「コンドルは飛んでいく」の版間の差分

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[[ケーナ]]・[[チャランゴ]]・[[ギター]]で演奏されるこの曲は[[日本]]でも多く親しまれている。曲は3部構成となっており1部がヤラビと呼ばれるアンデスの寒く乾いた山を連想させるもの悲しい旋律、2部がフォックス・インカイコまたはパサカージェと呼ばれる行進曲調のリズム、3部がワイノと呼ばれる華やかな舞曲となっている。サイモン&ガーファンクルがカバーしたのは、このうちの第1部の部分だけである。
 
また原曲は[[和音]]がないメロディのみに近い曲であり、サイモン&ガーファンクル版で知られるロス・インカスの演奏は和音をつけてもの悲しい雰囲気を強めている。旋律は同じではありカバーといえるがアレンジに近い。また、2部を抜かして1部と3部だけで演奏するグループも少なくない。ペルーの曲であるが現在日本で入手可能な音源は圧倒的に[[ボリビア]]、次いで[[アルゼンチン]]のグループによる演奏が多い。
 
この曲は[[1913年]]に[[ペルー人]]作曲家であり民俗音楽研究家であった[[ダニエル・アロミア・ロブレス|ダニエル・アロミア=ロブレス]]が、自身で採譜した伝承曲のメロディをモチーフにして書いた[[サルスエラ]](オペラの一種)の序曲として発表された。すなわち、彼の作曲作品である。サルスエラそのものは当時の[[ロシア革命]]や[[メキシコ革命]]などを時代背景として先住民系鉱山労働者の団結とアメリカ人鉱山主との闘争をうたったかなり政治的メッセージ色の強いものだったが、序曲であったため原曲には歌詞はない。