「4チャンネルステレオ」の版間の差分

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m 英数字の半角表記統一と、「チャネル」表記を「チャンネル」表記に統一。
Kをkに変更。https://ja.wikipedia.org/wiki/キロ#小文字を使う理由
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1970年に[[日本ビクター]](現・[[JVCケンウッド]])が開発した方式で、4チャンネル完全分離(ディスクリート4チャンネル方式)である。
 
通常のベースバンド(15kHz以下)の音声信号「左チャンネル(左前チャンネル+左後ろチャンネル)、右チャンネル(右前チャンネル+右後ろチャンネル)」に加えて、30kHzをキャリア周波数として(有効占有帯域は20kHz20 kHzから45KHz45 kHz程度)[[周波数変調|FM変調]]したリアチャンネルの合成差信号「左側合成差信号(左前チャンネル - 左後ろチャンネル)、右側合成差信号(右前チャンネル - 右後ろチャンネル)」を重畳させて、4ch分の音声を記録する<ref>{{cite book | 和書 | author = 井上敏也・監修、藤本正熙・柴田憲男・村岡輝雄・武藤幸一・佐田無修 | title = レコードとレコード・プレーヤー | pages = 109 | chapter = 3・4、4チャネル・レコードの録音・再生 | publisher = ラジオ技術社 | year = 1979}}</ref>(つまりベースバンドにおいては通常のステレオレコードと変わりない記録方式になっており、+2チャネルの記録は[[周波数変調#FMステレオ方式|FMステレオ放送の方式]]と原理的には同じである)。
 
従来のステレオセットで再生すると、全ての音源が左右のスピーカーで2chステレオとして再生でき、CD-4ステレオで再生すると、左右がさらに前後にわかれて再生され、従来システムと完全互換があることが特徴である。
 
CD-4の音楽ソフトには[[可聴域]]とされている20kHzよりも高い周波数帯域の、前後の差信号が記録されているため、CD-4デコーダを用いてCD-4の音楽ソフトを忠実に再生するには、レコード針およびカートリッジには([[周波数特性]]が50KHz50 kHzまで再生できる)専用の物<ref>考案者の'''柴田憲男'''の名から'''シバタ針'''とよばれる。[[レコードプレーヤー#カートリッジ]]を参照。</ref>が必要であるほか、高い周波数帯域を減衰させない低容量シールドケーブルを用いたフォノコード(アームコード)が必要である。
 
=====CD-4と一般的なステレオ再生装置、ソフトの互換性=====
一般的なステレオ再生装置において20[[キロヘルツ|KHzkHz]]以上の再生が困難であった当時の性能からして、2チャンネルレコード再生装置との互換性を考慮した規格といえる。しかし1970年代後半より後にみられる高性能な再生装置において、逆を言えばCD-4には対応しないステレオ若しくはモノフォニックの再生装置を用いてCD-4の音楽ソフトを再生させる場合には、リアチャンネルの合成差信号が記録されている15kHz以上の周波数帯域(20kHzから50kHz)を除去する必要がある。
 
CD-4対応のシステムでステレオ若しくはモノフォニックのソフトを再生する場合は、ソフトに高音成分が4chの信号と判断される可能性があるが、CD-4デモジュレーターは、差信号のパイロットキャリアを連続的に受信することで、CD-4へ自動切り替えを行うので、実際には問題は少ない。切り替えスイッチで2chにすれば安定した再生が望める。