「十進法」の版間の差分

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10 の冪乗に基づく単位系はフランス革命以降に世界規模に拡大したが、それ以前には地域ごとに様々な数に基づく単位系が使用されていた。たとえば、[[ヤード・ポンド法]]では1 [[ヤード]] = 3 [[フィート]] = 36 [[インチ]]である。中国や日本の[[尺貫法]]も、1 [[丈]] = 10 [[尺]] = 100 [[寸]]など 10 の冪乗に基づく部分は多いものの、1 [[斤]] = 16 [[両]]のような例外も多い。単位系を 10 の冪乗に基づくものに移行することを「[[十進化]]」という。
 
て(0.04){{sub|12}}にすれば1/[[36]]で小数第二位に収まり、二十進法だと(0.1){{sub|20}}を2で割って(0.0A){{sub|20}}にすれば1/[[40]]で小数第二位に収まる。
== 長短 ==
{{出典の明記|date=2018年12月|section=1}}
十進法の長所と短所を要約すると、「分割には弱いが、簡略化には強い」ことが挙げられる。別の言い方をすると、分割という「最小公倍数的な要素」は弱いが、簡略化という「最大公約数的な要素」が強いということである。
 
;短所
* [[3]]で割り切れない
: 最も頻繁に挙がる十進法の短所は、「[[1/3]]が割り切れない」性質である。[[1]]を除くと最小の[[奇数]]は3であるが、[[10]](十)は3で割り切れないため、十進法では、1÷3 = 0.3333…、10÷3 = 3.3333…、[[100]]÷3 = 33.3333…、[[1000]]÷3 = 333.3333…というように、10(十)の累乗数を3で割ると、3が果てしなく続く[[循環小数]]になって割り切れない。単位に当て嵌めても、1[[メートル]]の1/3は33.3333…[[センチメートル]]という割り切れない数になってしまう。当然、[[10の冪|10の累乗数]]は、[[6]](3<sup>1</sup>×2)や[[9]](3<sup>2</sup>)でも割り切れない。
: 3で割り切れる例は、例えば6、[[12]]、[[30]]、[[36]]、[[60]]、[[90]]、[[360]]、[[1080]]といった「3で割り切れる数」が単位に設定された場合に限られる。
: 「1÷3」「10÷3」「100÷3」「1000÷3」を割り切るには、[[六進法]]や[[十二進法]]など、「底が3で割り切れる」N進法に変更せねばならない。
* 4分割も不便
: 十の約数は、[[2]]の次は3と[[4]]を飛ばして[[5]]になる。このため、整数レベルでは[[1/4]]すら割り切れない。例えば、スナック菓子を10個入りにすると、3人は勿論、4人でも分けられずに収拾がつかなくなる。4すら飛ばしているため、5人でやっと収拾がつく事になる。
: 一桁の整数でも、十進法は「[[1/3]]:[[2/3]]」にも「[[1/4]]:[[3/4]]」にも対応できない。このため、「七三分け」というように歪な配分になる。一桁で奇数分割と4分割に対応するには、4分割なら十二進法で「3:9」か、[[二十進法]]で「5:[[15|F]]」というようにしないと収まらない。
: [[小数]]レベルでも、十進法では、[[1/4]]は小数では 0.25 となって割り切れるが、小数第一位で収まらない。もう一回2分割した[[1/8]]になると、0.125 で小数第三位まで膨れる。[[百分率]]に倣って他のN進法を累乗数分率にすると、「8:m」の比率は、十二進法が小数第二位で8:[[18]]([[144|百四十四]]分率、0.16{{sub|12}})、二十進法が小数第二位で8:[[50]]([[400|四百]]分率、0.2A{{sub|20}})、六進法が小数第三位で8:[[27]]([[216|二百十六]]分率、0.043{{sub|6}})に対して、十進法は小数第三位で8:[[125]]([[千分率]]、0.125{{sub|10}})まで開いてしまう。この125は、27のほぼ5倍{5{{sup|3}} = 3{{sup|3}}×5 - 10}で、18のほぼ7倍{5{{sup|3}} = 18×7 - 1}に上る。
: また、十で桁が繰り上がるので、3の倍数や4の倍数で個数を設定しようとすると、5と10(十)で遮られる。例として、陸上競技の[[混成競技]]は、3の倍数で三種→六種→九種→十二種→十五種(六進法:3→10→13→20→23。十二進法:3→6→9→10→13。二十進法:3→6→9→C→F)や、4の倍数で四種→八種→十二種→十六種→二十種(六進法:4→12→20→24→32。十二進法:4→8→10→14→18。二十進法:4→8→C→G→10)という自然な個数にならず、[[三種競技A|三種]]→[[五種競技|五種]]→[[七種競技|七種]]→[[十種競技|十種]]という不自然な個数になる。
: その上に、10(十)の2乗である100(百)には、[[25]]と[[50]]の間に[[36]](6の2乗)前後の約数が無い。このため、小数第二位で収まる4パーセント(0.04)が1/25、2パーセント(0.02)が1/50というように「[[単位分数|1÷約数]]」で分数化できるのに対して、3パーセント(0.03)は「1÷約数」で分数化できず、[[消費税]]の税率も「3パーセント→5パーセント→8パーセント→10パーセント」という歪な変化になってしまう。一方で、十二進法だと(0.1){{sub|12}}を3で割って(0.04){{sub|12}}にすれば1/[[36]]で小数第二位に収まり、二十進法だと(0.1){{sub|20}}を2で割って(0.0A){{sub|20}}にすれば1/[[40]]で小数第二位に収まる。
 
; 長所
* [[30|三十]]と[[60|六十]]を二桁で簡略化できる
: 十進法では、[[2]]、[[3]]、[[5]]の小さい[[素数]]3つで割り切れる最小の数は30(三十)、1から5までを制える最小の数は60(六十)と表記される。三十は4で割り切れないため、十二進法では26(2倍半)、二十進法では1A(1倍半)という表記になってしまう。また、三十は[[6|六]]と十では割り切れるので、三十を六進法では50(五六)、十進法では30として一の位を0として表記できるが、六進法では六十に満たない[[36|三十六]]で100つまり三桁になってしまう。
: 一方、十進法では、三十が「30」で一の位を0として表記できる上に、六十も「60」として二桁表示が可能になる。このため、三十から成る数や単位を簡略化して「十を三回」、六十を「十を六回」として両方を「NをM回、かつN>M」として数えることも可能になる。また、十進法を適用した[[六十進法]]では、小数が「[[1/6|六分の一]]の位」「六十分の一の位」「[[360|三百六十]]分の一の位」の順に小さくなり、見やすくなる。
 
== 参考文献 ==