「ファビピラビル」の版間の差分

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}}</ref>。
 
2020年2月15日付けの[[:en:Science and Technology Daily|科技日]](発行:中華人民共和国科学技術部)によれば、上記のin vitro試験の結果に基づいて、ファビピラビル、レムデシビル、クロロキンについて、既に[[中華人民共和国]]で臨床試験が開始されている。ファビピラビルについては、70名の患者([[プラシーボ]]を投与される対照群を含む)で実施されており、初期の段階では明らかな治療効果と十分低い副作用を示している。投与群については、投与から3から4日後には、ウイルス核酸の排除速度は対照群に対して有意に高かった(レムデシビル、クロロキンの結果については、この記事では触れられていない)<ref name="科技日报-2020-02-15">
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| url = http://www.stdaily.com/index/kejixinwen/2020-02/15/content_879549.shtml
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}}</ref><ref>[https://news.sina.com.cn/c/2020-02-16/doc-iimxxstf1754889.shtml 瑞德西韦等药物已初步显示良好临床疗效] {{zh icon}} [[新浪]] 2020年2月16日</ref>。
 
また、2020年2月13日付けの科技日は、次のようなやや具体的な臨床的効果に関する情報を載せている。「科学研究グループは深圳第三人民病院で臨床研究を実施し、26名の患者が登録された。このうち中程度の症例は25例であり、重篤な症例は1例であった。ファビピラビルは、明らかな副作用を発現せず、患者のコンプライアンスも良好であり、発熱患者に対する比較的良い解熱効果を有し、薬を服用してから2日以内に72%の発熱が緩和された。また、3日以内の肺の影像学的好転率は38%で、6日間以内の肺の影像学的好転率は70%であった。」<ref name="科技日报-2020-02-13">
{{cite web
| url = http://www.stdaily.com/index/kejixinwen/2020-02/13/content_877506.shtml
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}}</ref>。
 
このように、ファビピラビルがin vitro環境ではレムデシビル、クロロキンに対して大きく効果が劣るにもかかわらず、in vivoの臨床試験では著しい効果を発揮する理由について、2020年2月17日付けの科技日は、2月4日にCell Researchに発表された論文の共同執筆者の一人であるZhong Wu(鍾武({{Lang|zh-Hans|钟武}}、Zhong Wu)の次のような説明を載せている「ファビピラビルはRNAポリメラーゼ阻害剤の一種ではあるが、特殊なのは、それ自体は[[プロドラッグ]]であり、RNAポリメラーゼと相互作用する競合基質として作用するために、in vivoでの三リン酸化を必要とするということである。」つまり、Vero E6細胞を用いたin vitro試験では、十分な三リン酸化を受けられなかったため、本来の効果が発揮されなかったということである<ref name="科技日报-2020-02-17">
{{cite web
| url = http://stdaily.com/index/kejixinwen/2020-02/17/content_880824.shtml
157行目:
}}</ref>。
 
2020年3月6日付けの科技日報(科技日报)において、中国科技部生物中心主任で、中国国務院の共同予防および管理メカニズムの科学研究グループの薬物研究チームのリーダーでもある張新民({{Lang|zh-Hans|张新民}}、Zhang Xinmin)はインタビューに応じて、「深圳第三人民病院は、新冠状肺炎の治療におけるインターフェロンと組み合わせたファビピラビルの有効性と安全性に関する研究を実施し、80人の患者が登録された。その中で、投与群は35例、対照群は45例であった。」と述べている。上記の深圳第三人民病院における26例は、この投与群35例の一部であると思われる。また、張新民は、新規の情報として、「武漢大学中南病院は、新型コロナ肺炎の治療におけるファビピラビルの多施設臨床研究を実施し、88人の患者による7日間の臨床観察を完了した。内訳は、投与群、対照群とも各々44例である。中間結果として、治療7日後の投与群の臨床回復率は対照群よりも良好であり、治療3日目の体温正常復帰率は81.8%であり、これは対照群の29.5%より有意に高く、治療6日目の咳寛解率は93.2%に達し、これは対照群の68.2%よりもかなり良い。現在、試験はまだ進行中であり、臨床的観察と結果の分析を続行中である。」と明らかにした<ref name="科技日报-2020-03-06">
{{cite web
| url = http://www.stdaily.com/index/kejixinwen/2020-03/06/content_896022.shtml
164行目:
| publisher = 科技日报
| date = 2020-03-06 | accessdate = 2020-03-07
}}</ref>。話中の「多施設臨床研究({{Lang|zh-Hans|多中心临床研究}})」の意味がはっきりしないが、同日付け科技日報の別の記事で明らかにされている、武漢で実施中のファビピラビルの大規模臨床試験(推定1000人規模)を指している可能性がある<ref name="科技日报-2020-03-06(2)">
{{cite web
| url = http://www.stdaily.com/index/kejixinwen/2020-03/06/content_895888.shtml
173行目:
}}</ref>。
 
2020年3月12日付けの中国・科普時報({{Lang|zh-Hans|科普时报}})によれば、3月11日に中国・国務院の共同予防および管理メカニズムの特別な薬剤研究チームが「新しいコロナウイルス肺炎 (COVID-19) 患者の治療におけるファピラビルの安全性と有効性に関する臨床研究(登録番号:ChiCTR2000029600)」の結果を発表した。この研究は、薬物および技術の緊急予防と管理のための国立工学研究センター、および深圳第三人民病院の刘磊、刘映霞のチームによって実施されたものであり、ファビピラビルを投与する新型コロナウイルス肺炎の患者35人と、カレトラ(ロピナビル/リトナビル)を投与する患者45人について、投与開始からウイスルが体内から排除されるまでに要した日数を比較したものである。結果は、ウイルス除去までに要した期間の中央値は、ファビピラビル投与群で短く、[[中央値]]([[:en:Interquartile range|四分位範囲]])は4日(2.5-9日)で、カレトラ投与群では11日(8-13日)であった。またカレトラ投与群に対してファビピラビル投与群の方が副作用は少なかった。この研究結果は中国工学院に提出された<ref name="科普时报-2020-03-12">
{{cite web
| url = http://www.kepu.gov.cn/www/article/dtxw/da8ad33a9a054810ba348b5992e3df96