「リラ (楽器)」の版間の差分

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弦の数は時期によって異なり、土地土地でも異なったかもしれない。4、7、10弦のものが愛好された。指板が用いられたことを支持する文献的証拠は全く存在しない。弓が使われたこともありえない。平らな響板がそれを許さなかった(訳註、クラシック[[ギター]]をチェロの弓で弾くことを想像せよ)。一方、[[撥]]は普通に用いられた。右手で持ち高音弦(弦の上部?)を弾いた。使用しない場合はリボンで楽器に結ばれていた。左手の指は低音弦(弦の下部?)に触れた。
 
[[英雄時代]]のギリシアでリュラーが何弦で調弦法がどうだったかを示す証拠はない。[[プルタルコス]]は、[[:en:Olympus (musician)|オリュンポス]]と[[:en:Terpander|テルパンデル]]は朗読会にわずか3弦のものが用いられたという。[[テトラコルド]]を二倍にすることで、4弦の楽器から7ないし8弦の楽器がもたらされたように、[[トリコルド]]と6弦のリュラーとが関連づけられる。この6弦リュラーは多くのギリシアの古い花瓶に描かれている。楽器の細かい部分をきちんと表現するのはいささか面倒なことである点を考えると、これが正確な描写であるとはいいきれないが、わざわざ異なった弦の数にするとも考えにくい。右手の撥で弾いた弦を、左手の指で押さえる姿が常に描かれている。古代ギリシャ文明が今知られているような姿をとる前は、リラの調弦においては幅広い自由と地域性が認められたのだろう。この点は古くから半音階や[[四分音]]が利用されていたことによって裏付けられており、いにしえの豊穣と、音調を洗練していこうとするアジア的な傾向とを示すものと思われる。
 
== 種類 ==