「ファットスキー」の版間の差分

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'''ファットスキー''' (Fat Skis) は通常のスキー板よりもセンター幅を広くして非圧雪斜面を滑りやすくしたもの。<br>
パウダースノー以外にも春のザラメ雪なども滑りやすくなっている。
== 概説 ==
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==分類==
通常はスキー板中央部の最もくびれた部分の横幅=「センター幅」で分類する。ただし明確な分類の基準がある訳ではなく、また時代と共に変遷をたどる可能性がある。一例として80mm未満を通常のスキーとし、80~100mm、100~120mm、120mm以上、という分類や、80~95mm、95~110mm、110mm以上などといった目安で下記分類に対応させる場合がある。
 
===セミファット===
:ゲレンデスキーに近い操作感を実現するために比較的センター幅の広くないモデル。センター幅がさほど広くないために普通のゲレンデ用スキーから乗り換えた際に違和感が少ない。<br>
:比較的短いモデルが多く、センター幅がさほど広くないために絶対的にソール面積が足りずパウダーでの浮遊感は弱い。反面、アイスバーンやコブ斜面への対応が比較的容易であることから様々な状況に対応しなければならない[[山スキー]]などでは好んで使われる。<br>
:センター幅の幅広化に伴い、数年前までファットと呼ばれていたモデルが今やセミファットと呼ばれるまでになってきている。
 
===ファット===
===スーパーファット===
:降雪後の非圧雪斜面を滑ることのみに特化したスキー、非常に広いセンター幅と比較的柔らかなフレックスが特徴である。この中には、前述のように通常のスキーと比較するとサイドカーブットやキャンバー(通常のスキーでの、センター部分が浮き上がった弓なり形状)の形状を逆(トップ、テールよりセンター幅を太く、トップとテールがセンターより持ち上がっている)にしたモデルもある。キャンバーを逆形状にしたものは'''ロッカー形状'''(後述)と呼ぶ。<br>
:パウダーにおける浮遊感は絶大だが、圧雪斜面は滑れないことはない程度の性能であり、急斜面やコブ斜面、アイスバーンには全く不向きである。
 
===ロッカー形状===
:ファットスキーに分類される製品の中には、深雪での潜り込みを避けるため先端部30~40cmほどの部分に登り勾配となる反り返りけてあるものが多い。これをロッカー形状と呼び言い次の3つに分類れる<ref name="Spur-01">これに後端にも勾配を設けたも記述内容「シュプツインロッカルNo.47 2019年10月号」著者:北海道スキー指導者協会、印刷発行:株式会社正文社 p.94-115より参照。<!--SAJ公認スキー指導員・準指導員及びSAH認定スキー指導員などの[[スキー指導者]]が同協会より配布される図書です。--></ref>と呼ぶ
 
* '''フルロッカー'''
: スキー板センター(ビンディング付近)のキャンバーが最小で、トップからテールにかけてほぼ全て反り返っているもの。
* '''チップ&テールロッカー'''
: スキー板のトップとテールに大きな反り返りがあるが、センターにキャンバー形状も残されているもの。
* '''チップロッカー'''
: スキー板のトップのみが大きく反り返り、それ以外はキャンバー形状としているもの。
テールにも反り返りを設けたフルロッカーやチップ&テールロッカーの形状は'''ツインロッカー'''とも呼ばれる。
 
その他の分類ではパウダー板、BC板(バックカントリー)という分け方もあるが、これも明確な分類がある訳ではない。BC板と謳う製品の場合は軽量である・しなやかである(滑走に比べ硬い必要がない)という傾向がある。見かけの形状の差異はほとんど無いため、ネットショッピングなど実物の硬さを確認できずに購入する場合には注意が必要となる。
 
==ビンディング==
センター幅が広いため通常よりも幅広なワイドスキーブレーキを装着したビンディングを使用する。<br>
極端に幅広な板にはスキーブレーキが装着できないため、スキーブレーキ未装着の場合は必ず'''流れ止め([[リーシュ|リーシュコード]]とも)'''と呼ばれる紐装着することになる。ただしスキーブレーキの有無にかからず、転倒時外れたファットスキーを回収しやすく装着するために流れ止めが使われる事が多い<ref name="Japan Avalanche Network-01">れは[https://www.nadare.jp/basic/think-snow/index/ 日本雪崩ネットワーク「ロープの向こう側」]で示されている事例る。</ref>。<br>
ゲレンデ用スキーではほぼ必須になっている[[アルペンスキー#プレート|プレート]]は取り付けない。
 
パウダー専用として使う場合スキーセンターよりもビンディング取り付け位置を2~5cm程度下げる場合が多い。特殊な例としてスキーに対して斜め方向に取り付けたりインサイドエッジ側に寄せて取り付ける場合もある。
 
また、滑走よりも雪上歩行を主眼に置いたバックカントリーツアーでもファットスキーが用いられ、ブーツのつま先側を基点として踵側が浮き上がる構造のビンディングが製品化されている。[[テレマークスキー]]用の他、踵をスキー板に固定できる製品がある。
{{See also|山スキー#ビンディング}}
 
{{DEFAULTSORT:ふあつとすきい}}