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== 概要 ==
[[File:천부인 (天符印).jpg|thumb|240px|天符の三物]]
『[[三国遺事]]』によると、天帝[[桓因]]の庶子で、人間を広め増やそうとして、桓因から[[天符印]]を授かり、3千人を率いて今の[[妙香山]](原文は太白山。[[白頭山]]とする説は誤り)に天降([[:ko:신단수|神壇樹]])った。そのところを「神市」といい桓雄を「桓雄天王」といった。[[風伯]]([[:ko:풍백|ko]])[[雨師]]([[:ko:우사ko|우사ko]])[[雲師]][[:ko:운사|ko]]、風の神・雨の神・雲の神)が臣下として仕え、穀物・命・病気・刑罰・善悪など人間の360余りの事をつかさどり、世を治めた。熊と虎が人間になりたいと訴え、人間になることに成功した熊女との間に檀君を生んだ、という。
 
典型的な北方系の王権起源神話であり、元来は高句麗を経由して入ってきた夫餘系の神話だった<ref>今西龍「檀君考」『朝鮮古史の研究』</ref>と考えられている。日本の天孫降臨神話とも同類型である。虎と熊は所謂[[バナナ型神話]]であるが、[[インド・ヨーロッパ語族]]の[[ジョルジュ・デュメジル#三機能仮説|神話の三機能体系]]がみられ、[[大林太良]]は桓雄が第一機能(主権)、熊と虎が第二機能(戦闘)、熊が第三機能(豊穣)をあらわしているとした。また天符印も[[高句麗]]神話や日本神話等と共通する3つのレガリアであるが、これも[[スキタイ]]神話や[[ケルト神話]]における三機能を象徴する王位の宝器と同様である<ref>大林太良『東アジアの王権神話 日本・朝鮮・琉球』(弘文堂、1984年)、吉田敦彦『日本神話の源流』講談社現代新書 (1976)他</ref>。