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[[ヘーシオドス]]の『[[神統記]]』によると、[[ティーターン]]神族の[[ヒュペリーオーン]]と[[テイアー]]の娘で、[[太陽神]][[ヘーリオス]]、曙の女神[[エーオース]]と兄妹である<ref>ヘーシオドス『神統記』371行-374行。</ref><ref>アポロドーロス、1巻2・2。</ref>。その他、父親に関しては[[パラス|パラース]]<ref>『ホメーロス風讃歌』第4歌「ヘルメース讃歌」100行。</ref>あるいはヘーリオスともいわれる<ref>[[エウリピデス]]『[[フェニキアの女たち]]』。</ref>。母親に関してはアイトレーとも<ref>ヒュギーヌス、序文。</ref>バシレイアともいわれる<ref>シケリアのディオドロス、3巻57・4。</ref>。[[ゼウス]]との間の娘[[パンディーア]]<ref>『ホメーロス風讃歌』第32歌『セレーネー讃歌』19行-20行。</ref>、[[ヘルセー]]<ref>アルクマーン断片57([[プルタルコス]]『モラリア』による引用)。</ref>、ネメア<ref>ピンダロス『ネメア祝勝歌』。</ref>がいる。一説によると兄であるヘーリオスとの子供に[[四季]]の女神[[ホーラ]]たちがおり、彼女たちは[[ヘーラー]]に仕える4人の侍女であるともいわれる<ref>[[スミュルナのコイントス]]、10巻334行-336行。</ref>。さらに[[エピメニデース]]によると、不死身の怪物である[[ネメアのライオン]]を生んだのはセレーネーであり、恐ろしい身震いをしたときに地上に降ってきたという<ref>エピメニデース断片2([[アイリアーノス]]『動物の特性について』7巻7。)</ref>。[[ヒュギーヌス]]によるとネメアのライオンを洞窟で育てたのはセレーネーである<ref>ヒュギーヌス、30話。</ref>。
 
輝く黄金の冠を戴き、額に月をつけた絶世の美女で、銀の馬車に乗って夜空を馳せ行き、柔らかな月光の矢を放つ。「華やかな夜の女王」、「星の女王」、「全能の女神」など呼び名がある<ref>『オルペウス賛歌』(IX セレーネー)。</ref>。[[月経]]と月との関連から動植物の性生活・繁殖に影響力を持つとされた<ref name="T">高津春繁『ギリシア・ローマ神話辞典』143頁。</ref>。また、常に[[魔術|魔法]]と関係付けられており<ref name="T"></ref>、[[ヘレニズム]]時代には[[霊魂]]の棲む所とも考えられていた{{要出典|date=2019年9月}}<ref>[https://kotobank.jp/word/%E3%82%BB%E3%83%AC%E3%83%8D-87909 セレネ - 日本大百科全書(ニッポニカ)] コトバンク</ref>。後に[[アルテミス]]や[[ヘカテー]]と同一視された<ref>[[松村一男]]/監修『知っておきたい 世界と日本の神々』 西東社、43頁。</ref>。女神自身が3つの顔を持つという形で表現されることがあり、[[朔|新月]]、[[半月]]、輝く[[満月]]の3つの月相を永遠に繰り返した<ref>[[ノンノス]]『[[ディオニュソス譚]]』4巻279行。</ref>。その他、月は3つの「顔」を持ち、それが新しく生まれる三日月のアルテミス(処女・乙女)、満ちる豊穣の月のセレーネー(夫人・成熟した女性・母)、欠けていく暗い月のへカテー(老女)であるとされている<ref>[[石井ゆかり]]『月のとびら』、[[CCCメディアハウス]]、73,83頁。</ref>。
 
== 神話 ==