「パルジファル」の版間の差分

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== 原作及び「パルジファル」の表記について ==
『パルジファル』の台本は、[[ヴォルフラム・フォン・エッシェンバッハ]]の叙事詩『パルツィヴァル』及び『ティトゥレル』に基づいている。『パルツィヴァル』は、歌劇『ローエングリン』でも原作として採られており、『ローエングリン』第3幕で、ローエングリンは、モンサルヴァート城の王パルツィヴァル(Parzival)の息子であると名乗る。パルジファルが白鳥を射落として引き立てられてくることと、ローエングリンが「白鳥の騎士」であることの関連は明らかであろう。ほかにも、各幕の構成や、『パルジファル』のクンドリが『ローエングリン』のエルザとオルトルートを合わせたような存在であることなど、二つの作品は関連が深い。
 
パルツィヴァ(Parzival)の名前の語源として、[[アラビア語]]のパルジ(Parse or Parseh : 清らか)+ファル(Fal : 愚か)であるとするヨーゼフ・ゲレス[[:en:Joseph Görres|(英語版)]]の説を取り入れて、ワーグナーは Parsifal に綴りを直したとされる。晩年、ワーグナーが親密に交際したジュディット・ゴーティエ[[:en:Judith Gautier|(英語版)]]は、この説は誤りだと指摘したが、ワーグナーは「そうであっても構わない。」として訂正しなかったという。現在では、パルツィヴァルの語源として perce(貫く)+ val(谷)、すなわち「谷を駆け抜ける者」が有力である
 
ヴォルフラム・フォン・エッシェンバッハの「パルチヴァール」(Parzival)はクレティアン・ド・トロワの「ペルスヴァル」(Perceval)に由来するが、これは perce(貫く)+ val(谷)、すなわち「谷を駆け抜ける者」を意味しているのかもしれない。
 
== 上演について ==