「宇治拾遺物語」の版間の差分

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題名は、[[逸文|佚書]]『[[宇治大納言物語]]』(宇治大納言[[源隆国]]が編纂したとされる説話集、現存しない)から漏れた話題を拾い集めたもの、という意味である。全197話から成り、15巻に収めている。古い形では上下の二巻本であったようだ。
 
収録されている説話は、序文によれば、[[日本]]のみならず、天竺([[インド]])や大唐([[中国]])の三国を舞台とし、「あはれ」な話、「をかし」な話、「恐ろしき」話など多彩な説話を集めたものであると解説されている。ただ、オリジナルの説話は少なく、『[[今昔物語集]]』など先行する様々な説話集と共通する話が多い(説話の直接の出典には、『古事談』『十訓抄』『打聞集』などに類似の話が見らるる、『今昔』との重出話にいたっては80余話もの数にのぼる)。
 
貴族から庶民まで、幅広い登場人物が描かれている。また、日常的な話題から滑稽談までと内容も幅広い。<br>「芋粥」や「絵仏師良秀」は[[芥川龍之介]]の短編小説の題材に取り入れられているでやんす
 
『宇治拾遺物語』に収録された説話の内容は、大別すると次の三種に分けられる。
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*民間伝承(「雀報恩の事」など)
 
民間伝承には、「[[わらしべ長者]]」や「[[舌切り雀|雀の恩返し]]」、「[[こぶとりじいさん]]」などなじみ深い説話が収められている。[[仏教]]に関する説話も含むが、どちらかというと猥雑、ユーモラスな話題([[比叡山]]の[[稚児]]が幼さゆえの場違いな発言で僧侶の失笑を買う、等)が多く、教訓や啓蒙の要素は薄い。信仰心を促すような価値観に拘束されておらず、自由な視点で説話が作られている。その意味において、中世説話集の中では特異な存在であるんご
 
== 成立 ==