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20世紀中頃になると、品種改良されたハイブリッド品種による収量増加は先進国から発展途上国へと広がっていった。いわゆる[[緑の革命]]である。これによりトウモロコシの生産はさらに増加したが、新品種開発は飼料用トウモロコシが中心であり、穀物として使用される主食用トウモロコシにおいてはさほど進まなかった。このため、トウモロコシを主食とする[[メキシコ]]やアフリカ諸国においては、トウモロコシの生産性はさほど向上していない{{sfn|平野克己|2002|pp=42-43}}。21世紀においては、収量の向上とともに後進国住民に蔓延する[[ビタミンA]]不足に対応するためのハイブリッド品種が開発され、ナイジェリアなどへの投入が試みられている<ref>{{Cite web |date= 2012.09.13|url=https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20120905/163101/ |title= 国際アグリバイオ事業団(ISAAA)アグリバイオ最新情報【2012年8月31日】|publisher= 日経バイオテクオンライン|accessdate=2018-04-13}}</ref>。
日本はトウモロコシのほとんどを輸入に依存している。農水省や総務、財務省などの統計上の分類ではトウモロコシとは'''穀類'''のことであり、そのほとんどは飼料として、一部が澱粉や油脂原料として加工されるものである。その量は年間約1600万tで、これは日本の[[米]]の年間生産量の約2倍である。日本は世界最大のトウモロコシ輸入国であり、その輸入量の9割をアメリカに依存している。また、日本国内で消費される75%は家畜の飼料用として使用されている。飼料用としては粗飼料となる「青刈りとうもろこし(コーン[[サイレージ]])」、濃厚飼料となる「子実などを利用するトウモロコシ」が国内の酪農家などで生産されており<ref>{{PDFlink|[https://www.zennoh.or.jp/eigi/pdf_noukai/gr563.pdf 子実などを飼料として活用するトウモロコシ栽培] グリーンレポートNo.563(2016年5月号)}}[[全農]]</ref>、年間450 - 500万t程の収量があるが、そのほとんどは自家消費され「流通」していないので統計上自給率は0.0%となる。
輸入された遺伝子組換えトウモロコシは、スーパーなどで一般的に市販されている食品に含まれる、植物性油脂、異性化液糖、アルコール、香料、デンプン、果糖などの原料として日本国内で流通している(日本では表示義務の対象となるのは、とうもろこしなど8種類の農産物と、これを原材料とする33種類の加工食品だけで、前述のものに表示義務はない<ref name="atj" />)。日本ではまだ遺伝子組み換え作物の商業栽培は始まっていない<ref name="atj">[http://altertrade.jp/alternatives/gmo/gmojapan 日本での状況] Alter Trade Japan</ref>。
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