「エアフロメーター」の版間の差分

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: '''メジャリングプレート'''({{lang-en-short|measuring plate}})式とも呼ばれ、揺動軸で支持された板状の部材(フラップ)がバネの力を受けて吸気管を塞ぐように配置された構造である。通過する空気の[[動圧]]によって押し開かれ、空気の量が多いほど大きく開くことを利用して、フラップの角度をポテンショメーターで検出して空気の量を計測する。多くの場合、フラップは揺動軸付近で直角に屈折した板状で、平面部の一方が吸気管を塞ぐように配置され、もう一方はダンパー室と呼ばれる空洞に収まるようになっている。吸入空気の速度が速い場合でも、ダンパー室がフラップの脈動を押さえることで、安定した空気量計測を可能としている。
; 熱線式
: '''ホットワイヤー'''({{lang-en-short|hot wire}})式とも呼ばれ、吸気管に[[白金]]製の細い熱線を配置した構造を持つ。電圧を加えて加熱した白金熱線を空気が通過すると、熱を奪って抵抗が変化することを利用して、熱線を通る電流量を検出して通過する空気の量を計測する。流速が速いほど多くの熱が奪われ、抵抗が低くなり電流量が増える。同時に、熱線の手前に温度センサーが設けられており、吸入管内の空気温度を測定することでより正確な空気量測定を行う。フラップ式に比べて空気抵抗がほとんど無いが、白金熱線の抵抗は汚損の影響を受けやすい欠点がある。熱線の前後には汚損防止用のスクリーンが設けられていることが多いが、[[ブローバイ]]が過大に発生した場合や湿式[[エアクリーナー]]にフィルターオイルを過剰に塗布した場合など、センサーが汚れて不具合を起こすことがある。現在では日産自動車の'''EGI''' ({{lang-en-short|'''E'''lectronic '''G'''asoline '''I'''njection}})で多く用いられている。
; カルマン渦式
: 吸気管内にカルマン渦を発生させる渦発生柱が設けられ、超音波発信器と超音波センサーが組み込まれた構造である。柱を通過した空気にはカルマン渦が発生し、流速が速いほどその数が増える。カルマン渦の発生した空気の流れに[[超音波]]を当てると渦の数に応じて超音波の波形が変化することを利用して、変化した超音波の波形を検出してパルス変換することで吸入空気量を測定する。エアフロメーターの入口には[[ハニカム]]構造の整流板が設けられ、渦発生柱の流れを安定化させている。熱線式に比べて計測に高度な技術が必要でコストが高いが、空気抵抗が少なく吸入空気量をより正確に計測できる。[[三菱自動車工業]]の'''ECI'''や'''ECI-MULTI'''({{lang-en-short|'''E'''lectronic '''C'''ontrolled '''I'''njection-'''Multi'''}})や'''ECI-MULTI'''に多用された。
 
== 関連項目 ==