「失敗国家」の版間の差分

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12個ある指標は、「S1:人口構成圧力の増大」が10点満点の半数(5.0点)以上、それ以外では3つの指標が満点の凡そ1/3にあたる3.4点以上となっている。状態の悪い(点数が多い)指標のワースト3は、1位が「S1:人口構成圧力の増大」の6.2点、2位は「S2:難民および国内避難民の大量移動」の3.8点、3位は「E1:経済状況の悪化と貧困」の3.5点であった。前年の点数と比較すると、3つの指標が悪化し、7つの指標が改善し、2つの指標が変化無しだった。変動幅が最も大きかったのは「S1:人口構成圧力の増大」の+1.7点で、2番目は「C1:安全保障装置の状態」・「C3:不満分子の存在」・「E1:経済状況の悪化と貧困」・「P2:公共サービス」・「S2:難民および国内避難民の大量移動」・「X1:他の国家又は外部の主体の介入」の-0.3点、3番目は「E3:人材及び頭脳流出」の-0.2点だった。
 
前年の点数と比較すると、3つの指標が悪化し、7つの指標が改善し、2つの指標が変化無しだった。変動幅が最も大きかったのは「S1:人口構成圧力の増大」の+1.7点で、2番目は「C1:安全保障装置の状態」・「C3:不満分子の存在」・「E1:経済状況の悪化と貧困」・「P2:公共サービス」・「S2:難民および国内避難民の大量移動」・「X1:他の国家又は外部の主体の介入」の-0.3点、3番目は「E3:人材及び頭脳流出」の-0.2点だった。

最新版と過去のFSIを比較すると、5年前(2014年度)の場合、FSI総得点は-2.0点改善している。指標ごとに見ると、3つの指標が悪化し、8つの指標が改善し、1つの指標が変化無しだった。最も悪化した指標は「S1:人口構成圧力の増大」で+1.5点上がっている。2番目は「E3:人材及び頭脳流出」で+1.0点、3番目に「S2:難民および国内避難民の大量移動」で+0.4点それぞれ上がっている。逆に最も改善した指標は「P1:国家の正統性」の-1.1点で、2番目は「C3:不満分子の存在」で-1.0点、3番目は「P2:公共サービス」の-0.8点となっている。

10年前(2009年度)の場合、総得点は+3.1点悪化している。指標ごとに見ると、6つの指標が悪化し、6つの指標が改善している。最も悪化した指標は「S2:難民および国内避難民の大量移動」で+2.7点上がっている。2番目は「S1:人口構成圧力の増大」で+2.0点、3番目に「E3:人材及び頭脳流出」で+1.3点それぞれ上がっている。逆に最も改善した指標は「E2:不均一な経済発展」及び「P1:国家の正統性」で-1.1点で、2番目は「C3:不満分子の存在」及び「X1:他の国家又は外部の主体の介入」及びので-0.7点、3番目は「C1:安全保障装置の状態」の-0.4点となっている。
 
また、[[リーマンショック]]や[[東日本大震災]]が発生する前で総得点が最も低かった2006年度と最新版を比較すると、FSI総得点は+6.3点悪化している。指標ごとに見ると、8つの指標が悪化し、4つの指標が改善した。1.0点以上の変動は、悪化した指標で4つ、改善した指標で1つあった。最も悪化した指標は「S2:難民および国内避難民の大量移動」で+2.8点となっている。以下、2番目は「S1:人口構成圧力の増大」の+2.2点、3番目は「C2:利己的(派閥的な)エリートの台頭」及び「E3:人材及び頭脳流出」で+1.3点、4番目は「E1:経済状況の悪化と貧困」で+0.9点それぞれ悪化した。逆に最も改善した指標は「E2:不均一な経済発展」で-1.1点改善されている。
 
FSIの統計をまとめると、
FSIの統計をまとめると、①2011年度以外は常に点数が4.0点以上と高くなっている「S1:人口構成圧力の増大」(中でも持続可能な[[人口増加率]])が慢性的に日本の抱えている脆弱性であり、②リーマン・ショックの影響から2010年度以降に点数が3.4点以上となっている「E1:[[経済]]状況の悪化と[[貧困]]」と、東日本大震災の影響から2012年度以降に点数が3.4点以上となっている「S2:[[難民]]および[[国内避難民]]の大量移動」の2点が、国家が現実に対応しきれていない脆弱性であると言える。
#2011年度以外は常に点数が4.0点以上と高くなっている「S1:人口構成圧力の増大」(中でも持続可能な[[人口増加率]])が慢性的に日本の抱えている脆弱性である。
FSIの統計をまとめると、①2011年度以外は常に点数が4.0点以上と高くなっている「S1:人口構成圧力の増大」(中でも持続可能な[[人口増加率]])が慢性的に日本の抱えている脆弱性であり、②#リーマン・ショックの影響から2010年度以降に点数が3.4点以上となっている「E1:[[経済]]状況の悪化と[[貧困]]」と、東日本大震災の影響から2012年度以降に点数が3.4点以上となっている「S2:[[難民]]および[[国内避難民]]の大量移動」の2点が、国家が現実に対応しきれていない脆弱性であると言える。
 
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