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『'''ラーメン発見伝'''』(ラーメンはっけんでん)は、原作:[[岩見吉朗|久部緑郎]]、作画:[[河合単]]による[[日本]]の[[漫画]]作品。『[[ビッグコミックスペリオール]]』([[小学館]])にて連載された。[[ラーメン]]を題材とした[[グルメ漫画]]である。全26巻。
 
完結後、久部・河合コンビにより、本作と世界観、一部の登場人物を共有する作品『[[らーめん才遊記]]』が『ビッグコミックスペリオール』にて連載された。
 
== 概要 ==
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== あらすじ ==
昼は「ダイユウ商事」の落ちこぼれ[[ビジネスマン|商社マン]]'''藤本浩平'''は、夜仕事そり副としないが、脱サラしてラーメン店を開するという夢を持ち、夜は会社に秘密でラーメン屋台を引きながら、自分独自のラーメンを開発していずれ店を開くという夢を持っている。社内でだ一人藤本の秘密を知る同僚[[OL]]の'''佐倉祥子'''は、そんな自身がラーメンフリークということもあり、評判のラーメン屋台を訪れたことで、藤本の秘密を共有し、藤本の夢を応援していた。
 
ある時、大阪支社より転任してきた新しい上司の'''四谷課長'''が、社内で立ち上げた自然食レストーメ関連の事業を推進し始め立ち上げ、メニューの1つにラーメンが採り上げられたことにより、ラーメンへの造詣が深い藤本と佐倉が抜擢され、中心ンバニュとして事業開発を任の担当に抜擢されるようになった。そんな中、ラーメン評論家の'''有栖涼'''や、繁盛ラーメン店主の'''芹沢達也'''などと知り合うことになり、藤本のラーメン追究の道は大きく広がっていった。
 
ダイユウ商事が[[チェーン]]展開を目指して開店させた「自然食レストラン 大地」での、ラーメンメニュー開発の際の「[[コンペ]]」をはじめとする芹沢との数々の勝負で手痛い敗北や、良くて引き分けを繰り返し、更に知り合った「小池」「片山」らラーメン店主達との様々なエピソードを経て、藤本はラーメン職人としての経験を積んで行き、ついにはテレビのクイズ番組「ラーメン・マニア・キング」で優勝し、優勝賞金1000万円を獲得したことで開店資金も手にする。
 
しかし直後の芹沢とのコンペで、「自分には本当に作りたいラーメンがまだない」ことを思い知らされて、それから今度は自分のラーメンを探すための探求の日々が始まる。
 
やがてダイユウ商事が手がけるラーメンテーマパーク「拉麺タイムトンネル」を藤本と佐倉は担当するし、の立ち上げ成功する。しらくすそれに対抗大手が企画した対抗ラーメンテーマパーク「六麺帝」もオープン、それまでは藤本とはともかくダイユウ商事とは協力関係だった芹沢が敵に回り、両テーマパーク間で対抗戦が行われることになり、藤本と芹沢は共に出店している店主のサポートをしながら間接的な対決を繰り返す。
 
そして最終戦にて両者は直接対決し、自分のラーメンを遂に見つけ出した藤本は芹沢を破ると佐倉に自らの思いを告げ、佐倉と共にダイユウ商事を自身に付いていくと宣言した佐倉と共に退職、念願叶い、自分の店「ラーメンふじもと」をオープンさせ、物語は大団円を迎えた。
 
== 登場人物 ==
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=== ダイユウ商事 ===
; 藤本浩平(27歳)
: 本作の主人公。営業一課に勤務。少年的な顔立ちと太い[[眉]]が特徴。会社では定時帰りや就業時間の居眠り常習などのやる気のないダメ社員で通っている。ラーメンへの造詣が深く、作品途中で出演したテレビ番組でラーメンマニアキングの称号を獲た
: 夜は[[屋台]]を引いてラーメン修行を行っているが、会社が禁ずる副業にあたるため、事情を知っているのは佐倉をはじめ、ごく少数である。
: 狭いテーマを与えられてのラーメン創作、既存のラーメンの問題点の解決などには強いが、漠然としたテーマの下では無難なラーメンを作ることが多い。またオペレーションや原価管理、安定した材料の確保など、経営面での考えはまだまだ甘い。ただし、発想力そのものは群を抜いて高いため時には芹沢すら驚愕させ、更には憎まれ口を封じたこともある。
: 狭いテーマを与えられてのラーメン創作、既存のラーメンの問題点の解決などには強いが、漠然としたテーマの下では無難なラーメンを作ることが多い。またオペレーションや原価管理、安定した材料の確保など、経営面での考えは経験不足もあって考えが回らないことも多く、芹沢からはたびたび「優秀なラーメンマニア」と揶揄される原因にもなっている。
: 夜は[[屋台]]を引いてラーメン修行、自分の味を探している。以前は有名になる度に屋台を出す場所を変えていたが、現在は万福寺公園に定着している。
: 異性の気持ちには鈍感な面があり、自分に思いを寄せる佐倉の気持ちや、女性絡みの焼き餅は、周囲の四谷や葉月ですら気づいているのに藤本だけは気づかないようなことも多い。
: ラーメンマニアキングの賞金を得たことで脱サラし店を出すことを一度は決意するも芹沢から現状のラーメンの弱点、藤本の未熟さを指摘され撤回。その代わり、賞金はハマってしまった[[キャバクラ]]通いへとつぎ込まれることになる。
:異性の気持ちには鈍感な面があり、自分に思いを寄せる佐倉の気持ちや、女性絡みの焼き餅にはあまり気付かず、基本的には単なるラーメンマニアのパートナーという認識でいるが、自身は自身で佐倉に思いを寄せており、後述の篠崎とは佐倉が原因で初期の関係はやや険悪なものだった(対芹沢で協力して以降は「一時休戦」となり、共に行動することも多くなった)。響子の場合は積極的なアプローチもありさすがに気付いていたが最後まで恋愛対象として見ることはなく、新藤に至っては彼女が藤本のいないところで佐倉に「やっぱり藤本サンはパス」と宣言するまで気持ちに気付くことすらなく終わった。
:本人はあまり自覚していないが、「ラーメン・マニア・キング」優勝以降、ラーメン業界ではかなりの有名人になっており、ネットのラーメン掲示板で彼が絶賛した(ことになっている)ラーメン店のあまりの不味さから叩かれたり、初めて行ったラーメン店で店主に声を掛けられることも多くなった。ラーメンマニアキングの威光で、マニア達の暴走を、本人が望んだ形ではないものの収めたこともある。中嶋屋の中嶋暁人も藤本の「ラーメン・マニア・キング」優勝を知っていた。
: 芹沢との対決に勝利したことをきっかけに脱サラを決意し最終的にはラーメン店を出すことになる。
; 佐倉祥子(23歳)
: 藤本の同僚で、本作ヒロイン的存在女性少女のような顔立ちだが非常に優秀な[[OL]]で、社内でもラーメンマニアとして知られている。藤本の屋台の副業のことも知る理解者であり協力者。藤本にそこはかとなく惹かれており、藤本に寄って来る女性達に対して[[焼き餅]]を焼くことも多い
: 続編『らーめん才遊記』新連載時のコラムで、藤本と[[結婚]]したことが語られている。
: インターネットや情報誌などから情報を集めて有名店に関しては詳しいが、青森([[津軽ラーメン]])や和歌山([[和歌山ラーメン]])のご当地ラーメンについて知らなかったり、他のキャラクターは気付いた味の差異等(藤本の屋台での麺の違いなど)に気付かなかったりと、ラーメンに関して有能な面を見せるシーンはあまり無く、藤本には冗談も入っていたとはいえ「舌バカ」呼ばわりされたこともある。また、「拉麺タイムトンネル」と「六麺亭」の対抗戦での「博多ラーメン対決」の打ち合わせでは、長時間コンスタントに手早く作り続けるという勝負の性質上、少なくとも1200人のお客が入るスペースが必要だという有栖の指摘に対して「その日を(タイムトンネルの)休館日にしてしまう」ことを提案して、新藤や藤本に否定されたり<ref>新藤には「そんな事をしたら、他の店がその日通常営業していたら得られるはずの利益を捨ててもらう事になるからその補填をしなければならない」とダメ出しされた。</ref>、「あくまで手早く作り続ける勝負なのだから、お客はいなくてもいいのではないか」と提案して、店主の権藤に「誰にも食べてもらえないラーメンを延々と作り続けろというのか?」と叱責されるなどの失態も犯してしまっている。
:藤本が脱サラしてラーメン店を出すことになった際には、彼についていくため会社を退職した。
:藤本の事はお互いに「藤本さん」「佐倉さん」と呼んでいたが、退職の準備を進めている時期になると「浩ちゃん」「祥子」と呼び合う関係になっていた。しかしうっかり社内でも呼び合ってしまったために葉月にからかわれ、開店の頃にはまた元の呼び方に戻ってしまっていた。
:物語中ではお色気シーンは皆無だったが、扉絵では何度か[[ビキニ]]姿を披露している。
:続編『らーめん才遊記』新連載時のコラムで、藤本と[[結婚]]したことが語られている。
; 四谷匡史(40歳)
: 藤本の上司、営業一課の課長。[[大阪]]支社から赴任してくる。一見ボンヤリしている風で、実は切れ者。普段は常に笑みを浮かべており(困っている時でも冷や汗を流しながらも目は笑ったまま)、藤本達部下に対しても常に[[丁寧語]]を使うが、時にはそれを逆手に取って厳しい表情と雰囲気で部下達を叱咤するのに利用することもある。初登場時より藤本の実力(正体)を見抜いていることを示唆するような描写がたびたびあった。実際に
: 前任の一課長であり、友人でもある大島敏彦から「藤本が屋台を引いている」という情報を引き継いでおり、同時に藤本のフォローも頼まれていたため、暗に藤本の実力(正体)を見抜いていることを示唆するような描写最後に明かされるたびたびあった
: 自然食レストランチェーンやラーメン博物館などのプロジェクトを立ち上げる。
: 博多の出身で、[[博多ラーメン]]には並々ならぬ強い拘りを持つ。
; 葉月玲(32歳)
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; 辻井信一(34歳)
: 営業一課の係長。グータラ社員の藤本に対しては常に厳しく当たるが、残業で居残る部下達に夜食を奢るなど他の社員に対しては普通の上司。
: 第一六九話で仙台にある東北支社の営業課長として赴任して行った。
: 口が軽くしばしば舌禍事件を起こす。また知り合いが抱えるトラブルを安請け合いし藤本に解決を丸投げすることも多く、ここから物語が始まるパターンも多い。
: 第一六九話で仙台にある東北支社の営業課長として赴任して行った。この際、[[宮城]]([[仙台]])以外の[[東北]]五県を「クマやタヌキしかいないのにそいつら相手に何をしろというのか」と偏見に満ちた暴言を吐いて、穏やかな米原(山形出身)の怒りを買う。この時の青森編を最後に登場せず。
; 米原信一(22歳)
: 営業一課に配属されてきた新入社員。[[山形県|山形]]出身。巨漢でそれに見合う筋力にも恵まれている反面、気は小さく頼み事を断れない性格。その巨体のせいで市販品では気に入る服が無いことから自分で編んで着ている。[[コーヒー]]や[[ワイン]]には拘りを持っている。東北支社へち、熱帯魚飼育異動が決まった辻井が偏見から東北に対す知識もあ暴言を吐いた際は珍しく怒っていた
; 内藤義剛(40歳)
: 自然食レストランチェーン「大地」1号店の総支配人。
; 大島敏彦(45歳)
: 営業一課の課長。物語開始以前に社内の権力争いに負けておりだが、第一話で福島支社に次長として赴任して行った。後任課長の四谷とは年齢が5つ違うが同期入社でかつ親友でもあり、引継ぎの際「藤本が屋台を引いている」ことを伝えたうえで「(藤本が)ラーメン修行をすれば会社の仕事となり、会社の仕事をすればラーメン修行となるようにしてほしい」と提案した。
; 中村
: 藤本の同僚。塩の仕入れを担当している。
; 柿原静夫(52歳)
: 経理部部長。知り合いのラーメン店の相談を藤本と佐倉に持ち掛ける。
; 赤堀孝二(32歳)
: 経理部。新入社員の頃の藤本の教育係だった。兄が始めたラーメン屋の相談を藤本に持ち掛ける。
; 緒方武昭(55歳)
: 専務取締役。四谷達のプロジェクトにおける担当重役。熊本出身で、[[熊本ラーメン]]と[[太平燕]]に強いこだわりを持つ。
 
=== ラーメン業界の人々 ===
; 芹沢達也(42歳)
: 繁盛ラーメン店「らあめん清流房」の店主で、フード・コーディネーター。冷徹で皮肉屋なリアリストだが、理想の味の追求と提供を決して怠らない情熱家でもある。スキンヘッドの異貌で、本人によればこれは万が一にも髪の毛がラーメンに入ってしまうのを防ぐためであり、「ハゲ」呼ばわりされた時には怒っていた。高層マンションで優雅な暮らしをしている
: フードプロデューサーとして、ラーメンを中心に数々の料理番組にも出演し、その際には常に低姿勢で愛想笑いを浮かべている。これはテレビだけでなく店でも同様だが、本性を知る藤本や佐倉には「しらじらしい」と呆れられている。
: 色々な場面で藤本と創作ラーメン対決をすることが多い。藤本を事あるごとに皮肉を込めて「優秀な『ラーメンマニア』」と呼び、一見単に馬鹿にしてからかっている様だが、実際味覚や味の改善には強くとも、経営者目線や独創的なラーメンといった発想には弱い藤本の実力をある意味的確に指摘している。また内心では藤本の実力を評価しライバル視しており、その対決の中で自分を磨いている。
: 開業当初は理想自身が完璧と思った鮎煮干しを用いたラーメンを出しながら武器に開業する客に味を理解されず、不渡りを出して店を潰し掛ける。さらにコッテリ味の他店を好む客から自分のラーメンを「エサ」とまで馬鹿にされたことで、自暴自棄になってこれまでの理想のラーメンに[[ラード]]を加えたのがきっかけで“舌バカ”な客でも分るコッテリ味の“濃口”を編み出してからは繁盛店に。さらに自分の理想のラーメンの理解者だと思っていた客にまで、その濃口ラーメンを絶賛されるという些細な不幸から心に大きな傷を負い、それ以降は一握りの味の分るお客に理想の味を提供するために、味の分らない客に情報を食わせて金を稼ぐというスタンスを貫いている。ただし、舌バカな客相手でも決して手を抜いたラーメンは作らない。濃口の重大かつ意図的な欠点に対する藤本の真っ当な指摘を憎まれ口混じりながらも受け入れたりと、確かな柔軟性も持ち合わせている。藤本・篠崎コンビとの対決で、テレビ局側から片八百長で負けることを依頼された際に快諾する(ただし、職人としての意地もあり、一般大衆の味覚では負けるが、藤本や篠崎、有栖涼といった「分かる人」には自分の勝ちだと分かるラーメンで勝負した)、藤本に「ラーメンこいけ」の行列問題で珍しく相談を受けた際にダーティーな対応策をアドバイスするなど、清と濁の両面を合わせ持つ。このように自分の理想を追求するために手段を選ばない一方で、ラーメンに関して極めて真摯で誠実であり、自身の職人気質と商売の両立を実現・成功させている人物である。
: 藤本と対決するだけでなく、藤本が出場した「ラーメン・マニア・キング」等のテレビ番組では問題を作成したり、藤本の勝負のジャッジを務めたりもした。作中では最後の対決まで藤本にとっての高い壁であり続け、自身と藤本の直接対決であれば滅法強く、「自然食レストラン 大地」での藤本とのコンペや、藤本が手掛ける「ラーメン大河」と、自身のプロデュースした「麺朱雀」での売り上げ勝負などでは芹沢の勝ちか、よくて引き分けに持ち込むのが精一杯であった。
: 藤本との最終決戦では自身の究極の理想のラーメンの進化版である「淡口らあめん 極(きわみ)」で勝負したが藤本にワンサイドの評価で敗れ、思わず感情的に審査員達に抗議したが、藤本のラーメンを試食した結果、最後の最後で客の舌を信じきれずに自身で加えた調理で差が付いたことを認め、負けも認めた。
:反面、自身が直接関わることの少ない勝負では、弟子の岩下が藤本に敗れる、「麺 朱雀」は最終的に店主が勝手に暴走して自滅(ただしこの暴走の原因の一つは芹沢自身も自身の立地条件の見極めが甘かったことにあると認めている)する等、最終的な「ラーメンタイムトンネル」と「六麺帝」の対抗戦も含めてフォローし切れず自分の側が負けることも珍しくなかった。
: 「ラーメンふじもと」開店日には店を訪れ、集まった多数のキャラクターの前で藤本をやり込めるが、それは彼なりの開店祝いであることを有栖に指摘された藤本は、自分がこうして成長し、開店にこぎつけることができたのは芹沢のおかげだと気付き、芹沢を追いかけて礼を言い、頭を下げる。
:藤本との最終決戦では自身の究極の理想のラーメンである「淡口らあめん 極(きわみ)」で勝負したが藤本にワンサイドの評価で敗れ、思わず感情的に審査員達に抗議したが、藤本のラーメンを試食した結果、最後の最後で客の舌を信じきれなかったことで差が付いたことを認め、負けも認めた。
: 『らーめん才遊記』では主要登場人物になっており、芹沢が立ち上げたラーメン専門のフードコンサルタント会社「清流企画」が舞台となり、その能力は健在。
:「ラーメンふじもと」開店日には店を訪れ、集まった多数のキャラクターの前で藤本をやり込めるが、それは彼なりの開店祝いであることを有栖に指摘された藤本は、自分がこうして成長し、開店にこぎつけることができたのは芹沢のおかげだと気付き、芹沢を追いかけて礼を言い、頭を下げる。
: 『[[らーめん遊記]]も登場する。
; 岩下大輔(30歳)
: 「らあめん清流房」の新支店の店長。芹沢によると、努力家で教えた仕事は完璧にこなすが、柔軟な発想力や斬新な創造力にはやや欠ける。支店長昇格の条件として芹沢から「藤本とのラーメン対決に勝利すること」を提示され、藤本と“画期性に溢れた麺”対決をし、トウガラシとトマトを練り込んだ斬新な麺を作ったが斬新さで更に上を行く藤本の“加水率別に分類した三色麺”に敗北(この三色麺は完全に芹沢の想定外であり、「相手が悪かった」からと彼も条件を撤回して岩下を支店長に昇格させている)。本来は努力家かつ礼儀正しい人物だが、対決前は藤本が気兼ねなく実力を発揮できるようにとわざと傲岸不遜な自信家を演じて挑発しており、対決後に謝罪している。
: 支店長昇格の条件として芹沢から「藤本とのラーメン対決に勝利すること」を提示されるも敗北。しかしこの時の藤本のラーメンは芹沢の想定外であり、「相手が悪かった」と、条件を撤回して岩下を支店長に昇格させている。
: 『らーめん才遊記』にも「らあめん清流房」の中野店の店長として登場する。
: 『らーめん才遊記』では「らあめん清流房」中野店の店長として登場する。
; 小池(40歳)
: 藤本や佐倉と懇意の「ラーメンこいけ」店主。脱サラ組であり、藤本のよき協力者。独身。モデルは『[[オバケのQ太郎]]』他の[[小池さん]]{{要出典|date=2016年9月}}。登場した当初は客の評価に流されて改良しているうちに本来の小池ラーメンの持ち味が無くなって行き、後述の有栖涼に「卑屈な[[風見鶏]]の味がする」という『大魔神』の評価を受けてしまったことがある
:普段は穏やかな物腰で、どちらかといえば気弱な性格だが、こと食材に関する拘りは非常に強く、業者から一見注文通りの食材が届いても、納得のいかない品質だとバンバン持って帰らせるという厳しい面もある。藤本の評価では、使っている食材のレベルは芹沢にも負けていない高級素材だが、小池自身はラーメンが大衆食であることからそれを公表することを好まず、「お客さんにはなるべく情報を食べさせたくはない」「ラーメンだけを食べてもらいたい」「評価の言葉はうまいかまずいかだけでいい」というスタンスを貫いている。
: 藤本がラーメンを作れることを会社に内緒にしている都合上、創作ラーメン対決などの時は実際の調理は小池が行っている。
; 松永鳴人
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: 「どんたく亭」博多本店の店主。良太の父親。頑固な九州男児。四谷課長は学生時代からの顔なじみ。良太の他に美人だが性格をそのまま受け継いだような娘がいる。
; 片山晋二(28歳)
: 「東京ラーメン花輪亭」店主。市役所勤めから独学でラーメン屋に転身。気弱で流されやすい性格。他人の意見・発言に影響されて突拍子も無い行動を取ることが多く、それによって起こった問題の解決をたびたび藤本に頼みに来る。
:; 過去の奇行
:# テレビ出演を切っ掛けに営業と称して店を放り出して業界の人間と飲み歩くようになり、ラーメン作りは素人の瞳に押し付けていたために客離れを起こす。
:# テスト休みから戻った学生バイトが長髪・茶髪になっていたことを注意し、藤本などの意見も聞きながらも結局彼に対して清潔さの重要性を説く。後日彼が一転スキンヘッドにして現れ片山よりも自分の方が清潔であることを揶揄したところ、清潔さへの追求がエスカレートしていき最終的には手術室のような店舗になり来客も消毒し着替えてから「入店」するようにシステムが変更された。
:#つけ麺専門の3号店の味の改良を店長に[[丸投げ]]する。結果繁盛をしたが、自分は味作りには全く関わっていないにも関わらずマスコミの取材では自分が苦心して作り上げたように答え、更にそのマスコミへの接待に店のレジから売上金を持って行くという振る舞いに、[[堪忍袋]]の緒が切れた店長よりボーナス等を要求され、応じない場合にはレシピを教えずやめることを言われた。結局は藤本の助けで店長をやり込め、一時は勝ち誇ってクビを宣告するも、他の従業員達が「元々悪いのはオーナーなのに、店長がクビになるなら自分達も辞める」と抗議して、それまでの振る舞いをぶちまけたことで、藤本にも「これでは自分もイジメの片棒を担がされたのと同じだ」と激怒され、結局店は店長に譲渡するはめになった。
; 片山瞳〔旧姓:冴木〕(24歳)
: 「東京ラーメン花輪亭」のアルバイト。後に店主の片山と結婚。祐介の初恋の相手。片山の起こす騒動にいつも泣かされている。
; 武田剛三(43歳)
: 「らーめん厨房どきゅん」の店主。サラリーマンからの転進。妻子あり。学生時代はラグビー部で典型的な体育会系。当時は常に金欠でいつも腹を空かせていたとは当人の弁。トラブルが起こった時の解決策はまず腕力。
: 後述の「拉麺タイムトンネルvs六麺帝」の対抗戦では、「六麺帝」からの誘いがなかったことに不満を持っており、「東西軒」が引き抜かれたことで一店舗少ない「拉麺タイムトンネル」側に強引に助っ人として参戦した。
: 自分と同じように腹を空かせた学生たちに腹一杯食べさせてやりたくて母校の近くに大盛りの店を開いた。大盛りが仇になって麺がすぐに伸びてしまう問題が起こったが、藤本のアドバイスで加水率を高めて伸びにくくした。その後は短期間で支店を出し、従業員も順調に増えるなど経済面でもかなり成功している。
: 『らーめん才遊記』にも「らーめん厨房どきゅん」ともども登場する。
: 荒削りながら藤本も認めるような旨いラーメンを作るが、他店のラーメンの味は全く分からないと言い切り、自分が食べる時には胡椒とラー油と酢をタップリ入れないと気が済まない。
:後述の「拉麺タイムトンネルvs六麺帝」の対抗戦では、「六麺帝」からの誘いがなかったことに不満を持っており、「東西軒」が引き抜かれたことで一店舗少ない「拉麺タイムトンネル」側に強引に助っ人として参戦した。
: 粗暴で横柄な言動ながらも、心理戦を仕掛けたりルールの穴を突く<ref>一例として試食を自分の先攻に替えさせ、辛味の濃いスープで審査員の下を麻痺させ繊細な味のライバル店の強みを無効化させている</ref> など、どきゅんを短期間で業界の一大新興勢力にまで押し上げただけあって実は相当に頭が切れる。藤本は「実は馬鹿のフリをしてるんじゃないか」と感じた。 美味ながらも雑居ビルの上階と立地が悪く経営難に陥っていたラーメン店の改善について藤本が袋小路に陥っていた時に「〆に旨いラーメンが食える居酒屋」に業態転換させるアイデアを出すなど、専業ラーメン店という形に拘らない柔軟性を見せている。
: 後に藤本とはキャバクラ通いの仲となる。だが藤本以上にキャバクラにのめり込んでしまい、馴染みのキャバ嬢をどきゅんのバイトにしたことで売り上げを騙し取られたこともある。この件は、後に共にバイトに入った共犯者をボコボコにしてキャバ嬢をビビらせたことで解決した(ただし結局は藤本共々キャバ嬢の口車に乗せられ、騙された模様)。妻子持ち。
:因縁をつけた客を武田が怒鳴りつける間もなく店内にいた他の常連客が一斉に吊し上げて糾弾し撃退するなど宗教レベルの団結力を持った一種独特の常連客をつかんでおり(その際には客が「どきゅん イズ ナンバーワン!」と勝利のシュプレヒコールを上げた)、他の店主のようにネットの中傷や自称評論家のようなクレーマーに苦慮している様子はあまり見られない。
: 『らーめん才遊記』にも登場する。
; 大野静夫(34歳)
: 「大野屋」店主。実力は確かだが押しの弱い性格で、ネットバッシングや長居する迷惑な常連客にも何も言えなかった。ハンサムな顔立ちに[[唇|たらこ唇]]という特徴的な容姿。一時は店の繁盛を良いことに普通のラーメンを早々と品切れにして、スープやたれの消費が少なくて済むつけ麺だけを提供することで客回転を多くして儲けるというやり方をしていたことがあり、それを指摘した藤本に対しても開き直った態度を取るが、常連の少年の涙の訴えで正気に戻った。後日それを謝罪したうえで二号店の[[テコ入れ]]を藤本達に依頼する。
; 天宮研司(21歳)
: 東大を中退してラーメンの世界に飛び込んで来た。自己顕示欲旺盛。
: ワゴン車を改造した屋台で有名店の近所に店を出し、その店の“売り”を見抜いてそこを強化し“明日うまいラーメン”を作るやり方で客を引き付け、あらかた客を奪ったら去って行くことを都内で繰り返していた。そのやり方が自分に付いた客を蔑ろにする行為だと藤本に喝破され、以後は新しく屋台を置く場所を告知してから去るようになった。その後「フードプロデューサー」の道を志し、その第一段階としてラーメンを手がけ、藤本と何度か相対立することになる。
: 美味いラーメンを作り自慢することのみを重要視している。そのため平気で客をないがしろにする行動をとったり、藤本との年間を通して販売するレギュラーメニューのラーメン勝負に対して数食分しかない秘伝の魚醤を使い、味の優劣以前に商品として全く成立しないことを指摘されて敗れることとなった。
: 店の近くに屋台を出された際、藤本も小池も一度は完全に客を奪われてしまった。
:最終的には芹沢の口利きで、「東西軒」の追放(元々の所属先である拉麺タイムトンネルに出戻り)で一店舗空きが出来たラーメンテーマパーク「六麺帝」に出店するべく準備を進めることになる。藤本とは結局最後まで対立する側だったが、「ラーメンふじもと」の開店日には他のレギュラーキャラ達と共に来店した。
; 坂巻慎二
: 「いわし屋」の店主。オープン直前に急死した兄の遺志を継いで店を開いた。季節によって変わる食材の扱い方に気付かず、兄の残したレシピ通りの味が出せずに悩んでいたが、ナルトと殴り合いの喧嘩したことが切っ掛けとなり藤本のアドバイスを受ける。その後はナルトとは張り合いながらも良い付き合いをしていて、急用で店に出られない時に代理を任せている。
; 千葉周児
: 東京・池袋にある「神麺亭」の店主。妥協なきカリスマ職人。「オレは、経営者である前にラーメン職人だ!!」というほど、ラーメンにこだわりを持っている。藤本は千葉を苦手としていたが、ことラーメンに対する考え方に関しては芹沢よりずっと純粋であると感じ、その点には好感を持っている。ラーメンに関する知識・味覚・経験はどれもハイレベル。
: 本名は佐々木だが「神麺亭」を始めたのを機に千葉周児と名乗るようになった。ラーメン好きが高じて「らーめん佐々屋」を始めた当初、ラーメンマニアとトラブルを起こし、ネット上で誹謗中傷を書き込まれ店は潰れた。そのためラーメンマニアを嫌っており、「神麺亭」を始めたのを機に千葉周児と名乗ようになった
:藤本とは、「ラーメン・マニア・キング」をはじめ二度対決していずれも敗れている。その後は藤本と協力関係もなるが前述の恨みから、ただの藤本に対しては「こっち側(ラーメンマニア達にプロの力を知らしめるために出場し、圧倒的な知識と味覚あっさり決勝に進出するがはなく最後ラーメン店最後で藤本店主側)敗れ来い」とエールを送っている。
:藤本とは、「ラーメン・マニア・キング」をはじめ二度対決していずれも敗れている。その後は藤本のことも認めて、ラーメンテーマパーク「ラーメン戦国時代」の店が不振に陥った際には藤本の提案を受け入れて、ネクストブランド「神麺工房」としてリニューアルするなどの付き合いがあった(この際、藤本達が思いついてもどうしてもうまくいかなかったラーメンの改良をあっさりやってのけた)。
:「六麺帝」がオープンする際、芹沢に出店を誘われるが、前述の「ラーメン戦国時代」が閉鎖に追い込まれた(あくまで運営会社の問題で千葉には一切責任はない)苦い経験があったことから出店を断った経緯がある。そのため「拉麺タイムトンネルvs六麺帝」の最終決戦に出場するはずだった旧知の「麺屋 草枕」阿部が怪我で出場不能になった際には藤本に助っ人としての出場を依頼されるが、前述の経緯を説明し、一ラーメン職人としては芹沢と勝負してみたい気持ちはあるが、芹沢に対する義理を欠くことになるため今回のような形では出場できないと断り、逆に今までの対抗戦での働きからも、芹沢と戦うのは藤本しかいないと、藤本に出場を促す(千葉だけでなく、全ての「~タイムトンネル」側の店主がそう思っていた)。
:藤本が芹沢に勝った際、一応祝福はするが「今回の勝利は、お前が客の本当の怖さをまだ知らなかったためでもある事を忘れるな」と助言を送り、それを聞いた藤本はかつての芹沢や千葉の境遇を思い出し、肝に銘じることを誓った。
:「ラーメンふじもと」の開店日にも来店した。
: 『ラーメン再遊記』でも、神麺亭グループは健在で黒字経営だが自身の創造力と共に停滞気味でもあり、後進が業界進出してきたことで、経営権を手放し、引退することを芹沢に打ち明けている。
 
== ラーメンテーマパーク関係 ==
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:店主は日下部繁利。店主が一杯一杯自分で作らないと気が済まない完璧主義者のため、支店など出せるわけがないと言われていたが、六菱商事は圧倒的な資金力で、本店を畳んでまで「六麺帝」に出店させることに成功した。日下部は元「中華18番」の従業員であり、店主の夏目とは因縁があったが、対決を通して夏目の改心を認め、自身に対する謝罪も受け入れ、和解した。
;中華 すいれん
:札幌で人気急上昇の新鋭店。店主は「女帝」三原冴子。三原は気が強く、芹沢に面と向かって何度も「[[ハゲ]]」呼ばわりし、する。芹沢も怒って「これはラーメンに髪毛が入る事のないよに」と言いかけたが三原は相手にしなかった(藤本も芹沢のことは、[[モノローグ]]では何度「ハゲ」「ハゲオヤジ」と言っているが、面と向かってハゲ呼ばわりはしていないため、彼女の口ぶりにはドン引きしていた)。芹沢は「あのバカ女にはもううんざりだ!」と有栖にぶちまけ、「対抗戦で惨敗でもしてくれたらスッキリすんだが」「(有栖の「彼女の率直すぎる態度には地元札幌でも賛否両論ある」という言葉に)『賛』があるのが不思議だよ」とまで言い放ったが、対抗戦に向けてのラーメン試作で苦心している姿を垣間見て感じるものがあった模様。藤本曰く「『中華 すいれん』のネーチャン」
;らあめん BONE
:博多のとんこつ・ニューウェイブ店。店主は石黒豪。「~タイムトンネル」側の権藤とは「六麺亭」出店にあたっての挨拶に出向いて意気投合、勝負となればお互い手加減抜きの真っ向勝負を誓う。その後対決直前に権藤と諍いを起こしたが終了後には和解した。
;中嶋暁人(中嶋屋)
:27歳。藤本と同じ歳にして、ニューウェイブ系の大行列店「中嶋屋」、ネクストブランド「Salt`s bar」等数店を率いるラーメン界の若きカリスマ。初期から、(あくまで本作の世界においてであるが)昨今のラーメン界の動向を解説する際の一例として何度か登場していたが、ストーリーに本格的に絡むのは終盤のラーメンテーマパーク対決で、敵側である「六麺帝」に入店してからになる。パフォーマンス能力もあり、独特の湯切り法「落雷湯切り」を使う。
:生真面目な性格で、「拉麺タイムトンネルvs六麺帝」で「ラーメン厨房どきゅん」の武田と対戦が決まった際には激しい舌戦を繰り広げるが、対決の打ち合わせの席では武田のハッタリを真に受けて気圧され、芹沢に助け舟を出された。結局対決では武田の策略にまんまと引っ掛かり、敗れることとなったが、武田のあまりに卑劣な策略は観客(特に中嶋の女性ファン)から非難轟々となり、藤本も佐倉も「勝ったとはいえとても喜べない」「後味の悪さったらない」とボヤく有様で、中嶋のイメージの失墜とはならずに済んだ。
:藤本のことは芹沢から聞いて知っており、藤本が「ラーメン・マニア・キング」で優勝したことも知っていた。「どきゅん」との対決では実際の対戦相手である武田よりも、裏方である藤本との対決をより重視しており、「中嶋屋・六麺帝店」に来店した藤本を友好的に迎え、良い勝負をしようと握手を交わした。
:武田の悪知恵に藤本達が無関係であることを見抜いており、勝負の結果はともかく、お互いのラーメンの純粋な優劣だけは確かめたいと、芹沢と共に藤本が考案したラーメンの試食を求めにやって来た。実際に試食したことで、芹沢と共に、まともにやっても自分が負けていたことに納得して去って行った。そんな中嶋と比較して、芹沢は藤本に「お前はいつまで、そっち側にいるつもりだ?」と尋ねたが、中嶋は「藤本さんはいずれ近いうちにこっち側に来ると信じている」と言い残して去って行った。
 
=== その他の人々 ===
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: 売れっ子のラーメン評論家。藤本や芹沢とは懇意で、2人の対決ではよく審査役を引き受けている。美味いラーメンを食べると「大仏顔」と呼ばれる満面の笑顔をしながら独特な言い回しで味を表現し、不味いラーメンを食べると「大魔神」と呼ばれる怒髪天を突くような形相をする。もっとも、不味いラーメンを食べて「大魔神」になるのは初期の話で、以降は(少なくとも作中では)不味いラーメンを食べても困惑した表情になるだけがほとんど。なお、食べた直後はラーメンの味を詩的な言い回しで批評しており、少々分かり辛いがどういう味なのかを極めて的確に表現している。普段は人相通りの温厚で笑顔が似合う好人物だが怒りの臨界点は若干不安定気味で、余りの理不尽に対しては怒りに任せた暴力での抵抗も辞さない(中期以降は「大魔神」になるのはこういうラーメンの不味さ以外が引き金になることがほとんど)。そのような行動に出た後はキチンと反省しており、藤本達から苦言を受けてもひたすら素直に受け入れている。
: 『らーめん才遊記』にも登場する。
: 『らーめん再遊記』では大学教授に就任し、ラーメン論を上梓している。
; 祐介
: 藤本の屋台を始め「こいけ」や「花輪」などの常連の小学生。両親が共働きのため、夕食は一人でラーメンを食べていることが多い。
: かなりのラーメンマニアで、その味覚は並みの大人以上に鋭い。ラーメンに点数をつけるが、毒舌気味なので採点も辛口傾向。
; 篠崎友哉
: 30歳。イケメンの若手評論家にして敏腕フードプロデューサー。料理全般に精通している。
: 佐倉に恋心を抱いている。それが原因で藤本と対立し対決する場面もあるが、コンビを組み芹沢と対峙することもある。また藤本の関わるラーメンバトルに審査委員として登場する場面もある。その場合は藤本にも、苦手な芹沢にも個人的感情は交えず、厳正に審査している。最終的には佐倉の自分に対する「NO」を受け入れ、身を引いた。
:駆け出しの頃(この当時はラーメンについても何も知らず、ラーメンのスープは鍋の中で直接醤油や味噌で味付けしていると思っていた<ref>実際にはほとんどのラーメン店では、件のシーンで芹沢が篠崎に説明しているように、スープはスープだけで営業中は火を付けっぱなしで、どんぶり内で別に作っていたたれとスープを合わせている。</ref>)に芹沢をインタビューして赤っ恥を掻いたことがきっかけで、料理評論の仕事をしばらく休業して一から料理を勉強し直した。結果、最初のインタビューの頃は余りの知識のなさに呆れ「所詮舌も知識も大したことはなく、顔だけで売れている」と酷評していた芹沢にも「(味が)分かる人」と見なされるまでになったが、相変わらず彼には苦手意識を持っている。また、その出来事をきっかけに、それまで軽視していたラーメンを意識するようになる。
:佐倉に恋心を抱いている。それが原因で藤本と対立し対決する場面もあるが、コンビを組み芹沢と対峙することもある。また藤本の関わるラーメンバトルに審査委員として登場する場面もある。その場合は藤本にも、苦手な芹沢にも個人的感情は交えず、厳正に審査している。最終的には佐倉の自分に対する「NO」を受け入れ、身を引いた。
; 山下次郎
: 「めんめんネット」というウェブサイトを主宰している。藤本や佐倉も常連メンバー。
; G麺
: 「日本のラーメン屋さん」というウェブサイトの常連。レアなラーメンの情報を収集し、それを自慢することだけを目的にしていて、自分がサイトで取り上げて人気になった(と思っている)「ラーメンこいけ」をナルトの些細な自分へのミスをきっかけに逆にバッシングで潰そうとした。最終的には小池に諭されたことで反省した模様。
;ラーメンマニア達
:上述のG麺や後述の岡田をはじめ、本作には多数のラーメンマニアが[[モブ]]として登場するが、その多くは作中で暴走して店や他の客に迷惑を掛ける行為を平気で行う等、否定的な描かれ方をしている。風貌は多くの場合、[[肥満]]体かガリガリの痩せ形で眼鏡をかけ、デブの方は事あるごとに「ぐっふ~」「ブヒ」等の言葉を発する。ラーメンのことを知らないと見なした他の客に対しては露骨にバカにした態度を取る。自分を大事にしてくれない店に対してはインターネットの掲示板や個人サイトで店名を出して執拗なまでの攻撃を行う。本作においてその影響力は大きく、前述のように、かつての千葉周児はそれで実際に店が潰れるきっかけとなっており、G麺の項目にあるように小池も「あやうく潰されるところだった」と後に述懐している<ref>もっとも、小池に関しては有栖は「所詮一時的なものだから気にする事はない」としており、実際に数日で客足は元に戻っている。</ref>。
; 白木雪山
: 北海道在住の直樹賞作家。料理関係の本も出していて食通として知られる。札幌[[味噌ラーメン]]を単なる観光ラーメンで郷土の恥と酷評しており、藤本も正論だと認めている。
; 岡田勉(36歳)
: 有栖の友人で「ダルマさん岡田勉のラーメン天国」という人気サイトの主催者。芹沢に心酔していてサイトは「清流房」の宣伝ページのようになってしまっている。芹沢によると、ラーメン通として持て囃されることだけが生き甲斐の落ちこぼれ銀行員。
: 清流房に似た味のラーメンを出す店を、「清流房のパクり」と騒ぎ立てて貶める。芹沢も当初は「金をかけずとも勝手に清流房を宣伝してくれて、ライバル店を潰してくれる」と利用していたが、藤本の機転の前に失態を晒し、芹沢にも見捨てられた。その後ホームページは閉鎖して、ラーメンはあくまで趣味として楽しむようになったという。
; 陳明亮(チェン メンリャン、58歳)
: 中華料理店「陳龍亭」店主。台湾の出身だが、現在は日本に住んでいる。普段は穏やかだが、カッとなると口より先に手が出るタイプ。中華料理の腕は確か。
; 陳凱祥(チェン カイシャン)
: 台湾人。陳明亮の甥。日本の大学に留学中にラーメンにはまり、台湾で日本のラーメンの店を出す夢のために家出し「こいけ」でアルバイトを始める。
: 父親は台湾で有名な[[牛肉麺]](ニュウロウメン)の店主だが、立志伝中を体現したその生き様への憧れから父親の店を継がず独立を希望しており、父親との間に軋轢を生じさせている。
: 日本で暮らすうちに日本人の味覚に慣れ、台湾人の好む味とのギャップに悩む。
; 陳晩鐘(チェン ワンジョン、63歳)
: 「牛肉麺 陳龍」店主で、陳明亮の兄。一代で小さな屋台から幾つも支店を構えるまでに成長させた実力者で、息子の凱祥に自分の店を継がせようと躍起になっている。カッとなると無茶をする気質(これは一族に共通する性格)だが、自分の間違いに気付けば率直に謝る潔さも持っている。凱祥が店を継ぐことを拒んで独立しようとしている切っ掛けが他ならぬ自分であったことに加え、独立するに値するラーメンを生み出したことから最終的にはそれを認めた。
; 葛西大吾(52歳)
: 「日式拉麺KASAI」店主。元ダイユウ商事の社員で四谷の先輩。台湾に惚れ込んでダイユウ商事を退社して移住した。
: 日式拉麺のブームに乗って、ダイユウ商事との共同出資でのチェーン展開を提案してくる。
; 高品定雄
: 食通としても有名な人気作家。「大地」で配布する小冊子に載せるエッセイの執筆をする。形式的なレンゲ不要論者だったが、近年のラーメンのスープの多様化・多層化を知ったことで改めた。
; 貴島隆一郎(58歳)
: 日本でも一、二を争う有名な料理評論家。ラーメンを低俗なものと見下している。とくに有栖涼を嫌っている。大して美味しくない店から顧問料を取って雑誌やテレビで紹介するなどしている。
; 斉木博(24歳)
: 「清流房」のメインバンク・中里信用金庫の担当者。ラーメンマニアで、チラシ配りなどを手伝うほどに芹沢のラーメンの理解者だった。しかし、あくまで「売り上げ」が目的で、芹沢自身が全く評価していない新商品「濃口らあめん」を食べて、芹沢にとっての理想のラーメンである淡口らあめんより「はるかに美味くなっている」と絶賛したことで、芹沢は「誰にも理解してもらえない『理想のラーメン』に何の価値がある」と、その心に大きな傷を残すことになった。
; 黄家輝(ウォン カーフェイ)
: 香港で中華食材の貿易商を営む。ダイユウ商事と取引を始める。
; 根津聡史 (25歳)
:「拉麺タイムトンネル」に協賛するドリンクメーカー紅洋ドリンク株式会社の常務。紅葉ドリンクの創業者社長と愛人の間にできた実子。17年前根津が実母と一緒に[[博多]]の屋台で食べた思い出のラーメンをテーマパークに加えることを協賛の条件にする。そこで、藤本と佐倉、根津の部下長井智保を連れて博多に出張し、ラーメン屋を巡る。藤本は黒田シゲルとのラーメン勝負を通して、それが[[鶏の水たき]]のラーメンであることを発見する。ゲストキャラクターの中でも性格の悪さは前述の貴島と並び作中トップクラスで、佐倉の事は気に入るが、葉月や藤本には傲慢な態度で接し、博多での道中では協賛の取り消しをちらつかせてしばしば藤本を罵倒し、エピソードの最後まで労いの言葉一つかける事はなかった<ref>『ラーメン発見伝』14巻「幻の博多屋台ラーメン(1) - (4)」</ref>。
:「拉麺タイムトンネル」オープン時にもやってきて佐倉を捕まえるが、協賛していながらラーメンを馬鹿にして嘲笑したことから、険悪な雰囲気になっていた「にぎやかラーメン」町口、「麺屋 草枕」阿部、両店主の怒りを買ってしまい、二人掛かりで攻撃されてしまい命からがら逃げ出した。「共通の敵」を撃退した事で、それまでの険悪な雰囲気が一変した町口と阿部は意気投合し、佐倉の「(根津を)悪者にしたままなのが気になる」という心配に対して藤本は、「協賛していながらラーメンをバカにする方がおかしい」と切り捨てた。
 
== 作中に登場する店・会社==
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: [[東京ラーメン|東京醤油ラーメン]]の店。自家製麺。周りの人のアドバイスに左右され続けた結果、個性の無い味になってしまい有栖涼の「大魔神」顔を受けてしまう。藤本のアドバイスで、元の個性、煮干しを強調した味に戻す。
: 藤本が創作ラーメンの試作を行うときはここの厨房を借りることが多い。
: 人気を取り戻してからは行列が絶えず、一時「行列が邪魔でうちの店に客が来なくなる」などの理由で近隣の商店との間のトラブルに発展したため、現在は客を店の前に並ばせず、順番が来たら携帯電話で呼び出す方式を採っている。
; らあめん清流房
: 芹沢が店主を務める行列店。ダイユウ商事の近所など何店も支店を出している。
: 高知の水産加工会社に特注して作らせた鮎の煮干しを用いたスープが売り。鮎の清涼な風味の活きた“淡口”とニンニクを揚げた牛脂(ヘット)を加えた“濃口”がレギュラーメニューで、その他にも創作メニューを定期的に出している。藤本の考案した“ネギ油らあめん”もメニューに加えている。
: 『らーめん才遊記』にも中野店などが登場する。
; らあめん大河
: ダイユウ商事が手掛けるラーメンチェーン店。「大地」のために考案した醤油・味噌・塩ラーメンを改良して出している。新東京駅の地下街にサテライト店としてオープンさせる。オープン当初は厨房の作業能力に対する客席数の多さから客を待たせ過ぎることにつながり客足が遠のいていた。
: サイドメニューとして「大地」で作った無農薬野菜のヘルシーギョーザとベトナム風の味付けのエスニックシューマイを出している。
; 東京ラーメン花輪亭
: カツオブシを強調した魚介系ラーメンの店。テレビで紹介される程度には有名店だが、店主である片山晋二の突拍子も無い行動で客の入りの変動が激しい。
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; らーめん厨房どきゅん
: 普通の2倍ほどの麺に山盛りの野菜炒めと超大盛り。食べるのに時間が掛かっても麺が伸びにくいように加水率は高め。近年の[[デカ盛り]]ブームにも乗って人気が上昇中で、店内でしばしば「どきゅん is No.1!」のコールが起きる。
: 『らーめん才遊記』にも登場し、数店舗展開している。
; 高津家
: 最初に開業した時は最高級の材料を惜し気もなく使い、寝る間も惜しんで24時間煮込んだ妥協無いスープを作っていたが潰れてしまう。
: 10年経って復活したが、その時には材料のランクを落とし、煮込み時間は8時間に短縮し、さらに業務用スープで倍に水増ししていた。それでも雑誌にも紹介され、一日600食を売る店として大繁盛するようになった。
: 藤本にスープ勝負を挑まれ水増し無しのスープで臨んだが、10年前のレシピを再現した藤本に敗れる。
; ラーメンかやま
: 細麺にアッサリ醤油スープのラーメン店で、藤本は大学の頃によく通っていた。
: かつては丁寧な仕事がされたスープや具で行列の出来る店だったが、店主の加齢と共に麺茹で技術が衰え閑古鳥が鳴くようになってしまった。
: 藤本のアドバイスで自動麺茹で機を導入し昔の味を取り戻す。
; 秋来軒
: 15年前に先代店主の急死によって閉店していたが、息子の矢沢伸一が復活させる。
: ショウガの香りが効いたオーソドックスな東京醤油ラーメンを出す。先代の頃は時代に合わせてスープが弱かったが、二代目によって現代に合った強さに改良された。
; まんぷく屋
: 佐倉の友人の夫が始めた店。安さが売りでチャーシューメンでも500円と安価。
: 塩漬けにした豚肉をスープで煮る技法を藤本から教わる。
; 旭川ラーメン莫水
: 典型的な[[旭川ラーメン|旭川醤油ラーメン]]の繁盛店。マスコミを巧く(汚く)利用して宣伝しているが、味は実際にハイレベル。
; 札幌ラーメン味噌太郎
: 味噌ラーメンの構造的欠陥のため、「旭川ラーメン」に押されて閑古鳥が鳴いていた。
: 莫水に乗せられてテレビ番組で対決をすることになるが、藤本のアイデアによる味噌だまりを使用して改良したラーメンで勝利する。
; 勝福亭
: ウドン張りの極太麺を使った老舗店。店主が高齢で引退することになり、2人の従業員を競わせて後継者を選ぶことに。辻井係長が学生時代から通っていた。
; らーめん かもめ軒
: 自家製の白菜漬けが隠れた名物。塩ラーメンのタレはその白菜漬けの汁を使って仕込み、不思議な酸味と甘味が加わっている。
: 小池のサラリーマン時代の同僚だった鴨下由江が、亡くなった旦那の跡を継いで切り盛りしている。
; 大野屋
: 魚介系、動物系の旨みが双方強烈な準コッテリ系の味。同じ業者に依頼したため店の雰囲気が「らあめん清流房」に似ている。
: 後に2号店をオープンするが、隣接する蕎麦屋「SOBAYA2001」に押されて[[閑古鳥]]が鳴いてしまったため、藤本の提案もあり、ネクストブランド「鍋焼RA-DON<ref>麺は[[讃岐うどん]]、スープは味噌ラーメンで鍋焼きうどん風に仕上げた。藤本によれば、たとえうどんを使っても、[[定義]]不能の自由奔放なラーメンの世界では店主がこれはラーメンだと言い張ればラーメンである、とのこと。</ref>」としてリニューアル。「SOBAYA2001」の店主が人格者だったこともあり、相乗効果で共存共栄すべく理想的なライバル関係を築いている。
; 創作らあめん百彩
: ラーメン専門店風な見た目だが、業務用スープを使うなど味はイマイチ。開店記念の半額セールで客を集める。
; 日式拉麺KASAI
: 台湾で繁盛している[[日式拉麺]]の店。台湾人の味覚に合わせてスープにはコクが無く、麺は柔らか過ぎる。
; 桂楽
: ダイユウ商事の近くにあるラーメンと定食の店。店主は坂井滋吉(58歳)。オフィス街にあるすすぼけた店で出前が生命線だが、出前の宿命で伸びてしまう麺とぬるくなってしまうスープのため、本来の旨さが消えてしまって注文も減る一方だった。藤本にスープと麺を別々にして運ぶ方法を教わる。
; らーめん堤
: イタリアンレストラン「ロマーニャ」の副料理長を務めていた堤孝哉が開いた店。トマトを煮詰めたものをタレに入れた東京醤油ラーメンを出す。
; ラーメン龍水
: 超高級懐石「八蝶」の料理長が直にお客の反応が見たくて始めた店。昆布をパウダー状にして直接醤油ダレに入れたトンコツ醤油ラーメンを出す。
; らあめん大政
: つけ麺で評判の店。
; らーめん緑風
: テレビや雑誌でよく紹介されるアッサリ醤油ラーメンの有名店。スープ切れで定時よりも1時間以上早く閉店することが多い。
; ラーメンまゆみ
: アッサリ醤油ラーメンの店。肉じゃがやヒジキの煮物などのお惣菜を並べ、お腹一杯食べたい地元客を掴んでいる。一時はネットでも評判になったが、常連のラーメンマニアの意見に振り回されてお惣菜を止めたり味もおかしくなって客足が減っていた。
; 麺砦
: 金華ハムやマグロ節を使った限定ラーメンで行列を作る店。店主は鮫島貴史(48歳)。マスコミに煽てられ天狗になり店員共々横柄な接客態度になったことがある。藤本と祐介にネギの使い方について指摘を受ける。
; さがら亭
: サバ節とカツオ節を使ったダブルスープ方式の魚介系ラーメンの店。店主は相良直也(34歳)。天宮に勝負を仕掛けられたことがある。
; たなか亭
: 鎌倉にあるアッサリ醤油ラーメンの老舗。暖簾分けした支店が東京にオープンした。
; ポーク軒
: いわゆる“背脂チャッチャ系”の店。かつては繁盛していたが時代の流れと共に薄っぺらいスープにクドい脂だけのラーメンとなって流行らなくなっていた。新潟の取材の中で燕三条流・豚脂ラーメンを手本に改良された。ナルトの友人の実家。
; 八吉屋
: 新潟市内の創業44年の老舗。店主は景浦徳二(79歳)。28番の切り歯([[素麺]]で30番)を使った超極細麺に鶏脂(チーユ)を浮かせたアッサリ醤油ラーメンを出す。なお新潟市内には「三吉屋」という店が実在する。
; ひよどり
: 新潟県西蒲原郡巻町、郊外らしく広い店内。店主は島山寿明(61歳)。塩辛い位に濃厚な味噌ラーメンを、カツオ節で取った割りスープで好みの濃度に調整して食べるスタイル。なお新潟には「こまどり」という店が実在する。
; 赤島食堂
: 新潟県長岡市。店主は赤島平太(58歳)。思い切りショウガを効かせた長岡流・ショウガ醤油ラーメンを出す。なお新潟には「青島食堂」という店が実在する。
; 剛州飯店
: 新潟県燕市。店主は城源治(56歳)。真っ黒な醤油スープに超極太平打ち麺、背脂・腹脂を中心に豚の様々な部位の脂を乗せた燕三条流・豚脂ラーメンを出す。
: 「大地」で行う日本海フェアに協力した。なお新潟には「杭州飯店」という店が実在する。
; りんりん
: [[八王子ラーメン]]の店。甘味の強い醤油スープに辛い玉ネギを乗せている。
; 松の家
: 千葉県富津市木更津市周辺の地ラーメン、[[竹岡ラーメン|竹岡式]]の店。乾麺を小鍋で茹で、茹で湯ごと醤油ダレの入ったドンブリに注ぐスタイル。
; いわし屋
: 煮干しとゲンコツの旨みが重なったアッサリしつつもコクのある醤油ラーメンを出す。季節によって変わる食材の扱い方に気付かずレシピ通りの味が出せずにいたが、藤本のアドバイスを受けて立ち直る。
; 水麺房
: 「大地」の支配人・内藤の友人、水上吾郎が脱サラして始めた店。魚介系食材を中心としたアッサリながら奥深いスープを、淡口のこうじ味噌を使った味噌ダレで上品にまとめ上げた味噌ラーメンが看板メニュー。
; 麺屋 鬼龍
: 新東京駅の地上部分、「大河」のすぐ近くにオープンした店。製麺所の出来合いの麺、業務用のスープに具、ニンニク油でごまかしたラーメンブームに便乗しただけの店。
; きぐち
: カツオ節の風味が強く立った醤油ラーメンの店。今ではスープのボディが弱く、オールドタイプの店になってしまっている。
; ちくま亭
: 複雑で奥深い味わいの魚介ダシ系ラーメンの行列店。店主の三木はかつて「きぐち」の常連で、「きぐち」のそれを進化させたようなラーメンを出している。
; こってり亭
: 「清流房」の開店当初、近くにオープンし大繁盛していた店。トンコツの血抜きもアク抜きもせず、うま味調味料とラードを多用したトゲトゲしくクドい味のラーメンを出す。
; 喜久信
: 先代・喜久田信三(68歳)が始めた大衆食堂を、2代目・茂(38歳)に代替わりした際にラーメン専門店として再スタートした。様々な旨みが重なった複雑な味わいだが、ごはん物目当てだった客をラーメンだけでは補い切れず売り上げ不振に悩んでいた。藤本のアドバイス(表向きは佐倉のアイデア)でサイドメニューを充実させた。
; 麺屋すくらむ
: 武田のラグビー部の後輩2人、高垣と篠田が共同経営で始めた店。藤本の指導の元、甲殻類を活かした味噌ラーメンを完成させた。
; 七瀬
: 鶏ガラと煮干しが主体のオールドウェーブなアッサリ醤油ラーメンで古くからの有名店。店の人間とお客が協力的な雰囲気を作り上げている。
; みうら亭
: 清湯(チンタン)スープを謳っただけの、コクも旨みもない薄っぺらい味の店。
; 赤心亭
: 店主は赤堀恒一(39歳)。高級料亭「桔梗庵」で20年修行し、和食の店を出す資金稼ぎとの手段としてラーメン屋を始める。コース料理の癖が抜けず、一味抑えた味付けだったためにはやらなかったが、藤本のアドバイスで煮干し油を浮かせたコッテリ醤油ラーメンに改良した。
; 中華そば 万代軒
: しっかりしたボディの醤油ラーメンの店。最近、塩ラーメンも始めた。
; 白雲亭
: 和風ダシを主体としたサッパリ味の醤油ラーメンの店。店主は沢渡和也(34歳)。慣習的に置き続けていたコショウのせいで繊細細密な味わいがケシ飛んでしまっていたが、藤本が“料理の味を引き立てる”オリジナルスパイスを考案した。
; ドームラン軒
: 元・読買グレイツのドラフト1位の投手、太田昭彦が引退後に始めた店。トンコツを長時間しっかり煮込んだオーソドックスタイプの博多トンコツラーメンを出す。
; 博多ばってんラーメン
: 昔からある博多ラーメンの繁盛店。濃厚スープでインパクト抜群のトンコツラーメンを出す。
;恭麺亭
:親子で[[フランチャイズ]]でラーメン屋を展開している。藤本の屋台にたまたま親子で来店したことがきっかけとなり知り合う。新規オープンしたFC店の味のことで藤本にアドバイスをもらい、オーナーである細川の不正を暴く。その問題は解決したがしばらくすると細川が天宮と組み「真・恭麺亭」をとなりにオープンさせ、それがきっかけでテレビ局を巻き込む新メニュー対決へ発展する。
; 麺 朱雀
: 「大河」のすぐ近くにあったラーメン店。店主は猿田秀吉(45歳)。芹沢がリニューアルをした。「大地」のために考案した醤油ラーメンを出している。
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:本作ラスト2話に登場。「ラーメン・マニア・キング」にして、天才ラーメン職人「ザ・ラーメンマスク」である藤本浩平が満を持して開いた店。
:「拉麺タイムトンネル」vs「六麺帝」の対抗戦で芹沢を破った、[[カツオ節]]、[[鯖節]]、[[煮干し]]、[[昆布]]等の魚介系、豚ゲンコツ、丸鶏の動物系に加えて、様々な[[キノコ]]を煮込んだトリプルスープ方式の「未だかつてなく、また昔懐かしい」醤油ラーメンが目玉。開店初日は対抗戦の時と全く同じ味、二日目からは芹沢のアドバイスで麺を1cm長くしてスープの旨さをより味わえるラーメンになった。
:次回作『[[らーめん才遊記]]』の主人公「汐見ゆとり」がラーメンに目覚めるきっかけとなる店であったとして最終話に登場。芹沢も「本物のラーメン屋」との評価を汐見に告げている
 
=== その他の料理店 ===
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: ダイユウ商事が立ち上げた自然食レストランチェーン。無農薬有機栽培の野菜など、安全面やヘルシーさを売りにした家族向けのレストラン。モットーは「毎日でも食べられる外食」
: 藤本が考案したトンコツラーメンと味噌ラーメン、芹沢の考案した醤油ラーメン、塩ラーメンがメニューに並び、その他季節ごと、フェアーごとに期間限定ラーメンも並ぶ。
; 陳龍亭
: 住宅街の中にある「ちんけな中華料理屋」。立地条件から麺類やご飯物を頼む客が多く、近くにオープンした「百彩」に客を取られて苦境に立っていた。
: 中華料理店に共通した「ラーメンのスープが弱い」という弱点を抱えていたが、藤本のアドバイスで魚介系スープとのダブルスープ方式に改良し、最新の和風ダシ系ラーメンになって評判に。
; 牛肉麺 陳龍
: 台湾では有名な牛肉麺(ニュウロンメン)の店。
; CC
: 小池の大学時代の後輩、橋立が始めたカクテルバー。
;SOBAYA2001
:「大野屋」2号店に隣接する、高級蕎麦屋と立ち食い蕎麦屋の中間に位置するニューウェイブ系日本蕎麦屋。[[ラー油]]や[[背脂]]を使ったこってり感溢れるスープのため味わいがラーメンに近い。この店のために「大野屋」2号店は閑古鳥が鳴くはめになり、ネクストブランドにリニューアルすることになった。以後は共に繁盛して共存共栄している模様。
 
=== 会社 ===
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: 主人公の藤本達が勤める会社。自然食レストランのチェーン展開、ラーメン店のチェーン展開、ラーメン博物館などを仕掛ける。
: 確認できる範囲では、大阪、仙台、福島、青森、札幌に支社を持っている。
; 六菱商事
; 赤倉醤油
: ダイユウ商事同様食品関係で、業界最大手の存在。しかし営業部次長の鷲尾は四谷に何度も煮え湯を飲まされてきたため、対抗してラーメンテーマパーク「六麺帝」をオープンさせる。
: 千葉の醤油会社。有機栽培の国産丸大豆と国産小麦のみを使用した本物の醤油を作り続けている。
: 自然食レストランチェーン用の醤油を仕入れる。
; アサマイ製粉
: 千葉県M市の製粉会社。赤倉醤油の赤倉社長の勧めで自然食レストランチェーン用の小麦粉を仕入れる。
; カムイ味噌本舗
: 北海道の味噌醸造元。藤本はここで味噌だまりを発見する。
; Omachi
: 新潟のタウン情報誌。藤本の新潟取材を助ける。ラーメンに関する記事は酒井ゆかり(24歳)がほとんど一人でやっている。
; 中乃島製麺
: 札幌の製麺所。加水率高めの極太ちぢれ麺を得意とし、濃厚な味噌ラーメンに適した麺として古くから知られており、この製麺所と取引があることが店の宣伝になる程のブランドである。
; 深川製麺
: 水麺房のすぐ裏手にある零細製麺所。50食から特注麺を受けるフットワークの軽さから多くの名店が取引している。
; 湘学出版
: 有栖がラーメンコラムを連載している「週刊EVERYDAY」や「週刊ポット」などを発行している出版社。
;六菱商事
:ダイユウ商事同様食品関係で、業界最大手の存在。しかし営業部次長の鷲尾は四谷に何度も煮え湯を飲まされてきたため、対抗してラーメンテーマパーク「六麺帝」をオープンさせる。
 
== テレビドラマ ==