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'''ムラサキツユクサ属'''(むらさきつゆくさぞく、学名:''Tradescantia'')とは[[ツユクサ科]]の属の1つで、75種が認められる。別名は'''トラデスカンティア属'''。多年生の草本で、原産は[[カナダ]]南部から[[アルゼンチン]]北部にかけての新大陸で、[[西インド諸島]]にも分布する。17世紀に[[ヨーロッパ]]に園芸植物として伝わり、現在では世界各地で見ることができられ、野生化していることもある。
 
このムラサキツユクサ属は、天候にもよるが、多くは花を朝に咲かせ昼にしおれる。地上部はノハカタカラクサのように這うものもあるが、ムラサキツユクサのように立ち上がって30-60cmになることもある。多くは花を朝に咲かせ昼にしおれるが天候の影響も受自然では森林や開た場所で1個体ずつまたは群落になる。
 
細胞遺伝学的には、染色体の数と構造の進化の点で関心が持たれている。経済的には、園芸植物の他、雑草として農業の邪魔になる。また、環境中の[[変異原]]に対する指標生物として用いられることもある。
 
属名のトラデスカンティアは、タイプ種のムラサキツユクサの原産地であるアメリカ東部ヴァージニアから多くの植物をもたらしたイギリスにジョン・トラデスカントへの献名である。
 
== 特徴 ==
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== 主な種 ==
; [[ムラサキツユクサ]](''T. ohiensis'')
: 鑑賞用によく栽培されている。花期は6〜9月頃。原産地は[[北アメリカ]]東部また理科教育でオシベ雄しべの毛を細胞の[[原形質流動]]の観察でよく使うに用いられる
; オオムラサキツユクサ(''T. virginiana'')
; [[トキワツユクサ]](''T. fluminensis'')
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; [[シマムラサキツユクサ]](''T. zebrina'')
: 観葉植物としてよく栽培されている。原産地は[[メキシコ]]。縦に縞の入った葉が特徴。
 
== 人間とのかかわり ==
 
=== 園芸 ===
ムラサキツユクサ属は、ヨーロッパや北米では観賞用植物として人気がある。温帯の種は野外の園芸植物、ムラサキオモトやシマムラサキツユクサなど熱帯の種は観葉植物として栽培される。
 
北アメリカでは分布域の重複する地域でムラサキツユクサ、オオムラサキツユクサ、''T. subaspera'' が自然に交雑し、ムラサキツユクサに近い品種のほとんどがこの種間雑種''Tradescantia ''×''andersoniana'' に由来する。
 
=== 雑草 ===
温暖な地域では、観葉植物として栽培されるムラサキゴテン、ムラサキオモト、シマムラサキツユクサなどが逸出して野生化している。ノハカタカラクサは茎の破片から容易に再生するため、アメリカやオーストラリア、ニュージーランドで雑草化しており、日本でも局所的に見られる。
 
=== 毒性 ===
ムラサキツユクサ属の一部は、犬や猫などの皮膚に対してアレルギーを引き起こすことがある。原因となる種にはムラサキゴテン、ムラサキオモト、ノハカタカラクサなどがある。
 
=== 利用 ===
オオムラサキツユクサはアメリカ先住民によって食用され、また腹痛などに対しても用いられた。
 
また、雄しべの毛の細胞が青色の場合、ガンマ線などの放射線によってピンク色に変わるため、環境中の放射線レベルを評価するのに用いられることがある。
 
== 外部リンク ==