く評価されており、P-140シリーズは[[2005年]]の[[グッドデザイン賞]]を受賞している。
*[[オルガン]]
*[[チェレスタ]]