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'''標準時'''(ひょうじゅんじ、{{lang-en|standard time}})とは、ある[[国家]]または広い地域が共通で使う'''地方時'''をいう<ref>日本では本来の標準時のことを「地方標準時」と呼ぶことがある。これは日本では[[グリニッジ標準時|グリニッジ平均時]]を「グリニッジ標準時」と訳すことが多いので、「標準時」という言葉の概念の混乱が起きやすいためと思われる。</ref>。
GMT 本初子午線(経度0度線)を通る時間を世界標準時とし、地球は球である事から、経度180度(°)線を日付変更線とする15度刻みに存在する世界各国の時間の算出元となる時間である。
 
== 概要 ==
地方時とはある地域・地点の時刻を指し、元来は[[平均太陽時]]を用いた。これは観測地点に依存する時刻であり、[[経度]]1度の違いで4分の時差が、経度15度の違いで1時間の時差が発生する。したがって離れた都市はそれぞれの時刻を用いることとなり、共通の時刻に合わせることはなかった。これに対して標準時では、広い地域が共通の時刻を用いる。
子午線(しごせん)(干支(えと)における十二支(じゅうにし)の1番目の子(ネ)と折り返し点の午(ウマ)を結ぶ線。0ベースなので0-6 12H表記))
 
標準時で用いる時刻は、現在は、[[協定世界時]] (UTC) (前身は[[グリニッジ標準時|グリニッジ平均時]])との差が1時間もしくは30分単位になる経度の地点の時刻を用いることが多い。その経度の選定は、国や地域が広がる経度の範囲の中心や、人口密度、都市の位置、その標準時が使われる地域間の時差などが考慮される。
上記の子午線は15度刻みで存在する。
 
共通の標準時を使う地域全体を[[時間帯_(標準時)|「'''標準時間帯'''」、「'''時間帯'''」、「'''等時帯'''」または「'''タイムゾーン'''」]]といい、その地域の標準時を示す際にはUTCとの差で示すことがある。また、国によっては[[夏時間]]が使われる。
日本の標準時子午線は東経135度(兵庫県明石市)GMT-9である。
 
[[Image:World Time Zones Map.png|thumb|320px|[[時間帯_(標準時)|標準時間帯]]]]
なぜUTCだと日本標準時は+9なのかの検証は必要である。
 
== 標準時の歴史 ==
'''標準時'''が導入される以前は、各々の自治体ごとに(もしその町の時計があれば)その町での[[太陽]]の位置に合わせて時計を合わせていた。すなわち都市や観測地点ごとに定めた[[平均太陽時]]であった([[地方平均時]])。移動者は移動の度に時計を合わせ直す必要があった。
 
[[鉄道]]が敷設される以前はこれで十分に間に合っていたが、鉄道によってそれまでよりも格段に速く広範囲を移動できるようになると、頻繁に時計を合わせ直す必要が生じた。また鉄道の運行自体に与える影響も無視できなくなった。
 
この問題を解決するために、ある地域内で鉄道運行に関わる全ての時計に共通の時刻を用いるという「[[鉄道時間]]」、後に「標準時」、の仕組みがイギリスで生まれた。この共通時刻としては、基準となる地点の[[平均太陽時]]を用いた。イギリスではロンドンの<!--の-->時間、すなわち[[グリニッジ平均時]]をこれに用いた。時刻を合わせるには、当初は時計を運んだが、後に[[グリニッジ天文台]]から電信で伝える仕組みとなった。
 
標準時の考え方を世界全体に適用すると、世界はいくつかの[[時刻帯]] (time zone) に分割される。それぞれの時刻帯は(少なくとも理論的には)15度の経度範囲をカバーする。これら各々の時刻帯内に属する時計は全て共通の時刻(標準時)に合わせられ、隣り合う時刻帯の間は1時間ずつ時刻がずれている。
 
[[1884年]]の[[国際子午線会議]]において、[[グリニッジ子午線]]が[[本初子午線]]として国際的に採用され、従って[[グリニッジ平均時]]が世界の各地域の標準時の<!--時計を合わせる時刻の-->基準の地位を獲得した。<!--グリニッジが選ばれた理由は、1884年当時に世界で使われていた[[海図]]および[[地図]]の約2/3がすでに[[グリニッジ子午線]]を[[本初子午線]]として採用していたためである。-->
 
この会議では[[サンドフォード・フレミング]]卿([[:en:Sandford Fleming|en]])が時刻帯の仕組みを提案したが、本初子午線を決定するという会議の目的から外れるという理由で採用は見送られた。しかし実際には[[1929年]]までには主要な国のほとんどが時刻帯を採用した。
 
<!--下記は、「意見を集めた」以降の記述もお願いします。-->
また、[[1918年]]には、[[世界の大洋]]を航行する艦船においては([[経度]]測定用の[[クロノメーター]]とは別に)日常使用する時刻を毎日[[正午]]に船の位置する(と考えられる)子午線の地方時に合わせていたが、イギリスの通商部において、この慣習を改めて海上においても、陸上において当時の多くの国が採用している標準時と同様な時刻系を採用することの可否について関係者の詳細な意見を集めた<ref>{{Cite journal|和書|date=1918-11 |year=1918 |editor=[[日本天文学会]] |title=雑報 海上にて万国共通標準時採用の議 |journal=天文月報 |volume=11 |issue=8 |page=131 |publisher=日本天文学会 |location=[[東京市]] |issn=0374-2466 |id={{NCID|AN00154555}}、{{NDLJP|3303979}} |url= http://www.asj.or.jp/geppou/archive_open/1918/pdf/191811.pdf |format=PDF |accessdate=2014-01-12}}</ref>。
 
=== 北米・ニュージーランド ===
[[アメリカ合衆国|アメリカ]]と[[カナダ]]では、[[1883年]][[11月18日]]に両国の鉄道会社によって標準時刻帯による鉄道時間が導入された。当時の新聞はこの日を「2つの正午をもつ日」と書いた。このとき、政府は時刻についての立法措置や決定を特に行わなかった。鉄道会社は5つの時刻帯を単純に採用し、市民もこれに従うものと考えた。鉄道経営者の組織である[[アメリカ鉄道協会]] (American Railway Association, ARA) は、時刻を標準化することに対して一般の科学的関心が高まりつつあることに気づいていた。そこでARAは、当時存在していたそれぞれの鉄道路線の境界に合わせて不規則な境界線をもつ独自の時刻帯を考案した。これは一部には、政府によって鉄道経営に不便な時刻帯が採用されてしまうのを前もって避けるためであったと考えられる。
 
多くの人々はこの新しい時刻「鉄道時間」を単純に受け入れたが、これには法的裏付けがまったくないとして拒否する市や郡も少なくなかった。法律に規定がないと、例えば契約書の満了期限として深夜 (midnight) と書かれていた場合、この深夜はいつを意味するのかといったことが問題になる。[[アイオワ州]]の最高裁判所で審理されたある裁判では、閉店時間の違反に問われたある酒場の経営者が自分は「鉄道時間」ではなく地方(太陽)時に基づいて営業していると主張して無罪となった例があった。その後も標準時は地域の問題となっていたが、[[1918年]]に[[夏時間|サマータイム]]の導入の一部として標準時が法律で制定された。
 
[[1868年]][[11月2日]]には[[ニュージーランド]]が全国で使われる標準時を公式に採用した。名称はニュージーランド平均時 (New Zealand Mean Time)。おそらくこれが国内で単一の標準時を採用した最初の国であったと考えられる。ニュージーランドの標準時は東経172度30分の経度に基づくもので、[[グリニッジ標準時|グリニッジ平均時]]より11時間30分進んだ時刻となっている。<!--この標準時はニュージーランド標準時 (New Zealand Mean Time) として知られた。-->
<!--==参考文献==
D,シャドウ -->
 
===協定世界時===
{{main|協定世界時}}
 
各地域の標準時の基準としては、グリニッジ平均時が長らく採用された。
 
その後、現行の[[協定世界時]] (UTC) が実施された翌年の、[[1973年]]に[[シドニー]]で開催された[[国際天文学連合]] (IAU) 第15回総会において、すべての国の標準時の通報のための基礎として、グリニッジ平均時に代わってUTC を採用することが勧告された<ref>{{cite conference|author=IAU |authorlink=国際天文学連合 |date=1973-08 |year=1973 |title=ⅩⅤth General Assembly, Sydney, Australia, 1973 / ⅩⅤe Assemblee Generale, Sydney, Australie, 1973 |conference=IAU General Assembly |conferenceurl=http://www.iau.org/administration/meetings/ | publisher=The International Astronomical Union |location=[[パリ|Paris]] |url= http://www.iau.org/static/resolutions/IAU1973_French.pdf |format=pdf |accessdate=2014-01-17 |language=[[英語]]/[[フランス語]] |page=20}}</ref>。以降、協定世界時 (UTC) が、多くの国で法定常用時の基準となった。
<!--第4委員会([[暦]])と第31委員会(時)の共同決議第1号(1973年8月採択25)で、[[国際単位系|SI]][[秒]]に基づく単一の世界的に協調された時計の[[時間]]が望まれること、協定世界時 (UTC) からSI秒に基づく[[国際原子時]] (TAI) を得ることが一般的に可能であること、および、UTC([[標準電波]])が[[航法]]や[[測量]]で必要とされる[[正確度と精度|精度]]の平均太陽時を直接的に提供することを考慮し、すべての国の標準時の通報のための基礎として、UTC を採用することが勧告された<ref>{{cite conference|author=IAU |authorlink=国際天文学連合 |date=1973-08 |year=1973 |title=ⅩⅤth General Assembly, Sydney, Australia, 1973 / ⅩⅤe Assemblee Generale, Sydney, Australie, 1973 |conference=IAU General Assembly |conferenceurl=http://www.iau.org/administration/meetings/ | publisher=The International Astronomical Union |location=[[パリ|Paris]] |url= http://www.iau.org/static/resolutions/IAU1973_French.pdf |format=pdf |accessdate=2014-01-17 |language=[[英語]]/[[フランス語]] |page=20}}</ref>。-->
<!--さらに、[[1975年]]の第15回[[国際度量衡総会]]では、「協定世界時」(UTC) と称される時系が、極めて広く使用されていること、その時系が多くの場合、[[時報|報時]]発信局によって放送されていること、かつ、その放送が利用者に対して、同時に標準周波数、国際原子時及び近似的な一つの[[世界時]](又は平均太陽時としてもよい)を提供していることを考慮し、この協定世界時が、多くの国で法定常用時の基礎となっていることを確認し、この使用が十分に推奨に値するものであると評価することが決議された<ref>{{Citation|和書|author=BIPM |author-link=国際度量衡局 |year=2006 |date=2006-06 |others=訳・監修 (独)[[産業技術総合研究所]] 計量標準総合センター |title=国際文書第8版 (2006) 国際単位系(SI) 日本語版 |edition=8 |place=[[茨城県]][[つくば市]] |publisher=(独)産業技術総合研究所 計量標準総合センター |id=原書コード:ISBN 92-822-2213-6 |url= https://www.nmij.jp/library/units/si/R8/SI8J.pdf |format=pdf |accessdate=2014-01-30 |page=70 |at=付録1}}</ref><ref>{{Cite web |url=http://www.bipm.org/en/CGPM/db/15/5/ |title=BIPM - Resolution 5 of the 15th CGPM |accessdate=2014-01-30 |author=BIPM |authorlink=国際度量衡局 |date=1975 |year=1975 |format=html |work=Resolutions of the CGPM: 15th meeting |publisher=BIPM |language=[[英語]]}}</ref>。-->
<!-- 「協定世界時」についての詳説は、「協定世界時」の稿の方へ書くべき。-->
<!--なお、経度によらない国際的な基準時刻の意味でグリニッジ平均時 (GMT) や世界時 (UT) などの用語が用いられるが、これについて[[1976年]]に[[グルノーブル]]で開催された国際天文学連合 (IAU) 第16回総会において、第4委員会(暦)及び第31委員会(時)の共同決議第1号で、GMT と UT の使用に関する明確化の望ましさを考慮し、GMT と UT は[[時刻]]の最大[[正確度と精度|精度]]が[[整数]]秒である[[法令]]、[[通信]]、[[民生用]]その他の目的では UTC の意味で使用されること、また、GMT と UT は[[天測航法]]及び[[測量]]における[[暦]]の独立引数としては世界時の UT1 の意味で引き続き使用されることを指摘した。これらを踏まえて、UT0、UT1、UT2 および UTC の区別が必要ない場合には、それらの代わりに UT が使用され得ることを認める一方で、GMT は適切な名称に置き換えられることが強調される。以上の諸点を確認した上で、曖昧さのない表記 UT0、UT1、UT2 および UTC は、それらを区別する必要がある全ての科学刊行物において使用されるよう勧告された<ref>{{Cite journal|和書|author=飯島重孝 |date=1977-03-15 |year=1977 |title=IAU第16回総会に出席して |journal=日本時計学会誌 |issue=80 |pages=51-58 |publisher=日本時計学会 |location=[[東京都]] |issn=0029-0416 |naid=110002777551 |id={{NCID|AN00195723}} |accessdate=2014-01-26}}{{オープンアクセス}}</ref><ref>{{cite conference|author=IAU |authorlink=国際天文学連合 |date=1976 |year=1976 |title=ⅩⅥth General Assembly, Grenoble, France, 1976 / ⅩⅥe Assemblee Generale, Grenoble, France, 1976 |conference=IAU General Assembly |conferenceurl=http://www.iau.org/administration/meetings/ | publisher=The International Astronomical Union |location=[[パリ|Paris]] |url= http://www.iau.org/static/resolutions/IAU1976_French.pdf |format=pdf |accessdate=2014-01-17 |language=[[英語]]/[[フランス語]] |page=27}}</ref>。-->
<!-- [[1928年]]に、それまで用いられていた[[グリニッジ標準時|グリニッジ平均時]]よりも、位置によらない国際的な基準時刻を表すための正確な用語として[[世界時]] (Universal Time) という語が国際的に採用された。--><!--これは、GMTという語が[[正午]]を起点とする天文学的な「日」と深夜を起点とする市民向けの「日」のどちらを指す場合もあるためである。--><!-- しかし現在でも、国際的な基準時刻である[[世界時]] (UTC) を指す際に、[[グリニッジ平均時]]という言葉は依然として広く用いられている。-->
 
== 脚注 ==
{{Reflist}}
JCWA
 
== 関連項目 ==
136,578

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