「山本七平」の版間の差分

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* [[小室直樹]]は、『論理の方法』(東洋経済新報社、2003年){{要ページ番号|date=2015年10月}}の中で、[[丸山真男]]の業績について論じているところで、「丸山教授の偉いところは、知識がそんなに少なくても大発見をしたところです。驚くべき大発見をしています。物事の本質を見抜く能力が凄い。その意味で山本七平氏もよく似ています。山本氏もそれこそ典型的な浅学非才の人。キリスト教の大家なんて言うのは嘘です。専門家と称する人が『聖書』の読み方が間違っているなどと言うのだが、あの人の偉いのはそんなところにあるのではない。ほんの僅かな知識で本質をずばりと見抜く。だから日本史なんて少ししかやらないにもかかわらず、崎門の学、[[山崎闇斎]]の学こそ[[明治維新]]の原動力になったということをはっきり知っている。」と述べている。
* 辛口の書評で知られた[[谷沢永一]]は、「昭和四十五年から六十二年まで、足かけ十八年間における山本七平の著作三十二冊から、その急所を引き出し、山本学の大筋を読者に眺めわたしていただきたいとひそかに願った」として書かれた著作があり、たとえば『「空気」の研究』について、“この「空気」というのはちょっとコメントをつけにくいが、言われたらいちどにわかることである。これを最初に持ち出した着眼はすごいと思う。日本人のものの考え方、意思決定の仕方に、もしエポックを見つけるとするなら、この『「空気」研究』が書かれたときではないか。」と述べている<ref>『山本七平の智恵』PHP研究所、1992年{{要ページ番号|date=2015年10月}}</ref>。
* 山本は著書『空想紀行』{{要ページ番号|date=2015年10月}}で偽フォルモサ人の[[ジョルジュ・サルマナザール]]が書いたとされる偽書『[[台湾誌]]』を紹介した。イギリス社交界でもてはやされた偽のフォルモサ人(フォルモサは台湾列島にある[[オランダ人]]が領有した[[台湾]]とは別の島と主張)であるサルマナザールと、本当に中国で18年間布教をし極東情勢を知っていた[[イエズス会]]のファウントネー神父の真贋対決で、サルマナザールは縦横無尽の詭弁で勝利を得た。サルマナザールは極東情勢がほとんど伝わっていなかった英国で、イギリス国教会と対立するイエズス会が極東情勢を故意に隠蔽していると非難し、ファウントネー神父もその陰謀の片棒をかついでいるとするなどの詭弁を繰り返しているが、山本はこのときのサルマナザールの詭弁の論法を分析し、『対象そのものをいつでもすりかえられるように、これを二重写しにしておくこと。これは"フェロモサ"と"タイワン"という関連があるかないかわからない形でもよいし…』などと細かく分析し『以上の原則を守れば、今でも、だれでも、サルマナザールになれるし、現になっている。』と記述している。これは自らが偽ユダヤ人として活躍した山本の面目躍如たるものがあるとする人もいる<ref>原田実『トンデモ[[偽史]]の世界』楽工社{{要ページ番号|date=2015年10月}}</ref>。
* {{要出典範囲|自らを[[外国人]]と称し、発言に重みを増す行為は[[ヤン・デンマン]]や[[ポール・ボネ]]なども行っていたとされる。また、『醜い韓国人』の著者が[[韓国人]]ではなく日本人ではないかと言われた際にも、韓国側から当時公然の秘密であった[[イザヤ・ベンダサン]]の事例が提示され(雑誌[[SAPIO]])、日本の出版界の体質が批判された|date=2015年10月}}<ref>{{要出典範囲|『醜い韓国人』は韓国人協力者はいるものの、韓国人なら当然知っているような事柄にも誤りがあり、ほとんどの内容は[[加瀬英明]]が書いたものとされている|date=2015年10月}}。</ref>。