「バルバス・バウ」の版間の差分

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:船首では水面を掻き分けて進む時に波が生じる。この波は'''[[引き波]]'''と呼ばれ、引き波を生み出すためのエネルギー損失を船が推進する時の抵抗と見做せる。この抵抗が'''造波抵抗'''である。これを小さくすることは、航行速度を高め燃費を改善する重要な要素である。
;原理
:バルバス・バウは水面下で前方に突き出した構造をしている。これによって、水面で船首が波をつくるよりも前方にあらかじめ波を生じる。結果、水面で船首が水を掻き分けて生じる波は、バルバス・バウによって生じた波とは逆位相となり、それぞれの山と谷が打ち消しあうことで波を小さくする。
:結果として造波抵抗を最小化して燃費の低減や速度の向上を図ることができ、さまざまな船に有効である。
;逆効果
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== 旧日本海軍での採用例 ==
旧日本海軍で最初にバルバス・バウを採用したのは[[翔鶴型航空母艦]]である。さらに戦艦大和、武蔵に採用された。空母では翔鶴、瑞鶴、大鳳、信濃、隼鷹および飛鷹で採用された。巡洋艦では大淀および阿賀野型4隻に採用された
 
== 軍艦のソナードーム ==
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==事故・事件==
2017年、[[伊豆半島]]沖で[[アメリカ海軍]]の[[イージス艦]]「[[フィッツジェラルド (ミサイル駆逐艦)|フィッツジェラルド]]」の右舷に[[フィリピン]][[船籍]]の[[コンテナ船]]が衝突した。イージス艦側はアメリカ兵7人が死亡し、一時は沈没の危機に瀕した。衝突の規模の割に被害が拡大した理由の一つとして、コンテナ船のバルバス・バウが[[衝角]]の役割を果たし、イージス艦の船底付近に大きなダメージを与えた可能性が挙げられている<ref>{{cite web
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