「鳥羽磯部漁業協同組合」の版間の差分

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[[2014年]](平成26年)5月、JF鳥羽磯部や[[志摩地方]]の[[海女]]らが結成した「里海を創る海女の会」により、「海女もん」が[[商標登録]]され、管内の海女が水揚げした水産物に「海女もん」のブランドが付与されることになった<ref>"鳥羽志摩「海女もん」漁獲物をブランド化 共通名称を商標登録"朝日新聞2014年5月15日付朝刊、三重版30ページ</ref>。2019年(令和元年)10月には和具浦支所がマリン・エコラベル・ジャパン協議会から塩蔵わかめの「水産エコラベル」認証を取得した<ref>「塩蔵ワカメにエコラベル 鳥羽・答志島の和具浦産 海藻で初認証」毎日新聞2019年10月22日付朝刊、三重版23ページ</ref><ref>「和具浦ワカメ エコ認証 東京五輪・パラ提供期待 鳥羽・答志島 環境に優しい養殖」読売新聞2019年10月24日付朝刊、北勢版27ページ</ref>。塩蔵わかめの加工作業には2017年(平成29年)より職業体験を導入し、島外の住民に手伝ってもらっている<ref>小田玲美「答志島 香る緑 ワカメ加工 島外からも」読売新聞2017年4月18日付朝刊、北勢版29ページ</ref>。
 
==== 海苔の品質向上 ====
従来、答志島の黒海苔は品質のばらつきが大きく{{sfn|瀬戸山|2015|p=33}}、答志支所の「黒のり養殖研究会」は、[[鳥羽市水産研究所]]の協力でノリ養殖の適温である11 - 13℃まで低下する時期が年々遅れていることを突き止め、[[二期作]]から一期作に減らして品質向上に成功し、第41回農林水産祭(2002年)で[[日本農林漁業振興会]]長賞を受賞した<ref>「一期作に転換 良質ノリ増産に評価 鳥羽磯部漁協・答志支所」朝日新聞2002年11月23日付朝刊、三重版24ページ</ref>。さらに[[2014年]](平成26年)には5億円をかけて共同加工場を建設して漁業者はここに海苔の原藻を納め、加工を委託し、養殖網の管理に注力することになった{{sfn|瀬戸山|2015|p=33}}。これにより、原藻の収穫回数が増加し、委託加工によって新たな雇用が生まれ、品質の均一化で単価の上昇も達成できるなど多くの効果がもたらされた{{sfn|瀬戸山|2015|pp=33-34}}。
 
==== 答志島トロさわら ====
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[[2011年]](平成23年)[[10月24日]]には、市場で売れない未利用魚の活用を目指して、[[アカエイ]]や[[ヤドカリ]]の試食会を開催した<ref>"アカエイなど使い「郷土の味」 鳥羽の飲食店が試食会"読売新聞2011年10月25日付朝刊、北勢版25ページ</ref><ref>「売り物にならないアカエイ・ヤドカリなどの試食会 未利用魚を研究 鳥羽観光の目玉」朝日新聞2011年10月26日付朝刊、三重版31ページ</ref>。
 
=== 鳥羽市水産研究所との連携 ===
{{See also|鳥羽市水産研究所}}
鳥羽市には漁業者目線で研究を行う鳥羽市水産研究所があり、組合員と連携した事業を展開している{{sfn|総務課公報情報係 編|2019|p=2}}。答志支所青壮年部は研究所と共同で[[大築海島]]でアワビの生息環境となる[[アラメ]]の藻場作りを実施し<ref>加藤真澄「藻場再生 漁協が奮闘 鳥羽や志摩 海中にアラメの幼体、肥料箱設置」朝日新聞2008年10月30日付朝刊、三重版28ページ</ref>、第14回全国青年・女性漁業者交流大会([[2009年]])で農林水産大臣賞を受賞した<ref>「藻場再生に栄冠 答志島 漁協支所、農水大臣賞」朝日新聞2009年3月14日付朝刊、三重版31ページ</ref>。また[[2012年]](平成24年)からは、浦村町のカキ養殖家が研究所と連携して日本国産の[[ヒジキ]]養殖を試行している<ref>「すくすく育った試験養殖ヒジキ 鳥羽で収穫」朝日新聞2015年5月22日付朝刊、三重版27ページ</ref>。
鳥羽市の答志島に所在する[[鳥羽市水産研究所]]と組合員が連携した事業を展開している{{sfn|総務課公報情報係 編|2019|p=2}}。
 
==== 答志島における黒海苔の品質向上 ====
従来、答志島の黒海苔は品質のばらつきが大きく{{sfn|瀬戸山|2015|p=33}}、答志支所の「黒のり養殖研究会」は、[[鳥羽市水産研究所]]の協力でノリ養殖の適温である11 - 13℃まで低下する時期が年々遅れていることを突き止め、[[二期作]]から一期作に減らして品質向上に成功し、第41回農林水産祭(2002年)で[[日本農林漁業振興会]]長賞を受賞した<ref>「一期作に転換 良質ノリ増産に評価 鳥羽磯部漁協・答志支所」朝日新聞2002年11月23日付朝刊、三重版24ページ</ref>。さらに[[2014年]](平成26年)には5億円をかけて共同加工場を建設して漁業者はここに海苔の原藻を納め、加工を委託し、養殖網の管理に注力することになった{{sfn|瀬戸山|2015|p=33}}。これにより、原藻の収穫回数が増加し、委託加工によって新たな雇用が生まれ、品質の均一化で単価の上昇も達成できるなど多くの効果がもたらされた{{sfn|瀬戸山|2015|pp=33-34}}。
 
==== その他 ====
鳥羽市には漁業者目線で研究を行う鳥羽市水産研究所があり、組合員と連携した事業を展開している{{sfn|総務課公報情報係 編|2019|p=2}}。答志支所青壮年部は研究所と共同で[[大築海島]]でアワビの生息環境となる[[アラメ]]の藻場作りを実施し<ref>加藤真澄「藻場再生 漁協が奮闘 鳥羽や志摩 海中にアラメの幼体、肥料箱設置」朝日新聞2008年10月30日付朝刊、三重版28ページ</ref>、第14回全国青年・女性漁業者交流大会([[2009年]])で農林水産大臣賞を受賞した<ref>「藻場再生に栄冠 答志島 漁協支所、農水大臣賞」朝日新聞2009年3月14日付朝刊、三重版31ページ</ref>。また[[2012年]](平成24年)からは、浦村町のカキ養殖家が研究所と連携して日本国産の[[ヒジキ]]養殖を試行している<ref>「すくすく育った試験養殖ヒジキ 鳥羽で収穫」朝日新聞2015年5月22日付朝刊、三重版27ページ</ref>。
 
== 主な水産物 ==