「シク教」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
W7912036 (会話 | 投稿記録)
m 日本シク教団による加筆
W7912036 (会話 | 投稿記録)
m 日本シク教団による誤記の修正
14行目:
シク教徒は常に神の本質および存在(ナーム)を思い起こし、家庭生活に結びつけることを要求される{{sfn|ネズビット|2006|pp=66-71}}。[[儀式]]、[[偶像崇拝]]、[[修行|苦行]]、[[ヨーガ]]([[ハタ・ヨーガ]]の意味)、[[カースト]]、[[出家]]、[[迷信]]を否定し、世俗の職業に就いてそれに真摯に励むことを重んじる。[[戒律]]は開祖の時はなかったが、第10代グル・ゴーヴィンド・シングによって[[タバコ]]・[[アルコール飲料]]・[[麻薬]]が禁止された。肉食は本人の自由に任されている。寺院では菜食主義者に敬意を表して肉はでない。
 
シク教の最終目標は、[[輪廻転生]]による再生を繰り返した末に、神と合一するムクティである。ムクティに至れるかどうかは他人への奉仕とグルの恩寵にかかっており、ムクティと個人の性や[[カースト]]は無関係とされている。人の一生を精神の超越への行程と考える[[ヒンドゥー教]]に対し、自分の事ばかり考える人間は5つの[[煩悩]](傲慢、欲望、貪欲、憤怒、執着)に負けてしまうため、真のシク教徒は一生を常にグルに向け、神を究極真実の師(サティット・グル)として仰ぐ{{sfn|ネズビット|2006|pp=66-71}}。
 
教祖ナーナクが他宗教の影響をどれだけ受けたかという問題は、現在に至るまで議論が続いている{{sfn|ネズビット|2006|pp=66-71}}。ナーナクは[[ヒンドゥー教]]と同様に輪廻転生を肯定しているが、カーストは完全否定している。これには[[イスラム教|イスラーム]]の影響もあると考えられている。この見解には[[宗教改革]]者[[カビール]]や{{仮リンク|ラヴィダース|en|Ravidas}}の影響と、北インドの[[神秘主義|イスラーム神秘主義]]である[[スーフィズム]]の影響が考えられる。カビールの生没年ははっきりしていないが、1440年誕生1518年死亡説をとるなら、カビールおよびナーナクの両人の接触はあったとも考えられる。