「粘液水腫性昏睡」の版間の差分

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== 病態 ==
粘液水腫性昏睡の基盤となる[[甲状腺機能低下症]]としては、原発性甲状腺機能低下症(特に[[橋本病]])が最も多い。他には下垂体前葉機能低下症に伴う中枢性甲状腺機能低下症、甲状腺全摘術後や放射性ヨード内服療法後、頸部放射線照射後、炭酸リチウムやアミオダロン等での薬物誘発性甲状腺機能低下症による例も報告されている。本症は中~高年齢に多く、若年者で稀で性差は少ない。
甲状腺機能低下症による代謝低下、低換気、心肺機能低下などが単独であるいはそこに誘因(呼吸器疾患、心疾患、寒冷曝露、薬剤、感染症、脳神経疾患等)が重なることで、低体温症、高CO<sub>2</sub>血症、低O<sub>2</sub>血症、アシドーシス、循環不全、低Na血症が惹起され、それが単独~複合的に中枢神経機能不全を惹起する。
主病態は重度の甲状腺機能低下症で[[甲状腺ホルモン]]投与が治療の要となる病態を指すべきで誘因(寒冷、麻酔薬、向精神薬、脳血管障害)自体が[[意識障害]]の主因である場合には本症とは扱わないのが適切である。
 
== 誘因、増悪因子 ==
粘液水腫性昏睡の誘因と増悪因子には以下のようなものが知られとしいる。は、感染症・敗血症、寒冷曝露、[[脳血管障害]]、心筋梗塞・心不全、消化管出血、外傷、代謝異常、薬物などが知られている。昏睡を増悪させる代謝異常は[[低血糖]]、[[低Na血症]]、低O<sub>2</sub>血症、高CO<sub>2</sub>血症、[[アシドーシス]]などが知られている。増悪させる薬物は呼吸抑制や中枢神経抑制の作用をもつ薬物であり、[[麻酔薬]]、[[抗不安薬]]、[[向精神薬]]、[[睡眠薬]]、[[アミオダロン]]などがあげられる。
 
== 臨床症候 ==
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== 診断 ==
日本甲状腺学会による粘液水腫性昏睡の診断基準(3次案)で診断基準を示されている。必須項目として甲状腺機能低下症と中枢神経症状(JCSで10以上、GCSで12以下)がげられている。症候・検査項目には低体温、低換気、循環不全、代謝異常(低Na血症)があげられる。粘液水腫性昏睡の確実例では必須項目2項目を満たしかつ症候・検査項目を2点以上みたす必要がある。意識障害がJCS1~3、あるいはGCS13~14であっても症候・検査項目によっては疑い例に該当することがある。
 
== 治療 ==