「ラー油」の版間の差分

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'''ラー油'''(辣油、ラーゆ)とは[[唐辛子]]などの[[香辛料]]を[[植物油]]の中で加熱して辛味成分を抽出した[[調味料]]である。「辣」とは熱を伴う辛さのこと。
 
[[中国料理]]のうち、とくに[[四川料理]](特に[[麻婆豆腐]]や[[担担麺]]など)の調味料、[[薬味]]として用いられる。[[日本]]でも、中国料理を食べるときに、よく用いられる。チリオイルとして、欧米でも使われる。
 
== 一般的な作り方 ==
家庭で作る場合は、ごま油に唐辛子を主体にした各種香辛料を入れてゆっくり軽く加熱する。手軽で失敗が少ない方法としては[[七味唐辛子]]をゆっくり加熱してある程度の温度になったら火を止め、余熱でゆっくり辛味を抽出させる方法がある。唐辛子は種を入れると辛味が強くなり、また加熱しすぎると苦味が出るので注意する。
 
== 中国のラー油 ==
中国では、「{{lang|zh|油泼辣子 (yóu pō là zǐ)}}」と呼ぶ(ラーユーではなくラーズ)。日本における市販の製品や中華料理店で見られるラー油は油成分のみのものが多いが、[[中華人民共和国|中国]]の食堂やレストランに置かれているラー油は油で熱した際の焦げた唐辛子などの薬味が器の底に沈んだまま提供されている。中国人はその薬味とともにラー油をすくって料理に使用することが多い。製法や風味は店舗や地域によって多少異なるが多くの場合日本のボトル詰め製品より香りが強く、また口に入れたとたん噎せ返るほど辛味が強いものもある。
 
== 日本のラー油 ==
[[日本]]では[[2000年代]]中盤まで油成分のみのラー油が主流で、単品として販売されるほか[[チルド]]食品の[[餃子]]にラー油の小袋が添付されるなどの形で見られる。
 
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[[2009年]]8月には[[桃屋]]が食べるラー油「[[桃屋#主な製品|辛そうで辛くない少し辛いラー油]]」を発売して品薄状態が長期間続くほどの人気を博し<ref name="j20100227">[http://www.j-cast.com/2010/02/27061115.html?p=all 桃屋の「食べられるラー油」爆発的人気で品薄状態続く] [[J-CAST]]ニュース 2010年[[2月27日]]</ref>、[[2010年]]3月に[[エスビー食品]]が対抗商品として「ぶっかけ!おかずラー油チョイ辛」を発売<ref>[http://sankei.jp.msn.com/economy/business/100305/biz1003051713022-n1.htm おかず感覚の新ラー油戦争 桃屋の牙城にエスビー参戦]、[[産経新聞]]、2010年[[3月5日]]</ref>。さらに飲食業界が追従して食べるラー油を加えたアレンジメニューを出すなど、具入りラー油の製造・販売は[[活性化]]の傾向を見せている。ただし、具の入ったラー油そのものは上述の通り中国に古くから存在しており、日本では[[李錦記]]の「具入り辣油」が具材入りラー油ブーム以前より輸入されている。
 
== その他の国 ==
下記の国々で用いられる。
* [[アメリカ合衆国|アメリカ]] - chili oil.
* [[イタリア]] - {{lang|it|olio di peperoncino}}. [[オリーブ・オイル|オリーブ油]]を用いる。[[カラブリア州]]南部が起源。
* [[ポルトガル]] - {{lang|pt|Piri-Piri}}. 乾燥した赤唐辛子とオリーブオイルで作る。加熱しない。<ref name="RombauerBecker1997">{{cite book |author1=Irma S. Rombauer |author2=Marion Rombauer Becker |author3=Ethan Becker |author4=Maria Guarnaschelli |title=JOC All New Rev. 1997 |url=https://books.google.com/books?id=tbyW2LeXIOkC&pg=PA78 |date=5 November 1997 |accessdate=2019-10-15 |publisher=Simon and Schuster |isbn=978-0-684-81870-2|page=78}}</ref>
 
== 脚注 ==