「ウェイバー公示」の版間の差分

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[[メジャーリーグベースボール|MLB]]において、ウェイバー公示それ自体は原則一般非公開で行なわれ、事前に当該選手へ公示を知らせる必要も、[[ロースター (MLB)#40人ロースター|40人枠]]から外す必要もない。
 
MLBでは選手の支配権放棄を公表する目的だけでなく、選手は手放さずに傘下[[マイナーリーグ|マイナー]]球団で保有し続けるための必要手順としてウェイバー公示が行なわれるケースもある<ref name="espn">{{Cite web|url=http://assets.espn.go.com/mlb/s/transanctionsprimer.html |title=Transactions Primer|publisher=[[ESPN.com]]|accessdate=2016年5月3日}}</ref>。[[戦力外通告#メジャーリーグ|DFA]](選手を40人枠から外す処置)を行った場合、球団は7日以内に選手を[[トレード]]に出すか、ウェイバー公示を行う必要がある。また、[[ロースター (MLB)|アクティブ・ロースター]]<ref>日本プロ野球の[[出場選手登録]]に相当</ref>と40人枠間を自由に昇降格させることのできる[[ロースター (MLB)#マイナー・オプションとマイナー降格|マイナー・オプション]]を消化してしまっている、あるいはそのオプションを使用できない選手は事前にウェイバーを通過させてからでないと、(40人枠に残したまま)マイナー降格させることができない。
{{see also|戦力外通告#メジャーリーグ|ロースター (MLB)}}
 
公示中の選手に対して、公示期間(47営業時間内)に他球団から獲得の申し込み (Claim off) があっを受けた場合、球団は現在の契約を移籍先でも継続させる形で選手を譲渡するか、当該球団同士でその選手を含むトレードを行なうか、何れかを公示期間内に選択相手球団に対て以下いずれかを行わなければならない。同一リーグと別リーグ、それぞれのなお複数球団から獲得申し込みがあった場合は、同一リーグの球団からの申し込みが優先される。同一リーグ内で複数の球団から獲得申し込みがあった場合には、より今シーズンの成績の悪い球団が優先交渉権を獲得する。ただし、シーズンが開幕してから1か月間は前年の成績が適用される。 なお球団は8月1日以降に他球団からの獲得申し込みを受けた際、当該選手に対し1シーズン中1回だけ、ウェイバーを取り下げてウェイバー公示前の状態に戻すことができる(ただしDFAに伴うウェイバー公示は取り下げられない)<ref name="trade">{{Cite web|url=https://www.mlb.com/news/guide-to-baseball-s-waiver-trade-system-c140073380|title=Deals not done: A guide to waiver trades|publisher=MLB.COM|author=Andrew Simon|date=2017-08-2|accessdate=2019-03-15}}</ref>
 
#'''その選手を譲渡する'''
譲渡の申し込みがなく、公示期間が終了しウェイバーを通過 (Clear Waivers) した選手には、以下いずれかの手続きを取ることが可能になる。<ref name="bleacher">{{Cite web|url=http://bleacherreport.com/articles/2531292-201everything-mlb-fans-need-to-know-about-the-mlb-waiver-trade-deadline |title=Everything MLB Fans Need to Know About the MLB Waiver Trade Deadline|publisher=bleacher report|date=2015年8月1日|accessdate=2016年5月3日}}</ref>
#*年俸など現在の契約内容は移籍先チームがそのまま引き継ぐ。
#'''その選手を含む[[トレード]]を行う'''
#*トレード期限日([[7月31日]])以降は不可。
#*選手が[[ノートレード条項|トレード拒否権]]を持たない、またはトレード拒否権を行使しないことも必然的に条件となる。
#'''ウェーバー公示を取り下げる'''<ref name="trade">{{Cite web|url=https://www.mlb.com/news/guide-to-baseball-s-waiver-trade-system-c140073380|title=Deals not done: A guide to waiver trades|publisher=MLB.COM|author=Andrew Simon|date=2017-08-2|accessdate=2019-03-15}}</ref>
#*DFAに伴うウェイバー公示 (Outright Waivers) の場合は取り下げられない。
#*各選手につき、1シーズンで1度しか取り下げられない。
 
譲渡の申し込みがなく、公示期間が終了しウェイバーを通過 (Clear Waivers) した選手には、以下いずれかの手続きを取ることが可能になる。<ref name="bleacher">{{Cite web|url=http://bleacherreport.com/articles/2531292-201everything-mlb-fans-need-to-know-about-the-mlb-waiver-trade-deadline |title=Everything MLB Fans Need to Know About the MLB Waiver Trade Deadline|publisher=bleacher report|date=2015年8月1日|accessdate=2016年5月3日}}</ref>
;[[トレード]]
 
:[[2018年]]までは、ウェイバーを通過させればトレード期限日([[7月31日]])以降でも40人枠内の選手をトレードすることが可能だった<ref name="trade" />ため、8月以降はしばしばトレードの交渉や駆け引きを目的としたウェイバー (Trade Assignment Waiver) が行われていた<ref>前述通り1回だけウェイバーを取り下げることができるため、『他球団の獲得意思を探る』『(第三者の球団に)本当にトレードしたい選手が誰なのか分かりにくくする』などの目的で、トレードで放出するつもりなど全くない主力選手たちも極秘裏にウェイバー公示されることがあった。</ref>。
;#'''[[マイナーリーグ|マイナー]]降格'''
:[[2019年]]から、トレード期限日以降のトレードは、ウェイバーを通過させた場合でも不可能となった<ref>{{Cite web|url=https://www.mlb.com/news/mlb-rules-changes|title=Rule changes coming this year and next|publisher=MLB.COM|author=Anthony Castrovince|date=2019-03-14|accessdate=2019-03-15}}</ref>。
#*[[ロースター (MLB)|40人枠]]<ref>日本プロ野球の[[支配下選手登録]]に相当</ref>に留まる場合は単に[[ロースター (MLB)|アクティブ・ロースター]]から外れるのみ。
;[[マイナーリーグ|マイナー]]降格
:40人枠<ref>日本プロ野球の[[支配下選手登録]]に相当</ref>に留まる場合は単に[[ロースタ#*DFAを伴うウェイバ公示 (MLBOutright Waivers)|アクティブ・ロースター]]から外れるのみだが、40人枠からも外れる場合はメジャー契約解除 (Outright Waivers) となり、改めてマイナー契約 (Outright Assignment) <ref>40人枠外の選手と締結する契約の通称</ref>を結んで傘下マイナー組織に残留する。ただし、メジャー在籍期間(MLS (MLS = Major League Service time)time) が3年を超える選手、または以前にDFAによるメジャー契約解除Outright Waiversの経験がある選手はこのマイナー契約を拒否することができる<ref>{{Cite web|url=http://m.mlb.com/glossary/transactions/outright-waivers |title=Outright Waivers|publisher=MLB.com|language=英語|accessdate=2019年11月21日}}</ref>
;[[#'''自由契約]]'''
:40人枠から外れた選手に対し、#*所属球団にマイナー降格、マイナー契約の意思がない場合は自由契約 (Release) 、拒否権のあとな選手がマイナー契約を拒否した場合も自由契約([[フリーエージェント (プロスポーツ)|Freeelected free Agent]]agency)となる。
#*ウェイバー通過後に自由契約 (FA) となった選手と契約する場合、獲得チームはMLB機構で定められた最低保証年俸額を残りのシーズン分の日割り計算で支払うだけでよい。なお、それ以前の契約は有効で契約年俸から最低年俸を差し引いた金額をウェイバー公示を行った球団が支払わなければならない。
;[[#'''トレード]]'''
:#*[[2018年]]までは、ウェイバーを通過させればトレード期限日([[7月31日]])以降でも40人枠内の選手をトレードすることが可能だった<ref name="trade" />ため、8月以降はしばしばトレードの交渉や駆け引きを目的としたウェイバー (Trade Assignment Waiver) が行われていた<ref>前述通り1回だけウェイバーを取り下げることができるため、『他球団の獲得意思を探る』『(第三者の球団に)本当にトレードしたい選手が誰なのか分かりにくくする』などの目的で、トレードで放出するつもりなど全くない主力選手たちも極秘裏にウェイバー公示されることがあった。</ref>。
:#*[[2019年]]から、トレード期限日以降のトレードは、ウェイバーを通過させた場合でも不可能となった<ref>{{Cite web|url=https://www.mlb.com/news/mlb-rules-changes|title=Rule changes coming this year and next|publisher=MLB.COM|author=Anthony Castrovince|date=2019-03-14|accessdate=2019-03-15}}</ref>。
 
上記のルールとなっているため、ウェイバー公示を行い、公示期間が過ぎればDFAの手続きを踏まずに、マイナー降格や自由契約とすることも可能である。