「交響曲第8番 (シューベルト)」の版間の差分

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=== グムンデン・ガスタイン交響曲 ===
[[File:Schubert's Letter on 944.jpg|thumb|right|210px|交響曲第8番に関するシューベルトの手紙、D.944]]
シューベルトは、幻の「グムンデン・ガスタイン交響曲」なる曲を作曲したとされる。これは作曲家の日記や手紙から[[19251825年]]に彼が[[グムンデン]]および[[バート・ガスタイン]]に滞在し、そこで作曲したとされるものであるが、その曲がどれに当たるかは解明されていない。このD 944の交響曲は、かつては直筆譜の日付から[[1828年]]の作曲と考えられてきた。しかし用紙のすかし模様が25年ごろに用いられていたものと一致すること、28が25の読み間違いの可能性があることなどの理由から、現在では1825年から26年にかけての作曲であると考えられている。このため、このD 944が「グムンデン・ガスタイン交響曲」ではないかとする説が提唱された。その後、[[シュトゥットガルト]]でD 849にあたるホ長調の交響曲の筆写譜が発見されて、{{仮リンク|ギュンター・ノイホルト|en|Günter Neuhold|de|Günter Neuhold}}指揮の[[シュトゥットガルト放送交響楽団]]による演奏の録音が[[南西ドイツ放送|南ドイツ放送]]でFM放送され、また出版もされた。ゲルハルト・サミュエル指揮のシンシナティー・フィルハーモニー管弦楽団でCD化されている。現在はこのD 849をグムンデン・ガスタイン交響曲とみなす説もある。D 849はD 944と主題がそっくりで、演奏時間は60分ぐらいと規模も同じであり、D 944のための下書きとして書かれたものと考えられている。この作品が『未完成』の後に書かれた交響曲であり、『ザ・グレート』はグムンデン・ガスタイン交響曲の脱稿直後に取りかかった作品となる。しかし、現在もこのD 849とされるホ長調の交響曲がシューベルトの真作であるかどうかは確定していない。
 
== データ ==