「グランツーリスモ」の版間の差分

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== 日本における「GT」の解釈 ==
[[画像:1996Carina1600GT.jpg|220px|thumb|right|[[トヨタ・カリーナ]]GT(AT210前期型)]]
日本で最初に「GT」の称号が与えられたのは、[[1964年4]](昭和39年)4月に登場した[[いすゞ・ベレット]]GT。翌5月には、[[モータースポーツ]]の[[ホモロゲーション]]獲得用に[[日産・スカイライン#2代目_S5型(1963年-1968年)|プリンス・スカイラインGT]]が少量生産。こちらはセダンGTの先駆けとなり、当時[[東京新聞]]記者だった[[三本和彦]]は「'''羊の皮を被った狼'''」と評した。
 
かつては、日産が比較的小型なボディーに強力な2000cc6気筒を積んだスポーティーモデル スカイラインをGTと称し、トヨタは強力なDOHC(ツインカム)エンジンを搭載した各モデルのホットバージョン(ただしトヨタ2000GT以外はすべて4気筒)にGTの称号を与えるなど、おおむね各メーカーのスポーティーモデルのうち特に強力なエンジンを搭載し走行性能の優れたホットバージョンにGTの称号が与えられた。
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しかしながらGTグレードのほとんどのモデルがスポーツカー用あるいは準レース用ともいえる大口径キャブレターを装着した高圧縮有鉛ハイオク仕様エンジンであり、1973年から数次にわたって実施された排ガス規制を通過するには厳しい状況であった。このため圧縮を下げたり、カムプロフィールをマイルドなものにしたり、排気ガス還元装置を装着したりレギュラーガソリン仕様とするなどカタログ数値以上の大幅なパワーダウンを余儀なくされた。
 
その後、難題であった当時の排ガス規制対策を全メーカーての自動車企業クリアその規制を達成し、電子制御燃料噴射型のエンジンが新車の主流となる1980年前後から排ガス対策以前のかつてのパワーを取り戻すため、また市場のモアパワー(性能・馬力向上)を望む顕著なトレンドを背景に、急速にDOHC、4バルブDOHC、DOHCターボ、4バルブDOHCターボ、ロータリーターボなどの新世代高性能エンジンの開発が進み、またそれらに見合うサスペンション等も改善され、日本に戦後初めてハイパフォーマンスカー百花繚乱の時代が訪れることとなった。かつてのやや曖昧ではあったものの日本国内における“GT”の定義づけは、高い走行性能を有する、走りに力点が置かれたモデルという共通認識は存在するものの、やや変容し拡大を見せながら今日に至っている。
 
現代の日本車における「GT」グレードを持つ車両は、高出力(専用、大排気量もしくは[[ターボチャージャー]]付き)エンジン、専用のサスペンションセッティング、専用エアロパーツの装着など、その車両のアッパーグレード(各モデルの象徴的グレード)であることが多い。中には、ボディ剛性を特に向上させたもの、ステアリングラックのギア比を変更したもの、幅広タイヤを履くために専用のボディパネルを持つものもある。