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|面積大きさ = 1 E10
|面積値 = 65,200
|水面積率 = 極僅ごくわず
|人口統計年 = 2019
|人口順位 = 126
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** パネヴェジース地方裁判所({{lang|lt|Panevėžio apygardos teismas}})
* 地区裁判所
** ヴィリニュス市第1地区裁判所 ({{lang|lt|Vilniaus miesto pirmasis apylinkės teismas}})
** ヴィリニュス市第2地区裁判所 ({{lang|lt|Vilniaus miesto antrasis apylinkės teismas}})
** ヴィリニュス市第3地区裁判所 ({{lang|lt|Vilniaus miesto trečiasis apylinkės teismas}})
** ヴィリニュス市第4地区裁判所 ({{lang|lt|Vilniaus miesto ketvirtasis apylinkės teismas}})
** カウナス市地区裁判所 ({{lang|lt|Kauno miesto apylinkės teismas}})
** クライペダ市地区裁判所 ({{lang|lt|Klaipėdos miesto apylinkės teismas}})
** シャウレイ市地区裁判所 ({{lang|lt|Šiaulių miesto apylinkės teismas}})
** パネヴェジース市地区裁判所 ({{lang|lt|Panevėžio miesto apylinkės teismas}})
** ドルスキニンカイ市地区裁判所 ({{lang|lt|Druskininkų miesto apylinkės teismas}})
** パランガ市地区裁判所 ({{lang|lt|Palangos miesto apylinkės teismas}})
** ヴィサギナス市地区裁判所 ({{lang|lt|Visagino miesto apylinkės teismas}})
** アクメネ地区裁判所 ({{lang|lt|Akmenės rajono apylinkės teismas}})
** アリートゥス地区裁判所 ({{lang|lt|Alytaus rajono apylinkės teismas}})
** アニークシュチェイ地区裁判所 ({{lang|lt|Anykščių rajono apylinkės teismas}})
** ビルジェイ地区裁判所 ({{lang|lt|Biržų rajono apylinkės teismas}})
** イグナリナ地区裁判所 ({{lang|lt|Ignalinos rajono apylinkės teismas}})
** ヨナヴァ地区裁判所 ({{lang|lt|Jonavos rajono apylinkės teismas}})
** ヨニシュキス地区裁判所 ({{lang|lt|Joniškio rajono apylinkės teismas}})
** ユルバルカス地区裁判所 ({{lang|lt|Jurbarko rajono apylinkės teismas}})
** カイシェドリース地区裁判所 ({{lang|lt|Kaišiadorių rajono apylinkės teismas}})
** カウナス地区裁判所 ({{lang|lt|Kauno rajono apylinkės teismas}})
** ケダイネイ地区裁判所 ({{lang|lt|Kėdainių rajono apylinkės teismas}})
** ケルメ地区裁判所 ({{lang|lt|Kelmės rajono apylinkės teismas}})
** クライペダ地区裁判所 ({{lang|lt|Klaipėdos rajono apylinkės teismas}})
** クレティンガ地区裁判所 ({{lang|lt|Kretingos rajono apylinkės teismas}})
** クピシュキス地区裁判所 ({{lang|lt|Kupiškio rajono apylinkės teismas}})
** ラズディヤイ地区裁判所 ({{lang|lt|Lazdijų rajono apylinkės teismas}})
** マリヤンポレ地区裁判所 ({{lang|lt|Marijampolės rajono apylinkės teismas}})
** マジェイケイ地区裁判所 ({{lang|lt|Mažeikių rajono apylinkės teismas}})
** モレタイ地区裁判所 ({{lang|lt|Molėtų rajono apylinkės teismas}})
** パクルオヤス地区裁判所 ({{lang|lt|Pakruojo rajono apylinkės teismas}})
** パスヴァリース地区裁判所 ({{lang|lt|Pasvalio rajono apylinkės teismas}})
** プルンゲ地区裁判所 ({{lang|lt|Plungės rajono apylinkės teismas}})
** プリエナイ地区裁判所 ({{lang|lt|Prienų rajono apylinkės teismas}})
** ラドヴィリシュキス地区裁判所 ({{lang|lt|Radviliškio rajono apylinkės teismas}})
** ラセイネイ地区裁判所 ({{lang|lt|Raseinių rajono apylinkės teismas}})
** ロキシュキス地区裁判所 ({{lang|lt|Rokiškio rajono apylinkės teismas}})
** スクオダス地区裁判所 ({{lang|lt|Skuodo rajono apylinkės teismas}})
** シャルチニンカイ地区裁判所 ({{lang|lt|Šalčininkų rajono apylinkės teismas}})
** シャケイ地区裁判所 ({{lang|lt|Šakių rajono apylinkės teismas}})
** シャウレイ地区裁判所 ({{lang|lt|Šiaulių rajono apylinkės teismas}})
** シラレ地区裁判所 ({{lang|lt|Šilalės rajono apylinkės teismas}})
** シルテ地区裁判所 ({{lang|lt|Šilutės rajono apylinkės teismas}})
** シルヴィントス地区裁判所 ({{lang|lt|Širvintų rajono apylinkės teismas}})
** シュヴェンチョニース地区裁判所 ({{lang|lt|Švenčionių rajono apylinkės teismas}})
** タウラゲ地区裁判所 ({{lang|lt|Tauragės rajono apylinkės teismas}})
** テルシェイ地区裁判所 ({{lang|lt|Telšių rajono apylinkės teismas}})
** トラカイ地区裁判所 ({{lang|lt|Trakų rajono apylinkės teismas}})
** ウクメルゲ地区裁判所 ({{lang|lt|Ukmergės rajono apylinkės teismas}})
** ウテナ地区裁判所 ({{lang|lt|Utenos rajono apylinkės teismas}})
** ヴァレナ地区裁判所 ({{lang|lt|Varėnos rajono apylinkės teismas}})
** ヴィリニュス地区裁判所 ({{lang|lt|Vilniaus rajono apylinkės teismas}})
** ヴィルカヴィシュキス地区裁判所 ({{lang|lt|Vilkaviškio rajono apylinkės teismas}})
** ザラサイ地区裁判所 ({{lang|lt|Zarasų rajono apylinkės teismas}})
 
=== 憲法裁判所 ===
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リトアニアの軍隊は約1万5,000名の兵士によって結成されており、うち2,400名は非戦闘員である<ref>[http://www.kam.lt/en/human_resource_policy_1062/facts_and_figures.html Personnel size in 1998-2009] ''Ministry of National Defence''</ref>。またその他10万人の志願兵がいる。2008年9月までは[[徴兵制度]]がとられていた<ref name="Ministry of National Defence, Lithuania">{{cite news |url=http://www.kam.lt/index.php/en/168627/ |title= Compulsory basic military service discontinued |publisher=Ministry of National Defence}}</ref>。2004年以降、リトアニアは北大西洋条約機構(NATO)に加盟し、[[ドイツ連邦軍]]など欧州各国軍が国内に駐留している。また、[[アフガニスタン]]の[[国際治安支援部隊]]への要員派遣も行っている。一度廃止した徴兵制をロシアの脅威を理由に復活した<ref>2018年1月28日『[[中日新聞]]』朝刊3面</ref>。
 
リトアニアの国防制度は、国家安全保障戦略に示されている概念「総合的で絶対的な防衛」にもとづいている。リトアニアにおける防衛政策は、リトアニア社会に通常防衛の準備をさせ、リトアニアが西欧の安全保障・防衛機構に統合していくことを目的とする。国防省は戦闘部隊、捜索救難、諜報機関を管轄する<ref name="WB">{{cite web|url=http://www.kam.lt/EasyAdmin/sys/files/BK-En1.pdf |title=White Paper Lithuanian defence policy |language=リトアニア語 |publisher=Kam.lt |date= |accessdate=2010年4月25日}}</ref>。リトアニアに設置されている軍種は以下の通り。
* [[ファイル:Emblem of the Lithuanian Land Forces.jpg|25px]] [[リトアニア陸軍|陸軍]] ({{lang|lt|Sausumos pajėgų}})
* [[ファイル:Emblem of the Lithuanian Air Force.svg|25px]] [[リトアニア空軍|空軍]] ({{lang|lt|Karinių oro pajėgų}})
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* [[ファイル:Former insignia of the National Defence Volunteer Forces (Lithuania).jpg|25px]] 国防義勇軍 ({{lang|lt|Savanorių pajėgos}})
 
また、5,400人からなる国境警備隊は内務省の管轄下に置かれ、[[国境]]の保護、[[パスポート]]および[[関税]]の管理を担当する。また、海軍と共同で[[密輸]]や[[麻薬]]取引などを取り締まる。
 
ロシアによるとみられる[[サイバー攻撃]]が頻発しており、2016年に「ナショナル・サイバー・セキュリティー・センター」を設立して防衛体制を強化している<ref>[https://www.nikkei.com/article/DGXMZO36426750S8A011C1FF8000/ 「リトアニア、米軍駐留要請/スクバリネリス首相に聞く/ロシア脅威 サイバーでも」]『日本経済新聞』朝刊2018年10月13日(国際面)2018年10月19日閲覧。</ref>。
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== 経済 ==
[[ファイル:European union emu map en.png|thumb|欧州為替相場メカニズム]]
[[国際連合|国連]]の分類によれば、リトアニアは平均所得の高い国に位置づけられており、鉄道、空港、4車線の高速道路などの近代的なインフラが整備されている。しかしそれでもリトアニアの所得水準は[[欧州連合]] (EU) (EU)に[[2004年]]の拡大前から加盟していた国よりも低く、[[国際通貨基金|IMF]]のデータによれば、リトアニアの1人たりの[[国内総生産|GDP]](為替ベース)はEU加盟27か国平均の半分ほどの151万5,649ドルにとどまる(2013年)<ref name="imf201410" />。こうした低所得が要因となり、2004年のEU加盟時には所得の高い国への移住が増加した。
 
EU加盟直前の[[2003年]]、リトアニアの経済成長率はEU加盟国および加盟候補国の中でもっとも高く、第3四半期には8.8%に達した。その後2004年にEUに加盟し、2004年には7.4%、[[2005年]]7.8%、[[2006年]]7.8%、[[2007年]]8.9%、[[2008年]]第1四半期には7.0%の[[国内総生産|GDP]]成長率を記録した<ref>Department of Statistics to the Government of the Republic of Lithuania. "[http://www.stat.gov.lt/lt/catalog/download_release/?id=2247&download=1&doc=1480 National Accounts of Lithuania 2006]." p. 20.</ref>。
 
公式データによれば、EU加盟は海外からの発注の増加や観光業への後押しといった経済成長をもたらしている。それまでの通貨である[[リタス]]は[[2004年]][[6月28日]]より[[欧州為替相場メカニズム|ERM II]]の対象通貨となっており、1[[ユーロ]]=3.45280リタスで固定されていた<ref>[http://www.lb.lt/home/default.asp Lietuvos Bankas]</ref>。2015年1月1日に[[ユーロ]]へ移行した。
 
リトアニアの貿易は多くがEU圏内で行われており、2009年は輸出の64.2%、輸入の59.1%が対EU諸国であった。その他の国ではロシアがもっとも高く(輸出13.2%、輸入29.9%)、次いで[[ベラルーシ]](輸出4.7%、輸入1.7%)、[[アメリカ合衆国]](輸出2.9%、輸入1.1%)、ウクライナ(輸出3.0%、輸入0.9%)となっている<ref>[http://www.stat.gov.lt/en/pages/view/?id=2644 Exports, imports by country]. リトアニア統計局ホームページ. 2010年6月30日. 2010年11月17日閲覧。</ref>。
 
2001年には[[世界貿易機関]] (WTO) (WTO)の一員ともなった。国有企業、特にエネルギー部門におけるそれの大規模な民営化が開始されており、現在も進行中である。
 
リトアニアの経済構造は知識集約型経済へと少しずつ着実に移行してきており、とりわけ[[生物工学|バイオテクノロジー]]や[[レーザー]]産業が特に盛んで、バルト三国におけるバイオテクノロジーの製造はリトアニアに集中している。また[[メカトロニクス]](機械電子工学)や[[情報技術]] (IT) (IT)産業も今後のリトアニア経済が目指す方向として期待されている。
 
失業率は近年上昇傾向にあり、2010年第2四半期の失業率は18.3%である<ref>"[http://www.stat.gov.lt/en/news/view/?id=8310&PHPSESSID=3bf8251ceac47435c3f6a7c4fe6f3a38 Changes in the Unemployment Rate in II Quarter 2010: The Unemployment Rate in II Quarter 2010 Reached 18.3 Per Cent.]" リトアニア統計局ホームページ. 2010年8月24日. 2010年11月17日閲覧。</ref>。また、1日1ドル([[貧困線]])以下で暮らしている人の数は国民の2%にも満たない<ref>[http://www.who.int/quantifying_ehimpacts/national/countryprofile/lithuania.pdf Country Profiles of Environmental Burden of Disease: Lithuania]. [[世界貿易機関|WTO]]. 2009年. 2010年11月17日閲覧。</ref>。
 
[[エコノミスト・インテリジェンス・ユニット]]による[[クオリティ・オブ・ライフ インデックス|クオリティ・オブ・ライフ・インデックス]](生活の質指数)は、バルト三国の中でもっとも高い。
 
[[2018年]][[7月5日]]には[[経済協力開発機構|OECD]]に加盟した<ref name=":0" />。
 
リトアニアでは[[累進課税]]政策よりも一律課税政策が多くられている。[[2007年]]には[[所得税|個人所得税]]は24%に減税され、さらに[[2009年]]1月には21%に減税された。このうち6%は健康保険に当てられている。また[[法人税]]は15%で、2010年1月1日からは中小企業向けに5%の法人税が導入されている。政府はハイテク産業や付加価値商品に対する投資への優遇政策を行っている。[[消費税]]は21%である。
 
リトアニアは鉱物資源にまったく恵まれていない。唯一採掘されているのは[[原油]]であるが、2002年時点の採掘量は43万トンにとどまる。近年は[[天然ガス]]の採掘も有望視されている。
 
== 国民 ==
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{{bar percent|不明|grey|3.7}}
}}
民族構成を見てみると、人口の83.1% が[[リトアニア人]]である。少数派として[[ポーランド人]](6.0%)、[[ロシア人]](4.8 %)、[[ベラルーシ人]](1.1%)、[[ウクライナ人]](0.6%)などがいる<ref name="population-eth">"[http://db1.stat.gov.lt/statbank/selectvarval/saveselections.asp?MainTable=M3010215&PLanguage=1&TableStyle=&Buttons=&PXSId=3236&IQY=&TC=&ST=ST&rvar0=&rvar1=&rvar2=&rvar3=&rvar4=&rvar5=&rvar6=&rvar7=&rvar8=&rvar9=&rvar10=&rvar11=&rvar12=&rvar13=&rvar14= At the beginning of the year by ethnicities] {{webarchive|url=https://web.archive.org/web/20160101225136/http://db1.stat.gov.lt/statbank/selectvarval/saveselections.asp?MainTable=M3010215&PLanguage=1&TableStyle=&Buttons=&PXSId=3236&IQY=&TC=&ST=ST&rvar0=&rvar1=&rvar2=&rvar3=&rvar4=&rvar5=&rvar6=&rvar7=&rvar8=&rvar9=&rvar10=&rvar11=&rvar12=&rvar13=&rvar14= |date=2016年1月1日 }}." リトアニア統計局. 2010年11月30日閲覧.</ref>。
 
在リトアニアのポーランド人に対しては、ポーランド語の教育が行われている。ポーランドにとって、リトアニアは、ポーランド語の教育が学校でなされている唯一の外国である。
 
また、中世にヨーロッパ各地からユダヤ人を受け入れたために、リトアニアの都市部にはユダヤ人が多く、その中でも特にヴィリニュスはユダヤ人らから「北の[[エルサレム]]」と呼ばれるほど<ref>"The Third Congress of Litvaks." ''The Baltic Times.'' 3-9 Sep. 2009.</ref>多くのユダヤ人が住んでいた。18世紀末の時点で約25万人のユダヤ人がかつての[[リトアニア大公国]]の土地に住んでいた<ref>[[#Kamuntavičius, 2006|Kamuntavičius, 2006]]. p. 55.</ref>。しかし、[[第二次世界大戦]]中の[[ナチス・ドイツ]]と、その後のソ連支配の時代の弾圧によりユダヤ人人口は大きく減少した<ref>[[#畑中、チェパイティス, 2006|畑中、チェパイティス, 2006]]. pp. 74-88.</ref>。
 
ソ連からの独立時に、住民すべてにリトアニア国籍が与えられた。このため、ほかのバルト諸国のラトビアやエストニアのような残留ロシア人の無国籍問題は発生していない。
 
=== 年齢構成 ===
2009年の概算によると、年齢構成は以下の通りとなっている<ref>{{cite web | url=https://www.cia.gov/library/publications/the-world-factbook/geos/lh.html | publisher=CIA World Factbook | title=Europe: Lithuania | accessdate=2009年11月12日}}</ref>。
* 0-14歳 - 14歳:14.2% (男性25825万8,423人、女性24524万5,115人)
* 15 - 64歳 - 69:69.6% (男性1,214121万4,743人、女性126万1,261,413人)
* 65歳以上 - 16:16.2% (男性19819万8,714人、女性37637万6,771人)
平均年齢は39.3歳(男性36.8歳、女性41.9歳)である<ref>{{cite web | url=https://www.cia.gov/library/publications/the-world-factbook/fields/2177.html | publisher=CIA World Factbook | title=Field Listing: Median age | accessdate=2009-11-12}}</ref>。
 
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{{bar percent|[[ラトビア語]]|black|0.1}}
}}
国語である[[リトアニア語]]は[[ラトビア語]]とともに現存している2つの[[インド・ヨーロッパ語族]][[バルト語派]]の1ひとつであり、リトアニアの[[公用語]]にもなっている。2001年国勢調査によると母国語話者の内訳はリトアニア語82.0%、[[ロシア語]]8.0%、[[ポーランド語]]5.6%、[[ベラルーシ語]]0.5%、[[ウクライナ語]]0.2%、[[ロマ語]]0.1%、ラトビア語0.1%となっている<ref>[http://www.stat.gov.lt/en/pages/view/?id=1763 Population by ethnicity and mother tongue]." リトアニア統計局. 2001年調査. 2010年11月30日閲覧.</ref>。
 
母語以外の言語としては、人口の85.4%がロシア語を話すことができ、そのほか24.0%が英語、14.5%がリトアニア語、12.5%がポーランド語、11.6%がドイツ語を話すことができる<ref>"[http://www.stat.gov.lt/en/pages/view/?id=1738 Population by foreign languages which they know by county and municipality]." リトアニア統計局. 2001年調査. 2010年11月30日閲覧.</ref>。
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[[ファイル:Map of dialects of Lithuanian language.png|thumb|300px|リトアニア語の方言<ref>{{cite journal | last = Zinkevičius | first = Zigmas | coauthors = Alexas Stanislovas Girdenis | title = Dėl lietuvių kalbos tarmių klasifikacijos | journal = Kalbotyra (Slavistica Vilnensis) | volume = 14 | date = 1966 | issn = 1392-1517 }}</ref>(黄、赤、茶色は[[サモギティア語|ジェマイティヤ語]]、緑、青、紫色は[[アウクシュタイティヤ語]])]]
 
リトアニア語には、おもに内陸側の[[アウクシュタイティヤ]]方言(高地リトアニア語)と海岸側の[[サモギティア語|ジェマイティヤ方言]](低地リトアニア語)の2つの主要な[[方言]] (tarmės) (tarmės)がある。標準語とジェマイティヤ方言の違いは顕著である。現在のジェマイティヤ方言は13世紀から16世紀にクロニア語の影響を受けながら形成されていった。これらリトアニア語の方言は[[リトアニアの地方行政区画|リトアニアの民族誌上の地方]]と強く関連している。
 
{{main|サモギティア語}}
 
2つの方言は、さらにそれぞれ3つずつの下位方言 (patarmės) (patarmės)に分けられる。ジェマイティヤ方言には西部下位方言、北部下位方言および南部下位方言があり、アウクシュタイティヤ方言には西部下位方言、東部下位方言、および南部下位方言がある(東部と南部の下位方言は[[ズーキヤ]]方言とも呼ばれる)。下位方言はさらに細かな話し言葉 (šnektos) (šnektos)に分けられる。
 
リトアニア語の標準語は西部アウクシュタイティヤ方言をもとにつくられているが、語彙などはほかの方言からの影響も顕著である。
 
=== 宗教 ===
{{main|リトアニアの宗教}}
[[ファイル:Lithuania Hill of Crosses 1.jpg|right|thumb|250px|[[シャウレイ]]の[[十字架の丘]]]]
[[リトアニアの宗教]]は現在[[カトリック教会|ローマ・カトリック]]が大勢を占め、ほかの[[宗教]]は少数となっている。しかし[[リトアニアの歴史|歴史]]的には多くの宗教が信奉されてきた。もともと現在のリトアニアにあたる地域は[[バルト人]]の土地であり、彼らは独自の[[多神教]]信仰を持っていた。しかしその後[[キリスト教]]が徐々にリトアニアに入ってくるようになった。農民層が中心のリトアニア人にカトリックが浸透するのは[[16世紀]]ごろと言われている<ref>[[#畑中、チェパイティス, 2006|畑中、チェパイティス, 2006]]. p. 19.</ref>。
 
中世の[[リトアニア大公国]]は現在のリトアニアのほか[[ベラルーシ]]や[[ウクライナ]]の大半を含む広い領土を支配しており、いわゆる[[原リトアニア]]地方を除いた、おもに[[東スラヴ人]]の大公国貴族や一般住民が住んでいた広大な東部地域では[[正教]]を信じる者が多かった。彼らのうち貴族層は多くが後の時代を通じてポーランド文化を受容([[ポーランド化]])してカトリックに改宗したが、農民層の多くは正教を信じた。また大公国の[[公用語]]は[[リトアニア語]]でなく、現代の[[ベラルーシ語]]や[[ウクライナ語]]の基礎となった[[教会スラヴ語]]であり、のちには[[ポーランド語]]が公用語となった。また大公国ではそのほか[[イスラム教]]や[[ユダヤ教]]の信仰なども広く認められてきた。
 
その後[[ロシア帝国]]支配下ではカトリックの弾圧が行われ、また[[ソビエト連邦|ソ連]]に支配されると宗教そのものが否定されるに至った。リトアニアが独立を回復してからは信仰が再び認められるようになり、現在ではヨーロッパでも有数のカトリックの国として知られている。
 
[[2001年]]に行われたリトアニア統計局による調査によれば、各宗派別の人口統計は以下のとおりとなっている<ref name="stat">[http://www.stat.gov.lt/uploads/docs/2002_11_07.pdf Romos katalikų daugiausia] {{webarchive|url=https://web.archive.org/web/20091229115446/http://www.stat.gov.lt/uploads/docs/2002_11_07.pdf |date=2009年12月29日 }}. {{lt icon}} Department of Statistics to the Government of the Republic of Lithuania. 2002年11月7日. 2009年8月21日閲覧.; [http://www.stat.gov.lt/en/pages/view/?id=1734 Population by Religious Confession]. {{en icon}} Department of Statistics to the Government of the Republic of Lithuania. 2005年12月1日. 2009年8月21日閲覧.</ref>。
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==== 初等・中等教育 ====
リトアニアにおいては、すべての者が教育を受ける権利を有する。初等教育は6歳あるいは7歳から始められ、中等教育は16歳まで義務となっている。
 
リトアニアでは、46446万4,638人の生徒が初等・中等教育(7 - 16歳が対象)を受けている([[2008年|2008]] - [[2005年|092009年]])。これらの教育は[[リトアニア語]]で行われるものが多く、全体の92.4%(429(42万9,335名、2008 -09 2009年)の生徒がリトアニア語で学ぶ。その他の言語で学ぶ生徒の割合は、[[ロシア語]]が4.2%(19(1万9,676名、2008 -09 2009年)、[[ポーランド語]]が3.2%(15(1万5,064名)と続く。ほかにも、伝統的に[[ベラルーシ語]]で教育を行う学校が1校あるほか、近年[[フランス語]]で行う学校も1校設立された。英語による学校も1校存在する<ref name=edu08>[http://www.stat.gov.lt/en/catalog/download_release/?id=3319&download=1&doc=1582 Education 2008]. リトアニア共和国統計局. 2009年7月11日閲覧.</ref>。
 
[[外国語教育]]でもっとも一般的なのは[[英語]]で、約40740万7,700人が学んでいる(2008年 -09 2009年)<ref name=edu08 />。次いで[[ロシア語]](約18618万6,500人)、[[ドイツ語]](約595万9,900人)、[[フランス語]](約121万2,800人)と続く<ref name=edu08 />。
 
==== 高等教育 ====
{{main|リトアニアの大学の一覧}}
おもな高等教育機関としては[[大学]]などが挙げられ、約14414万4,300人の学生が国内に22ある大学に在籍している(2007年9月時点)<ref name=stat08>[http://www.stat.gov.lt/uploads/pdf/1_LSM_2008.pdf Lietuvos Statistikos Metraštis 2008 / Statistical Yearbook of Lithuania 2008.] Statistics Lithuania</ref>。[[ヴィリニュス大学]](VU、[[1579年]]設立)、[[カウナス工科大学]](KTU、[[1922年]])、[[カウナス医科大学]](KMU、1922年)、[[ヴィータウタス・マグヌス大学]](VDU、1922年)などがその代表例である。
 
大学・短大では[[経営学]]を学ぶ者がもっとも多く、次いで[[教育学]]、[[工学]]、[[法学]]、[[保健|保健学]]、[[社会学]]・[[行動科学]]、[[建築学]]、[[計算機科学|コンピュータ]]と続く。近年経営学を学ぶ学生数が急増しており、[[2004年]]の学生数は[[2000年]]の約3倍となった<ref name=fandf>[http://www.smm.lt/en/stofedu/docs/Education_in_Lithuania_Facts_and_Figures_2006.pdf Education in Lithuania Facts and Figures 2006] リトアニア共和国文部科学省. 2009年4月16日閲覧.</ref>。
 
修士課程においても経営学を学ぶ学生がもっとも多く、次いで法学、教育学、工学、社会学・行動科学、保健学と続く<ref name=fandf />。
 
留学生が占める割合は非常に少なく、全体の約0.4%に過ぎない。そのうち約6割はヨーロッパ諸国からの留学生で<ref name=fandf />、とりわけベラルーシからの留学生が特に多い<ref name=stat08 />。アジアからの留学生は約3割となっている<ref name=fandf />。
681行目:
{{main|{{仮リンク|リトアニアの文化|en|Culture of Lithuania}}}}
=== 住居 ===
かつてリトアニア人は農民層に多かったが、現在では多くが都市に進出しており、大半がアパートで暮らしている。国民の 59 % がアパートに住んでおり、次いで 32 % が一戸建て住宅、9 % が半一戸建て住宅に住む<ref>Most Latvians, Lithuanians and Estonians lived in flats in 2007. The Baltic Course. 2009年6月29日. 2009年6月29日閲覧.</ref>。
 
=== 婚姻 ===
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中世、リトアニアにおける文学の多くは当時の学術言語であった[[ラテン語]]で書かれた。[[リトアニアの統治者の一覧|リトアニア王]][[ミンダウガス]]による[[勅令]]はその一例である。また、[[ゲディミナス]]大公の手紙もリトアニアにおけるラテン語で書かれた重要な著作物の例である。
 
[[16世紀]]になると[[リトアニア語]]による著作が登場する。1547年、マルティナス・マジュヴィーダス(Martynas (Martynas Mažvydas) Mažvydas)がリトアニア語で『平易な語による[[カテキズム|教理問答]]』 (Catechismusa(Catechismusa Prasty Szadei) Szadei)』を編纂・発行した。これがリトアニア語による本の印刷の始まりである。その後ミカロユス・ダウクシャ(Mikalojus (Mikalojus Daukša) Daukša)が教理問答を引き継いでいる。
 
16世紀から17世紀におけるリトアニア文学はおもに宗教に関するものだったが、その後、[[啓蒙時代]]になると[[クリスティヨナス・ドネライティス]](Kristijonas (Kristijonas Donelaitis) Donelaitis)が登場し、それまでの宗教中心のリトアニア文学を変えた。彼の著した「春の喜び」「夏の働き」「秋の幸」「冬の不安」の4篇からなる『一年』は国民的[[叙事詩]]であり、リトアニアの創作文学の礎を築くものであった<ref name=INST>Institute of Lithuanian Scientific Society.[http://anthology.lms.lt/ Lithuanian Classic Literature] {{webarchive|url=https://web.archive.org/web/20050204191505/http://anthology.lms.lt/ |date=2005年2月4日 }}. 2009年2月16日閲覧.</ref>。
 
[[19世紀]]前半のリトアニア文学は[[古典主義]]、[[感情主義]]、[[ロマン主義]]の特徴が合わさったものであった。当時の代表的作家としては、アンタナス・ストラズダス(Antanas (Antanas Strazdas) Strazdas)、ディオニザス・ポシュカ(Dionizas (Dionizas Poška) Poška)、シルヴェストラス・ヴァリウーナス(Silvestras (Silvestras Valiūnas) Valiūnas)、マイロニス (Maironis) (Maironis)、シモナス・スタネヴィチュース(Simonas (Simonas Stanevičius) Stanevičius)、シモナス・ダウカンタス(Simonas (Simonas Daukantas) Daukantas)、アンタナス・バラナウスカス(Antanas (Antanas Baranauskas) Baranauskas)などが挙げられる<ref name=INST/>。ロシア帝政下にあったリトアニアではリトアニア語による印刷物の発行が禁じられており、そのため本を密輸する地下運動([[クニーグネシェイ]] Knygnešiai)が行われるようになった。
 
20世紀リトアニア文学の代表的作家としては、ユオザス・トゥマス=ヴァイジュガンタス (Juozas(Juozas Tumas-Vaižgantas) Vaižgantas)、アンタナス・ヴィエヌオリス(Antanas (Antanas Vienuolis) Vienuolis)、ベルナルダス・ブラズジョニス(Bernardas (Bernardas Brazdžionis) Brazdžionis)、[[ヴィータウタス・マチェルニス]](Vytautas (Vytautas Mačernis) Mačernis)などが挙げられる。
 
=== 音楽 ===
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=== 美術 ===
[[ファイル:LithuanianNationalMuseum.jpg|thumb|[[リトアニア国立博物館]]]]
[[1933年]]に設立された[[リトアニア美術館]]は、美術作品の保護・展示を行うリトアニア最大の施設である<ref>[http://www.ldm.lt/LDM/History_LAM_en.htm History of the Lithuanian Art Museum] {{webarchive|url=https://web.archive.org/web/20110510013109/http://www.ldm.lt/LDM/History_LAM_en.htm |date=2011年5月10日 }}. Lithuanian Art Museum. 2008年10月10日閲覧.</ref>。そのほか、重要な施設としては[[パランガ琥珀博物館]]がげられる。
 
リトアニアでもっとも有名な画家としては[[ミカロユス・チュルリョーニス]]([[1875年]] - [[1911年]])がげられる。彼は作曲家としても知られている。[[カウナス]]の[[国立チュルリョーニス美術館]]には彼の作品が多く展示されている。
 
=== 世界遺産 ===
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ファイル:VilniusOldTown014.jpg|[[ヴィリニュス]]歴史地区 - (1994年、文化遺産)
ファイル:Kurische Nehung Hafen von Nidden.jpg|[[クルシュー砂州]] - (2000年、文化遺産)
ファイル:Lithuania Kierniów mounds2.jpg|[[ケルナヴェの考古遺跡]](ケルナヴェ文化保護区) - (2004)(2004年、文化遺産)
ファイル:Hammerfest Meridianstein.jpg|[[シュトルーヴェの測地弧]] - (2005年、文化遺産)
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=== スポーツ ===
リトアニアでもっとも盛んなスポーツは[[バスケットボール]]である。国内にはプロ・リーグおよび教育リーグがあり、またナショナル・チームは[[ソウルオリンピック]]で男子代表が金メダルを獲得するなど数多くの世界大会で実績を残している。[[FIBAランキング]]でもリトアニアは2010年時点で男子世界5位となっており<ref>[http://www.fiba.com/pages/eng/fc/even/rank/p/openNodeIDs/943/selNodeID/943/rankMen.html FIBA Ranking for Men]. FIBA. 2010年11月21日閲覧.</ref>、17歳以下の部門では世界2位となっている<ref>[http://www.fiba.com/pages/eng/fc/even/rank/p/openNodeIDs/17814/selNodeID/17814/rankYouth.html FIBA Ranking for Boys]. FIBA. 2010年11月21日閲覧.</ref>。[[NBA]]プレーヤーも多く輩出しており、[[アルヴィーダス・サボニス]]、[[シャルーナス・マルチュリョニス]]、[[リナス・クレイザ]]、[[シャルーナス・ヤシケヴィチュス]]、[[ジードルーナス・イルガウスカス]]といった[[バスケットボールリトアニア代表|リトアニア代表]]選手がNBAやヨーロッパのリーグで活躍した。
 
プロ・[[アイスホッケー]][[アイスホッケー選手一覧|選手]]も人気で、[[ディフェンス (アイスホッケー)|ディフェンス]]の[[ダリュス・カスパライティス]]や[[フォワード (アイスホッケー)|右ウィング]]の[[ダイニュス・ズブルス]]などが[[ナショナルホッケーリーグ|NHL]]で活躍している。
 
[[パワーリフティング]]選手の[[ジードルーナス・サヴィツカス]]も有名である。サヴィツカスは世界でも有数の選手で、世界でもっとも強い男にノミネートされたこともあった。
 
世界でもトップクラスの[[円盤投|円盤投げ]]選手である[[ウィルギリユス・アレクナ]]もよく知られている。アレクナはオリンピック記録を有しており、[[シドニーオリンピック|シドニー]]、[[アテネオリンピック (2004年)|アテネ]]で金メダルを獲得また世界第2位の記録を保持している。
 
プロテニスプレーヤーの[[リチャルダス・ベランキス]]も[[男子プロテニス協会]] (ATP) (ATP)ランキングで2010年11月15日現在世界119位につけており、これはリトアニア人としては最高位である<ref>[http://www.atpworldtour.com/Rankings/Singles.aspx Singles Rankings]. ATP World Tour. 2010年11月21日閲覧.</ref>。
 
ほかにも[[自転車競技]]選手の[[イグナタス・コノヴァロヴァス]]や総合格闘技の[[マリウス・ザロムスキー|マリウス・ザロムスキス]]も有名である。
 
=== 健康 ===
[[2009年]]におけるリトアニアの新生児の平均余命は男性66歳、女性78歳であり、これは[[欧州連合]]の中でももっとも男女差が大きく、また男性の平均余命はもっとも低いものである。[[2008年]]における新生児の死亡率は1,000人たり5.9人となっている<ref>[http://www.stat.gov.lt/en/ Statistics Lithuania].</ref>。人口成長率は0.3%(2007年現在)。
 
リトアニアの[[自殺]]率はソ連からの独立回復期から急激に上昇し、現在ではリトアニアは世界でもっとも自殺率の高い国のひとつとなっている。しかし近年はその自殺率も低下傾向にあり、[[世界保健機関]] (WHO) (WHO)によると、リトアニアの10万人たりの自殺者数は1995年の時点で45.6人であったが、2000年には44.1人、2005年には38.6人、そして2007年には30.4人と推移しており、現在ではベラルーシの自殺率がリトアニアを上回る結果となっている(ベラルーシの自殺率は2003年の時点で10万人たり35.1人)<ref>[http://www.who.int/mental_health/prevention/suicide/country_reports/en/index.html Country reports and charts available]. World Health Organization. 2009.</ref>。
 
リトアニアはまた、欧州連合の中で殺人発生率がもっとも高い<ref>{{cite web|url=http://www.delfi.lt/news/daily/crime/article.php?id=19885621 |title=More people are killed in Lithuania than anywhere in the EU |publisher=Delfi.lt |date= |accessdate=2010年4月25日}}</ref>。
 
== 祝祭日 ==