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織部 (会話 | 投稿記録)
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: 4代目米團治の原話では、老人と女性の間に、本国からやって来る妹のために、[[渡航証明書]]の記入を依頼する[[朝鮮人]]が登場する(複雑な手続きのため、たくさんの書類を作る羽目になるが、すべてキャンセルになる)<ref>初演当時の東成区は現在の[[生野区]]域も含んでおり、区内に朝鮮半島出身者が多数居住していた。</ref>。
* マクラでしばしば使われる[[川柳]]「儲かった日も代書屋の同じ顔」は、原作者・4代目米團治の自作である。
: 4代目米團治の川柳には他にも「割り印で代書罫紙に箔を付け」というものもあり、やはりこの演目のマクラに、4代目米團治の逸話をともなって取り込まれることがある。
* 最初にやってくる無筆の男の名は、4代目米團治の原話では「太田藤助」。その他、「田中彦次(二)郎([[桂米朝 (3代目)|3代目桂米朝]]、[[笑福亭福笑]]ら)」「松本留五郎(2代目枝雀ら。「松本」は枝雀の縁戚の姓<ref>DVD『桂枝雀落語大全』第一集「枝雀散歩道」での[[桂南光 (3代目)|3代目桂南光]]の説明では「祖父方の旧姓」、[[小佐田定雄]]の『枝雀らくごの舞台裏』([[ちくま新書]]、2013年)では「母方の苗字」(同書p.142)としている。</ref>)」「河合浅治郎(=[[桂春団治 (2代目)|2代目桂春団治]]の本名。3代目春団治ら)」「[[湯川秀樹]](3代目権太楼ら。「[[ノーベル賞]]取った科学者と[[同姓同名]]じゃないですか」「おいらも、[[天皇賞]]取りました」というクスグリがある)」など。戦後は前半のみが多く演じられることから、無筆の男の名を楽屋ネタとする事例が多いが、作者の4代目米團治は、自身がモデルの代書屋の名を、本名の「中濱賢三」とする楽屋ネタを使っていた。
* 男が「生年月日は確かなかったはずです」と答えるくだりは、[[笑福亭松鶴 (6代目)|6代目笑福亭松鶴]]の証言によれば、6代目松鶴が米團治に提案して採用されたもので、それ以前は「そんなんまだ食べた事おまへん」と答える、という演じ方だったという<ref>『六世笑福亭松鶴はなし』{{要ページ番号|date=2019-07}}</ref>。