「ヌクレアーゼ」の版間の差分

[[RNA]]を分解する[[リボヌクレアーゼ]]と[[DNA]]を分解する[[デオキシリボヌクレアーゼ]]に分類できる他、両方を分解することができるヌクレアーゼも知られており、その役割も様々である。ウイルスが有するヌクレアーゼには宿主の核酸を分解して自らの核酸の原料とする役割をもつものがある。また、[[制限酵素]]もヌクレアーゼの一種であり、これは外来の核酸を分解してウイルスの感染、増殖を防ぐ役割があると考えられている。核酸がメチル化されているとヌクレアーゼは働かなくなるため、自分の核酸を無闇に分解しないようにこの酵素を有する細菌も多い。核酸を修復、複製するポリメラーゼには誤った配列を除去するためにヌクレアーゼ活性を持っている場合がある。多細胞生物においては死滅した細胞の核酸を分解するためにヌクレーゼが生産されることがあるほか、特殊な例としては紫外線などの影響でニ量化した[[チミジン]]をとりはずすためのヌクレアーゼが存在する。

エンドヌクレアーゼ(endonuclease)は、: 核酸配列の内部(endo-)で[[核酸]]を切断する[[酵素]]で、すなわち糸を途中で切るように[[核酸]]を切断する。[[制限酵素]]は代表的なエンドヌクレアーゼである。

一方、エキソヌクレアーゼ(exonuclease)は、そ: 核酸配列の名の通り外側(exo-)から、すなわち[[核酸]]の[[5'端]]または[[3'端]]から削るように分解する。[[DNAポリメラーゼ]]にもエキソヌクレアーゼ活性があるが、それは[[DNA複製]]中のミスを校正するためであると考えられている。