「囲碁のルール」の版間の差分

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とりわけ日本ルールでは終局に関するルールがやや煩雑である。そこで、例えば、お互いの合意が成立していないのに終局が成立していると勘違いし、駄目詰めに対して必要な着手('''手入れ'''という)をせずに石をとられてしまい、終局していたかどうかで争いになってしまうといったトラブルが起きることもある。こういったトラブルはアマチュアだけでなくプロでも起こり得る。
 
[[2002年]][[王立誠]]二冠(棋聖・十段)に[[柳時熏]]七段が挑戦した第26期[[棋聖 (囲碁)|棋聖戦]]七番勝負第五局において、終局したと思っていた柳時熏は「駄目詰め」の作業に入っていたが、王立誠は終局とは思っておらず柳時熏の石六子を取ってしまった。終局していないのなら柳時熏は取られないように「手入れ」すべきで、終局しているなら順序関係なくお互いの地にならない駄目をつめるだけだったため柳時熏は手入れを怠った。これにより王立誠の逆転勝利となり、行為の正当性を巡り囲碁界に論争を巻き起こした。この騒動では、初めてビデオによる裁定が行われた。なお一部で誤解されているが、この事件によって日本囲碁規約が改訂されたということはなく、この事件の影響はプロの間で終局処理が実際に日本囲碁規約に沿った形で明確に行われるようになったということである。ただし、[[王銘エン|王銘琬]]によると、この事件以降、日本のプロ棋界では「終局と思われる場面でも、何も言わず、最後まで交互にダメをつめる」ようになったという<ref>王銘琬『こんなに面白い世界の囲碁ルール』(日本棋院、2019年)</ref>
 
== 勝敗判定 ==