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{{Quotation|於是仲春令月時和氣淸原隰鬱茂百草滋榮<!-- <poem>於是仲春令月時和氣淸原隰鬱茂百草滋榮</poem> -->}}
 
{{枠の始まり|緑}}《[[原文#現代日本語訳|現代日本語訳]]の一例》{{Small|※'''太字'''は新元号に直接関わる語。}}
: 時は{{Ruby|[[初春]]|しょしゅん}}の'''{{Ruby|令|よ}}い'''月(※{{Small|この場合}}『令』は「善」と類義語)<ref>『[[爾雅]]』釈詁。「令……善也。」「令……告也。」と二通りの意味合いがそれぞれ区別して掲載されている。</ref><ref>『[[康熙字典]]』。「令」の解釈には「……又、善也。」とあり、用例として『[[詩経|詩]]』大雅の「令聞令望」と、『[[左伝]]』成十年の「忠爲令德、非其人猶不可、况不令乎。」というのが載る。</ref><ref>小川環樹他編『角川新字源 改訂新版』(角川書店、2017年)。「令」の解釈においては前例に加えてさらに「霊」を同義語とし、日本語の意味を『よい』と記す。これのより詳しい説明として同書の同訓異義索引では『物事のつやがあるように美しい』といった解釈文が「巧言令色(こうげんれいしょく)」の用例とともに紹介されている。なお同書は「令月」をも単語として収録しているが、“陰暦の2月”の用法の他に、「令月令日(れいげつれいじつ)」の用例を伴って「よい月」という短い解釈が載る。</ref>であり、空気は美しく、風は'''和やか'''で、[[梅]]は[[鏡]]の前の[[美人]]<!--※時代的に「美女」とは決めつけない。-->が{{Ruby|[[白粉]]|おしろい}}で装うように花咲き、[[蘭]]は身を飾る{{Ruby|衣|ころも}}に{{Ruby|纏|まと}}う{{Ruby|[[香]]|こう}}のように{{Ruby|薫|かお}}らせる。
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[[中央大学]]教授の[[水上雅晴]]は、[[天皇]]が自ら[[元号]]を決定していた([[昭和]]以前の[[登極令]]の下)時代に公家が元号の候補を審議した『難陳(なんちん)』<ref>[https://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/300/317295.html 「新元号きょう決定 現代の『難陳(なんちん)』はどうなる」(ここに注目!) | おはよう日本 「ここに注目!」 | 解説アーカイブス] - [[日本放送協会|NHK]]</ref>の際に、中国古典だけでなく[[日本書紀]]も引用されたことがあったことを指摘している<ref name="mainichi256000c">[https://mainichi.jp/articles/20190401/k00/00m/040/256000c 令和の出典、漢籍の影響か 1〜2世紀の「文選」にも表現] - [[毎日新聞]]</ref>。平成改元時にも日本の古典を出典とする案はあったが、最終案には残らなかった<ref name="nikkei201904011142" />。
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といったコメントを紹介している<ref>[https://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201904/CK2019040202000133.html 東京新聞 2019年4月2日]</ref>。
 
[[中央大学]]教授の[[水上雅晴]]は、[[天皇]]が自ら[[元号]]を決定していた([[昭和]]以前の[[登極令]]の下)時代に公家が元号の候補を審議した『難陳(なんちん)』<ref>[https://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/300/317295.html 「新元号きょう決定 現代の『難陳(なんちん)』はどうなる」(ここに注目!) | おはよう日本 「ここに注目!」 | 解説アーカイブス] - [[日本放送協会|NHK]]</ref>の際に、中国古典だけでなく[[日本書紀]]も引用されたことがあったことを指摘している<ref name="mainichi256000c">[https://mainichi.jp/articles/20190401/k00/00m/040/256000c 令和の出典、漢籍の影響か 1〜2世紀の「文選」にも表現] - [[毎日新聞]]</ref>。平成改元時にも日本の古典を出典とする案はあったが、最終案には残らなかった<ref name="nikkei201904011142" />。
 
{{枠の始まり|緑}}《[[原文#現代日本語訳|現代日本語訳]]の一例》{{Small|※'''太字'''は新元号に直接関わる語。}}
 
: 時は{{Ruby|[[初春]]|しょしゅん}}の'''{{Ruby|令|よ}}い'''月(※{{Small|この場合}}『令』は「善」と類義語)<ref>『[[爾雅]]』釈詁。「令……善也。」「令……告也。」と二通りの意味合いがそれぞれ区別して掲載されている。</ref><ref>『[[康熙字典]]』。「令」の解釈には「……又、善也。」とあり、用例として『[[詩経|詩]]』大雅の「令聞令望」と、『[[左伝]]』成十年の「忠爲令德、非其人猶不可、况不令乎。」というのが載る。</ref><ref>小川環樹他編『角川新字源 改訂新版』(角川書店、2017年)。「令」の解釈においては前例に加えてさらに「霊」を同義語とし、日本語の意味を『よい』と記す。これのより詳しい説明として同書の同訓異義索引では『物事のつやがあるように美しい』といった解釈文が「巧言令色(こうげんれいしょく)」の用例とともに紹介されている。なお同書は「令月」をも単語として収録しているが、“陰暦の2月”の用法の他に、「令月令日(れいげつれいじつ)」の用例を伴って「よい月」という短い解釈が載る。</ref>であり、空気は美しく、風は'''和やか'''で、[[梅]]は[[鏡]]の前の[[美人]]<!--※時代的に「美女」とは決めつけない。-->が{{Ruby|[[白粉]]|おしろい}}で装うように花咲き、[[蘭]]は身を飾る{{Ruby|衣|ころも}}に{{Ruby|纏|まと}}う{{Ruby|[[香]]|こう}}のように{{Ruby|薫|かお}}らせる。
[[中央大学]]教授の[[水上雅晴]]は、[[天皇]]が自ら[[元号]]を決定していた([[昭和]]以前の[[登極令]]の下)時代に公家が元号の候補を審議した『難陳(なんちん)』<ref>[https://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/300/317295.html 「新元号きょう決定 現代の『難陳(なんちん)』はどうなる」(ここに注目!) | おはよう日本 「ここに注目!」 | 解説アーカイブス] - [[日本放送協会|NHK]]</ref>の際に、中国古典だけでなく[[日本書紀]]も引用されたことがあったことを指摘している<ref name="mainichi256000c">[https://mainichi.jp/articles/20190401/k00/00m/040/256000c 令和の出典、漢籍の影響か 1〜2世紀の「文選」にも表現] - [[毎日新聞]]</ref>。平成改元時にも日本の古典を出典とする案はあったが、最終案には残らなかった<ref name="nikkei201904011142" />。
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{{枠の始まり|赤}}《[[原文#書き下し|書き下し文]]》{{Small|※ここでの読みは[[文語]]とする。}}