「ボタン (植物)」の版間の差分

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牡丹苗は[[シャクヤク]]を[[台木]]に[[接ぎ木]]した苗が作られ、販売もされて流通している{{sfn|馬場篤|1996|p=105}}。春に花付の鉢植えが、秋に苗木が売られるので、それで育てる。
 
日当たり、排水が良く、膨軟土を好むため、深く耕して堆肥を施し、高畦にして植え付ける{{sfn|馬場篤|1996|p=105}}。[[夏]]の西日は避けるほうがよい。自根を発生させて肥大させるために、[[蕾]]がついたら摘除する{{sfn|馬場篤|1996|p=105}}。花後は株の衰弱を防ぐために、首の部分から切り落とし、お礼肥を施す。植え付けや株をいじるのは、9月下旬から10月下旬が適している。
 
[[実生]]でも育てられるが、発芽しないリスクもあり開花まで時間もかかるので、一般的ではない。
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== 薬用 ==
根の樹皮部分は'''牡丹皮'''(ぼたんぴ)と称される[[生薬]]で{{sfn|馬場篤|1996|p=105}}、[[薬局方#日本薬局方|日本薬局方]]にも収録されている。シャクヤク台に接ぎ木したボタン苗から栽培を始めて、薬用にするときは自根を発生させ、蕾を見たら摘除して育て、根を掘り取るまでに5年以上はかかる{{sfn|馬場篤|1996|p=105}}。9月下旬から10月上旬ごろに根を掘り取って水洗いし、竹べらなどで皮部を裂いて10 cmほどに切り、天日乾燥して調整される{{sfn|馬場篤|1996|p=105}}。
 
薬効成分は[[ペオノール]]で、消炎、[[解熱]]、[[止血]]・[[鎮痛]]、浄血、[[月経痛]]、[[子宮内膜炎]]などに効用があると言われている{{sfn|馬場篤|1996|p=105}}<ref>{{cite web|url=http://www2.odn.ne.jp/had26900/constituents/paeonol.htm|title=ペオノール|accessdate=2012-08-20}}</ref>。漢方では主に婦人病薬に配剤されていて{{sfn|馬場篤|1996|p=105}}、[[大黄牡丹皮湯]]、[[六味地黄丸]]、[[八味丸]]など[[漢方薬]]の原料になる。民間療法では、産後の諸病に、根皮1日量6[[グラム]]を水600&nbsp;[[立方センチメートル|cc]]で半量になるまで煎じて、3回に分けて服用する用法が知られている{{sfn|馬場篤|1996|p=105}}。