「佐藤洋二郎」の版間の差分

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福岡県生まれ。[[島根県]][[大田市]]出身<ref>[http://www1.pref.shimane.lg.jp/contents/kochokoho/esque/37/menu01.html 古代出雲を掘り起こし、島根の誇りに] シマネスク 2019年12月16日閲覧。</ref>。1974年中央大学経済学部卒業。大学を出て、会計士になろうと簿記学校に通っていたが、小説を書きたいという思いから熱が入らなかった。25歳の時、当時、同居していた弟妹が慶應大学に通っていて、彼らが読んでいた『三田文學』に新人の投稿があるのを知って、はじめての小説「湿地」を書いた。それを投稿すると一年後に掲載され、作家になろうと決心する。
 
以後、十年以上没原稿が続く(エッセイ集『人生の風景』『沈黙の神々I・II』などに収録)。その間に同人雑誌「水脈」に入り、文章修行を重ねる。同人に川村湊・井出彰らがいた。おおいに触発され励みになった。<br />その後、外国人労働者をはじめて文学に取り入れた『河口へ』(集英社)や:『夏至祭』(講談社)で注目され、書く場が広がった。小説は人間の生きる哀しみと孤独をテーマに、「本能」や「業」ということを強く意識して書いている。また自分が生まれ育った九州や山陰、及び東京・千葉などを文学磁場としている。人格は風土がつくると考えているからだ。
 
平成6年から関東学院や青山短期大学などで非常勤講師を務めたのち、平成10年から日本大学芸術学部で教員をしている。こどもの頃から知らない土地を歩くのが好きで、放浪癖があり、思想的背景はないが、全国の神社、離島巡り、居酒屋探訪を趣味としている。神社は数千社、離島は100島以上歩き、『沈黙の神々I・II』(松柏社)、『島の文学を歩く』(書肆侃侃房)など新聞や雑誌に掲載されたものをまとめたものがある。また「一遍上人絵伝」の中の60数か所すべての土地を巡ったり、親鸞の足跡を訪ねて全国をまわるなどした。

小説に『親鸞 既往は咎めず』(松柏社)や土地と恋愛をテーマにした『神名火』(小学館文庫)『未完成の友情』『恋人』(講談社)、短編集に『坂物語』『東京 』(講談社)『ミセス順』(文藝春秋)『東京ブリッヂ』(ジョルダンブックス)、そのほかの作品集に『妻籠め』(小学館)『佐藤洋二郎1・2』(論創社)などがある。 現在、[[日本文藝家協会]]常務理事・[[日本近代文学館]]常務理事・[[日中文化交流協会]]常任理事・舟橋聖一文学賞及び青年文学賞選考委員・日大文芸賞選考委員・「季刊文科」編集委員などを歴任。
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== 受賞 ==