「ヴァイマル共和政」の版間の差分

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[[ヴァイマル憲法]]における大統領権限の強大さも挙げられる。憲法第48条には大統領権限で議会の承認を通さずに決裁ができる「緊急令」が定められており、特に最後の大統領であるヒンデンブルクはその反社会主義・反民主的志向もあってこの条項を強引に利用し、反議会的政治を行った。また、既存政党がいずれも未熟で、内閣不信任案の乱発で政治が混乱し続けた事も挙げられている<ref>林、ワイマル共和国、201-207p</ref>。実際に、共和政施行からヒトラーが就任するまでの13年間で、14人も首相が替わる有り様であった。こうした議会政治の不安定さと大統領の強権により、議院内閣制は機能しなくなり、ヒトラーが首相に任命され、全権委任法が成立する至って完全に終焉した。
 
現在のドイツの事実上の憲法である[[ドイツ連邦共和国基本法]](ボン基本法)は、ヴァイマル憲法の反省の上に立ち、大統領の権能を儀礼的なものに限定して実権を首相に付与したほか、民主的体制を覆す自由([[自由からの逃走]])を制限し、国民に対する民主主義維持の誓約、民主主義を否定する団体の禁止、不信任決議は次期首相を指名した状態でなければ通らない等の「[[戦う民主主義]]」をうたっている。また、ボン基本法でも[[国民投票]]の制度は定められているものの、ナチスの独裁に利用されたという背景から、国土の変更と憲法改正にのみ適用される旨が規定されている。
 
== 政治制度 ==