「祖先崇拝」の版間の差分

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このような中国の祖先崇拝の文化は[[孔子]]及びその弟子たちが儒教を通して発展させた<ref name="2hour" />。孔子の生きた春秋時代は従来の身分秩序が崩壊した時代であり、孔子は緩やかな家父長制に基づく家族関係をもとに社会秩序を再構築することを説いた<ref name="2hour" />。儒教はもともと大きな社会勢力ではなかったが、漢の時代になって儒教の経典が公認され、儒家が要職に登用されるようになって中国全土へと普及した<ref name="2hour" />。
 
中国の祖先崇拝における「祖先」の概念には幾つかの条件があり、先に死去した親族が必ずしも祖先として崇拝されるものではない<ref name="Watanabe">渡邉欣雄『漢民族の宗教:社会人類学的研究』 第一書房 <AcademicSeries NewAsia> 1991年、ISBN 4-8042-0011-8 pp.141-150.</ref>。まず、祖先となるには[[死者]]でなければならないが、[[夭折]]した者、[[未婚]]の者、[[横死]]した者は祖先になれず、悪い行いをせず天寿を全うする必要がある。また、祖先となる者は自分を崇拝してくれる子孫を設ける必要があるが、その子孫は自分と同じ[[姓]]の[[宗族]]員であり、男子もしくは[[婦人]]の地位をもつ女性でなければならないとされている。祖先崇拝の宗教観では、祖先は[[神仙|神明]]と[[悪霊|鬼魂]]との中間的存在であり、適切な供儀を欠かさなければ一族を栄えさせるが、供儀を怠ると鬼魂へと変化し子孫に悪影響を及ぼすと考えられている<ref name="Watanabe"/>。
 
===日本の祖先崇拝===