「アントニオ・ネグリ」の版間の差分

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[[マイケル・ハート]]との共著『〈帝国〉』では、[[グローバリゼーション]]の進展に伴い出現しているこれまでとは異なる主権の形態を〈帝国〉と捉えた。〈帝国〉の特徴は、その脱中心性かつ脱領域性にあり、[[アメリカ合衆国|アメリカ]]が現代世界で特権的地位を占めていることを認識しつつも、世界はアメリカによって支配されているといった「[[アメリカ帝国]]」論とは一線を画する理解を示している。
{{Quotation|私たちの基本的な前提はこうなる。すなわち、主権が新たな形態をとるようになったということ、しかも、この新たな形態は、単一の支配論理のもとに統合された一連の国家的(ナショナル)かつ超国家的(スプラナショナル)な組織体からなるということ、これである。この新しいグローバルな主権形態こそ、私たちが〈帝国〉と呼ぶものにほかならない。〔…〕帝国主義とは対照的に、〈帝国〉は権力の領土上の中心を打ち立てることもなければ、固定した境界や障壁にも依拠しない。〈帝国〉とは、<u>脱中心的</u>で<u>脱領土的</u>な支配装置なのであり、これは、そのたえず拡大しつづける開かれた境界の内部に、グローバルな領域全体を漸進的に組み込んでいくのである。〔…〕<u>じっさいいかなる国民国家も、今日、帝国主義的プロジェクトの中心を形成することはできないのであって、合衆国もまた中心とはなりえないのだ</u>。帝国主義の時代は終わった。|アントニオ・ネグリ、マイケル・ハート|『〈帝国>』pp.4-6。<ref>なお、下線部で示した箇所は邦訳書においては傍点で示されている。</ref>}}
 
== 経歴 ==