「血液脳関門」の版間の差分

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==== 傍細胞経路を用いるドラッグデリバリーシステム ====
傍細胞経路を用いるドラッグデリバリーシステムとして考案されているものは細胞間隙を構成する密着結合の機能を制御するものである。その有効性もさることながら細胞間隙の開口による脳への異物侵入のリスクの検証が必要である。[[マンニトール]]、集束超音波(focused ultrasound)、[[アデノシン受容体]]の活性化、[[密着結合]]のバインダーといった方法論がある。Cambellらはマウスにクローディン5を標的とするsiRNAを全身投与し一時的にin vivoでクローディン5の発現を抑制してBBBの透過性を上げることに成功している<ref>J Gene Med. 2008 Aug;10(8):930-47, {{PMID|18509865}}</ref>。このノックダウン効果は1週間未満で終息する。クローディン-5とオクルディンターゲット標的するsiRNAをマウスに共投与た抗体医薬、脳微小血管内皮細胞で両者用いノックダウンす方法も考案されていと約3~5kDa程度の分子が血液脳関門を通過する報告があ<ref>J Pharmacol Exp Ther. 2017 Nov;363(2):275-283, {{PMID|28819070}}</ref><ref>Sci RepAdv. 20182015 MaySep 304;1(8(1):8383e1500472. PMID 2984918426491725</ref>。[[吸収促進一方、脳微小血管内皮にクローディン5を]]剤誘導性にノックダウン[[カプリン酸]]ナトリスを作成し、成熟マウスでクローディン5の持続的ども過去ノックダウンを行った場合、2~6週間以内は検討マウスが統合失調症様の症状を示し死亡する。恒常的に1kDa以下の低分子が脳内に流入し続けると脳内環境が破綻し致命的な脳内炎症が生じることが示唆され<ref>Tissue Barriers[https://www.jstage.jst.go.jp/article/dds/34/5/34_374/_pdf/-char/ja 2016Drug JanDelivery 8;4(1):e1138017,System {{PMID|27141420}}第34巻5号p374]</ref>。
 
その他、クローディン5をターゲットとした抗体医薬を用いる方法も考案されている<ref>J Pharmacol Exp Ther. 2017 Nov;363(2):275-283, {{PMID|28819070}}</ref><ref>Sci Rep. 2018 May 30;8(1):8383 PMID 29849184</ref>。[[吸収促進薬]]である[[カプリン酸]]ナトリウムなども過去には検討された<ref>Tissue Barriers. 2016 Jan 8;4(1):e1138017, {{PMID|27141420}}</ref>。
 
;マンニトール